2021年06月01日

ここに小便器がつく

軽量鉄骨下地が立ててあって、
給水管や排水管がすでに繋げられ、保温工事も済んでいる。


適宜配管支持が取ってあって、
給水管の水圧試験も終わっている。


ここに、壁掛の小便器がつくのだ。


21060101.JPG



下地にマジックで「ベニヤ」と書いてある。

壁掛の小便器の重量を支えるだけの取り付け面が必要だから
軽鉄に合板を貼って、そこに便器を留め付けることになる。



100V電源のセンサーがつくから
電線管内を通された電源ケーブルも突き出してある。


21060102.JPG


出来上がってしまうと、スッキリ爽やか、キレイに仕上がるのだけれど
そこに至るまでは、地道な手作業が積み重ねられる。



コロナ下において、リモートワークが可能な職種も多くあるとはいえ
工事現場での作業は、現地に出向くしかない。



自室にある程度の性能のパソコンがあって、インターネット環境さえあれば
いかようにも仕事ができる……という職種ばかりでは、ないのだ。



そして、リモートワークができない職種こそ
社会生活が成り立つために無くてはならないものだったりもする。



いろんな職業者があってこその社会なのだから
お互いの職種に対してマウントを取ったり、
無知ゆえの非難を浴びせたりするようなことは
なるべく謹んだほうが良いとは思う。



「設備設計者」は、どのくらい役立つかなぁ。

基本的に、世間には知られていない仕事だしなぁ。


計算して図面描いて積算するのだったら、ほぼリモートで可能だなぁ。

でも、改修工事では現地確認せざるを得ないし、
施工中の現場を見るのも、まだ遠隔ではつらいかな。やり方次第である程度可能かな。


まあ、役には、立ってるよね?


論文出せたり、あっと驚くシステムを創作したりはできないけど
ひたすら、地道に、中小建物の新築や改修の案件に下請け孫請け曾孫請けで関わるのって
それなりに需要があるからだよね。



じゃあ、設計者と施工者って、どっちが重要かなぁ。



「役割の違い」っていう面も当然あるけれど、
やっぱり「施工者」が圧倒的に重要だと思うんだな。



だって、いくら餅の画を描いたって、人々の腹は膨れない。
実際に餅を作る人のほうが、直接的に人の役に立ってるに決まってるじゃん。


そう思わない人もいるかもしれないけど、
少なくともワタクシの中では、そうなのだ。
(「ここに小便器がつく」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする