室内の換気のため、
空気を取り入れる場所と、排気する場所とが
必ず要るんだから、アタリマエだ。
ただ、それが目立つか目立たないか、
フツーかそうじゃないか、
デカいか小さいか、
そんな違いがあるだけである。
さて、通りがかりの建物のそれが、
なかなか興味深かった。
まずは、これ。
地下のある建物で良く見られるものではあるが
ちょっと引っ込んだところや目立たい所に
設けることも少なくないから
その気になってしっかり探さないと
見つからないかもしれない。
たいてい、どちらかが給気で、どちらかが排気。
だから、それぞれの口を少しでも離そうと、
逆側に曲げてある。
どうして曲げてあるかって?
だって、上向きだったら雨とか入るじゃん。
そうならないように。
あと、積雪地だったら、
雪に埋もれない程度の高さまで立ち上げる必要もある。
それで、こんな感じになる。
植物よりも目立っているかもしれない。
ここまでは、前座。
それなりに目にする造りだから。
で、次のやつは、初めて見たのだ。
どうです? わかります?
壁面の換気口がつくはずの部分から
更にダクトを延長してある。
手前側にも、向こう側にも、
そんな細工が見えるだろうか。
縦に3個並ぶ換気口のうち、給気と排気が混在しているので
どちらかのダクトを伸ばしてショートサーキットを防いでいる形だ。
見た目はアレだけど、
建物の正面側ではないから
外壁と同じ白色に塗ってあるからして
ほとんど気にならないだろう。
う〜ん、楽しい。
これがアリなら、夢(?)が広がるなぁ。
設備設計の自由度が、相当に高まるじゃないか。
実際には改修工事に際しての苦肉の策なんだろうけれど、
何なら、最初は縦3個並べていて
あまりにもショートサーキットが酷くて
止む無くこのように改善を図ったのかもしれないんだけれど
結果としてとても「カワイイ」形になっている。
そんなこんなが目についてしまうから、
街歩きは楽しいのである。
意匠や構造もそれぞれに面白味があるんだけれど
「せつび」の面白さと言ったら、もう。
っていう同志が増えるといいんだけどなぁ。
(「ダクトの出口がカワイイ」おわり)