防災系の機械類を動かし、避難に必要な最低限の照明を維持できるように
非常用発電機を設けるのが一般的だ。
そんな中で「建物としての最低限の機能」も面倒をみてやろう、
という考え方もあったりする。
たとえば、トイレ。
ここのトイレ(便器洗浄と便座)の電源は、
非常用発電機の回路となっていた。
すべての人が外部に避難してしまえば済む建物であれば
問題は無いのだけれど、
もしもそこに人が残って何らかの活動をする必要がある場合、
トイレが使用できることは、やはり必須と言えよう。
それで、全部のトイレではなかったとしても
一部トイレを稼働させる状態にするのは
重要なことなのだ。
ということで、このトイレでは
使用できる状態を確保することとしたようだ。
給水されること(給水ポンプが稼働すること)も
当然確保されているはず。そうじゃなきゃ、意味無い。
非常に暑い地域や非常に寒い地域では
冷暖房なんかも必須事項のうちに入ってくるだろう。
ついでに、トイレ背中側のライニング。
この点検口を設けたようである。
これ、開け閉めしやすいものではないのだけれど
頻繁にやるわけでもないから、まあ、十分だろう。
鉄扉なんかつけてしまうと
ライニングも含めてゴッツい物になってしまう。
コストもかかるし。
近年我が国では、地震をはじめ風水害、火山災害などが
頻発している。
だからこそ、
災害時の病人・けが人を受け入れる病院とか、
災害対策本部を置くことになる役場庁舎とか、
避難所として利用されるような公共施設とか、
そういう用途の施設では、
トイレが稼働できるよう発電機回路にすることは
考慮すべき項目の一つになっているということなのだ。
(「発電機回路のトイレ」おわり)