2021年07月09日

あの頭の中には何が?

少〜し年代モノとおぼしき、集合住宅の屋根の上に
「頭」がいくつか並んでいる。


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最近の新しいマンションではあんまり見られなくなったモノたちが
いろいろついていて、見応えがある。



2層分の塔屋と、それに抱かされている集合煙突。


まだ、FF暖房機なんていうものが発達する前の時代の
建物であることが推測できよう。



あの頭たち、
中には何が入っているのだろうか?



2層分の塔屋に入っているモノと言ったら、
決まってるじゃないか。



塔屋1階は、エレベーター機械室なのだ。

換気フードがついているじゃないか。
あれが、エレベーター機械室換気用のフードなのだ。

きっと内部に有圧換気扇でもついているに違いないのだ。

そして裏面には、給気か排気かわからないけれど、
対になるもう1個のフードがついているはずなのだ。



そして塔屋2階部分は、
高架水槽室である。


高架水槽、高置水槽、書物によって記事によって
呼び名は違えど、同じものだ。



地下か、1階にある受水槽から
揚水ポンプで水を上げて、
あそこに入っている高架水槽へと貯水するのだ。


それ以降は、落差でもって各住戸に給水されているのだ。



「いるのだ」と、断言することは、実はできない。



この建物が建った当初は、そうであったに違いないのだが
現在に至るまでそのまま保存されているかというと
それは怪しい。



もう、建ってから数十年を経ている。
当時の「せつび」たちが、健在であるはずがないのだ。


となると、外壁塗装や屋根防水とは別に、
設備関係の大規模修繕を実施している可能性が高い。



その際に、現代の製品の性能や上水道環境の整備、
社会環境の変化に合わせて
設備システム自体を変更していることが多いのだ。



給水設備は直結増圧給水システムになっていて
エレベーターもマシンルームレスタイプに更新されて
いるのかもしれない。



そうなると、あの「頭」の中は
空っぽになっている可能性もある。


もしくは、管理組合関係の諸々を置く倉庫として
利用されているかもしれない。


場合によっては、撤去・廃材処理の費用を節約するために
配管だけシステムから離断して
高架水槽などは撤去せずにそのまま残置したことも考えられる。



その辺りは、管理者の味噌汁、
ちがう、管理者のみぞ知る、だ。
(「あの頭の中には何が?」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする