2021年06月30日

コン桝がいっぱい

ちっちゃい公園のトイレの裏側。


コンクリート製の桝と鋳鉄蓋とが
ずらっと並んでいる。


21063001.JPG

更には、大きな水道メーター用のコンクリート箱まで埋まっている。



ホントに、ちいさなトイレなのに。



水道直圧でフラッシュバルブ洗浄をしようとすると、
かなり太い水道引き込みになって、
メーター口径も大きくなって、
水道加入金もべらぼうなものになって、
民間じゃ決してできやしないけれど
公共だとそれも可能になる。


各便器からなるべくそのまま屋外桝まで配管して
詰まろうが何しようが、すぐ復旧できるように
桝もたくさん設けることになっているのだろう。


今どきなら、塩ビ桝で十分なのだろうけれど
昔は無かったからね、そんなモノ。
(「コン桝がいっぱい」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月29日

ぴっかぴっかのボンベ庫

LPGのボンベ庫にもいろいろあるのだけれど
たいてい「少しでも僅かでも安価に」などという至上命題により
なるべく簡素なものが選ばれることが多々ある気がする。


でもたまに、ステンレス製の屋根付き・窓付き・鍵付きの
立派なやつにお目にかかることもある。


21062901.JPG


特に新しいうちはぴっかぴっかでカッコいい。

なんて思うのは、ワタクシだけかもしれないけれど。



しっかり基礎が設けられていて、
年々傾いていくこともなさそうなのが
とても良い感じがする。


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この基礎、建物の躯体と一体で作ってもらいたいのだけれど
構造屋さんからは、地中梁の負担が増えるからヤダ。なんて
言われるかもしれない。

地盤にもよるかな。



一体じゃない場合、
躯体と基礎とのずれが年々拡大していくなんてことも
あるかもしれない。



ああでも、ぴっかぴっかの箱、イイなぁ。


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レンガ調のタイルと、擬木調のコンクリート仕上げに
ステンレスの給排気トップなどがとても似合うように思う。

目地風の線にピッタリ合わせてあるのも、ポイント高い。
縦方向とのタイル目地と合ってたら、もっと良かったのかな。

そこまでしても誰も気にしないから無駄かな。


いつも悩ましい課題だったりするけれど。



やっぱりボンベ庫は、ステンレスがいいな。

個人的な、希望に過ぎないのだけれど。
(「ぴっかぴっかのボンベ庫」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月28日

照明器具は変わった

照明器具は、もうすっかり変わった。


かつては蛍光灯が当たり前だったけれども、
今や余程の必要性が無い限り、LED器具が使用される。


そしてその「余程の必要性」なんて、ほぼ、無いのだ。



蛍光灯と違って、
LEDの器具には寸法の制約というものがあまり無い。


よって、内装仕上げに合わせて、いろいろな設置の仕方を模索できる。



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木材を目透かし(って言う? こういうの)で貼った天井仕上げで、
材の間に挟み込む形でLED照明を流すことができている。



制気口もライン形にしなかったのは、なんでかな。



21062802.JPG



ダクトのアルミガラスクロス仕上げが見えるのは構わないとして、
制気口、何か考えなかったのかなぁ。


形とか、色とか、
何かもうちょっと、やりようがあったんじゃないかなぁ。



まあ、他人事だから好き勝手なことを言えるのであって、
実際にこの設計を担当していた人からすると、


意匠仕上げの未確定、タイトな設計スケジュール、

役所仕様の積算の煩雑さ、

建築・電気・設備のコミュニケーションの取りづらさ、


いろんな要因で、それどころじゃなかったんだよ。


そういう嘆きが有ったり無かったりしたのかもしれないのだ。



今、コロナ対策、ワクチン接種などを巡って、
様々な言説が飛び交っている。



馬鹿だ、無能だ、考え無しだ、カネ優先だ、命軽視だ、

無計画だ、融通が利かない、規律不足だ、杓子定規だ、

現場を知らない、専門家ではないくせに、

行政単位の都合があるんだ、殺す気か、

無駄にしてばかり、こっちだって必死なんだ、

丸投げにしやがって、とにかくお願いするしか無い、

軽い考えだったんだろう、その甘さに腹が立つ、



万事がうまく言っているわけではないし、
ツッコミどころはたくさんあるだろうから、
批判や叱責も已む無しという面も少なからずあるのだろうけれども
何とかならんもんかなぁ。



「我こそ正義!」って思ってる人、多すぎない?


全体を正しく把握していて、
最も適切な判断を出来る人なんて、
いるわけないじゃん?


「それが政府の、総理大臣の責任だろうがっっっ!」


まあ、そう言ったらそうなんだけどさ、
選んだのもアンタじゃないの?



「いや、自分は自民党には入れてない」



そういう問題かなぁ。



立派な事を言っていらっしゃる方ご自身が
選挙に打って出て、政権を取って、総理にでもなって
うまくやっておくんなさい。ぜひとも。



ってなわけで、
こんなブログであっちこっちのいろんな「せつび」などを見ては
面白いだの変だの変わってるだの好き勝手書いているのだけれど

「じゃあ、オマエ、やってみ?」

と言われたら、果たしてどのくらい「ちゃんと」できるのかは
心もとなかったりするのだ。


「ちゃんとやってるつもり」はあるんだけどさ。


第三者的に評価されるとなると、
やっぱ、自信無いよね。


その程度のヤツなんです。



ああでもとにかく、
LEDは照明を、意匠的表現を、劇的に変えた感がある。


空調や衛生で、そういったブレイクスルーは無いものか。



エアコンはある意味そういう側面があったけれども
以後それほど劇的なものは出てきていないような気がする。


これからの楽しみであろう。
(「照明器具は変わった」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 電気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月27日

ボロボロだけど支持できてる?

ピットの中って、結構ワンダーランド。



「あなたが潜ったのは、このきたないピットですか?
 それとも、こちらのきれいなピットですか?」



正直者のテストにされるような、「きれいな」やつは
あんまり見かけることはないなぁ。



水が溜まっている、

アンモニア臭がする、

虫が湧いている、

保温材がべろべろに剥がれている、

結露がびっしり、

保温外装材がカビてる、

ゴミが放り込んである、

コア抜きのコンクリートがらが捨ててある、

残材が隅っこに寄せて置いてある、

余ったコンクリが適当に山になって固まってる、



まあ、いろいろだ。



ここにもまた、ピットがある。



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ポリタンクがたくさん置いてあって、
物置きとしての利用実態があるようだ。



ジュート巻きの保温外装も
相当に年数を経たものと見受けられる。



床からの配管支持材のアングル金物は
錆びきってしまってどのくらい荷重を支えられるものか
定かではない。


取れて転がってるものまである始末。



今だったら、ピット内(湿気が多い)の支持部材は
ステンレス製にしたり、
下からではなくて上部から取ったり、するものであろう。



下は、見るからに湿りがちのようなのだから
下からの支持材には「錆びてくれ」と言っているようなものだ。



フランジ用ボルトナットも錆び錆びで
これ、外すことはできるのかなぁ。

何とか回そうとしたら、捩じ切れてしまいそう。



こういうやつを、部分的に改修するのは大変だ。

意図しない部分まで破損していくだろうから。



こんなになっていたら、
もう全体を更新するに限る。



結局、それが一番カネと手間がかからずに済む方法なのだと思うのだ。
(「ボロボロだけど支持できてる?」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月26日

そこに隠れていたのか、MD

図面によると、あることになっているんだけれども
ダクトに設けられているMD(モーターダンパー)は、どこじゃ?



ファンと連動で開閉させる制御になっているということだが
本体が見つからないじゃないか。


ホンマに、あるんか?



そもそも、天井点検口、ガタついてるし。



おお、あった、あった。


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あれだわ。


ちゃんと律儀に、金属ボックスを設けて
ケーブルを接続してるんだね。



ダンパー本体は保温材に隠されてしまっているけれど
モーター部分が見えるから、良しとしよう。



Motor Damper だから、略して MD なのだけれど
これを「エムデー」と呼称するのをよく聞く。


ちゃんと読めば「エムディー」であるはずなんだけれども
「D」を「デー」と読む、遙かなる昭和の慣習が
未だに息づいているのに触れる機会が結構ある。



風量調節ダンパーである Volume Damper (VD)は
「ブイデー」と呼ばれるし(ちゃんと読むなら「ヴィーディー」?)、

逆流防止ダンパーである Check Damper (CD)は
「チェックダンパー」じゃなくて「チャッキダンパー」と呼ばれる上に
略称では「シーデー」になっちゃうし。


音楽をデジタル記録した円盤は「シーディー」で呼ぶのに、
ダンパーになると「シーデー」になっちゃう。
(ちゃんと読むなら、そもそも「スィーディー」だろうか)



現場の慣用句的なものだから、脈々と受け継がれてしまうものなのかな。

流石に、若い世代ほど「デー」読みは減っているようだけれど。
(「そこに隠れていたのか、MD」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月25日

ここにも居たのか義経殿

『義経伝説』なんてものがあって。


今から800年以上も昔の出来事なのだけれど、
いろいろな物語の中で息づく、九郎判官源義経。



兄頼朝に追われ、東北から北海道へ、更に大陸に渡って
チンギス・ハーンとしてモンゴル帝国に君臨することとなった、
などの物語が存在している。
史実云々は一切抜きにして。



なんと、北海道東部にも、その足跡というか何というかが
残されているのである。



北海道本別町


町内に 本別公園 が整備されているのだが
公園にひときわ目立つのが 「義経の館」 である。


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この地に、義経と弁慶たちが逗留していたという伝説(?)を元に
建てられているのである。



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義経の家紋である笹竜胆が堂々と掲げられている。



「資料室」と称する部屋には、義経らの像が並べられ、
伝説が記された小冊子などが置かれていた。


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歴史資料的な価値は一切無いはずではあるが
面白いというか何というか。


ここまでやるか、という感も無くはない。



裏側には池が築造されていて
そちら側にも笹竜胆。


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電気の照明器具や、換気用のフードや、非常ベル、
ガラスやサッシや鉄の手すりなどはご愛嬌。

そもそも、鉄筋コンクリート造だし。



それっぽい雰囲気が出ていれば
良いのである。


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考古学的価値だとか、そういうものを求めている施設ではないのだから。



館の裏手にある、池。


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かぶと池、と称する。


兜の形、なんだそうだ。


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ボートなんかに乗ることができて
楽しい公園として遊ぶ場所なのである。



広場、キャンプ場なども整備されていて
広い広い北海道をドライブして回る場合に
宿泊地の候補の一つとして採用可能な場所でもある。



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冬は寒くてダメだろうけれど、
暖かい時期であれば、爽快な北の空気を味わうことができよう。



ただ、北の大地をナメたらダメである。
朝晩は、かなり冷え込む時がある。
それが何月であったとしても。



何月頃は、だいたいこんな気候



旅行ガイドなんかには、そんな情報も載っているものであるが、
北の大地ではあまりあてにしないほうが良い。


統計的に平均すればそうなのは間違いないのだけれど
日によって、年によって、変動がものすごく大きい。


週間予報なんかがあったとしても、
目的の日の気温予想なんかも毎日みるみる変わっていく。


低気圧や前線の動きなどで大まかなことはわかるのだけれど
ほんとうのところは、実際になってみないとわからない。



・夏なのに、すんごく寒くて風邪ひいた

・北海道は涼しいと思ってたのにむちゃくちゃ暑かった

・長袖を持っていくべきだった

・暖かい衣類も持っていったけど、全く不要だった



それらは、たまたま行ったその日がそうだっただけなのだ。

口コミなんかは、話半分に見ておくのが良かろう。


ああ、そういう日もあったんだなぁ。くらいに。



一期一会の体験。


それが、北の大地(に限らず、本来、旅とはそういうものだ)の楽しみ方なのである。



さて、義経伝説の地は、いかがであろうか。



なかなか、行くのは大変なのだけれど。

とにかく、距離があるから。どこから行くにしても。
(「ここにも居たのか義経殿」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月24日

橋を渡るのは人や車だけじゃない

以前訪れた川べりで
橋が2橋並んでいた。



橋の数詞って、「本」? 「橋」? よくわからん。



欄干が赤く塗られた、結構人々の往来がある、橋。


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もう一方は、ごくごくフツーに見える、橋。


21062402.JPG



どっちも、人が通るし車も通る、
川を渡るための通路。



けれども、川を渡っているのは、
人や車だけではないことも多い。



インフラ系もまた、
ここを渡っていることが多々ある。



水道本管だったり、下水管だったり、高圧ケーブルだったり。



すいません、上の写真ではそこまで近寄って撮らなかった。


でも、橋を下から見る機会があったら、
ぜひそのへんも眺めてみたら良いのだ。


橋によっては、横からでもよく観察できる場合もある。



橋上の雨水排水も、
そのまま下に垂れ流しているもののほか、
ある程度配管で繋いであるものもあって
意外にバリエーションがあるものだ。



建築とか土木とか、そういう分け方もあるのだけれど
電気とか配管ってやつは
建築・土木という括りに関わらずそれぞれに存在しているものなのだ。



「建築設備」からすると、親戚にあたるような存在かな。



大陸に比べると急峻な地形が多く、
短い河川がたくさん存在する日本。



川を渡る「せつびの親戚たち」もまた、
多く存在しているのである。
(「橋を渡るのは人や車だけじゃない」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 土木工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月23日

手洗器の自閉水栓

手洗器と自閉水栓のセットを見かけた。



手洗器自体、古いタイプのものだ。
よく厨房出入り口付近なんかについていたやつ。


21062301.JPG


そして、元々立ち水洗が取り付けらるはずの孔は塞いであって
上部壁(ライニング)に自閉水栓が取り付けてある。



今どき、どこに行っても自動水栓が見られるけれど
自閉水栓もごくたまに見かける。

頭の部分を押すと水が流れて、
一定時間経過後に水が止まる。

普通の蛇口だと、ひねって水を出して手洗いしたあと
もう一度ひねって水を止めない限り、流れ続ける。


手を洗ったら安心してそのまま立ち去る人が
ごく僅かとはいえ存在する。


そういう人が一人でもいると、
次に違う人が来て気づいて止めるまで
延々と水が流れ続ける。


水道代もかかるし、何より資源の無駄である。
飲んで差し支えない高質な処理を施した水を
ただ無為に捨ててしまうだけなのだから。



これを避けるべく、
一時期の公共トイレには
この自閉水栓があちこちで見られたような気がする。



公園のトイレなんかで、水が出しっぱなしになっているのを
実際に何度か見かけたことがあるから、
それが防止できるなら十分に効果があるだろう。


21062302.JPG

製品品番(TL 19)がわかれば、
TOTOのサイト で詳細情報がわかるから
便利である。



この自閉水栓、どちらかというと洗面器用なので
手洗器と組み合わせると少々デカく感じるけれど
仕方あるまい。


用は果たすのだから、問題は無いのだ。



自閉水栓の欠点を敢えて挙げるとすれば、
ちょっとしか水が要らない時であっても
一定時間が経過するまでは水が出続けること。

また、ある程度長時間水を使いたい時でも
一定時間経過後は止まってしまうから、
何度も押す必要があること。

などであろうか。



今でも、公衆浴場の洗い場で、自閉式のシャワー水洗は
結構見かける。

カラン側はだいたい洗面器1杯分溜まるくらいの水(湯)が出て
止まるように設定されている。

シャワー吐水については、施設ごとに設定時間にかなり違いがあって、
かなり短時間ですぐ止まってしまうところも少なくないように感じる。


少し面倒ではあるけれど「節水」(ひいては施設側の経費節減)という観点では
それが正解ではあるのだろう。



ただ最近は、手洗いにおいては自動水栓が一般化している。



センサー感知による吐水なので、非接触で済み、
昨今のコロナ下にあって
爆売れしているという。

TOTOさんからも、納期がすごく延びちゃう旨の
お知らせがあった。



電気配線が必要だったけれど、
最近は自己発電式のものもあって、
より自由度が増している。



でも、高いんだよねぇ、まだ。



立水洗と比べて、自閉水栓はだいぶ高いし、
自動水栓になると更に高くなる。


数があると、イニシャルコスト差が結構すごくなる。


その分の費用を捻出できるか、というのが従来の懸案だったのだけれど
新型コロナを契機に非接触化の優先度が上がり、
ジェットタオルの代わりに、こちらに費用をかけやすくなってきた。


設備業界の人間としては、まあ、良いことかなと。



でも、手動のシングルレバー混合栓もそうだけれど、
ウォーターハンマー対策は、ちゃんとしておいたほうが良い気がする。

結構、ガンガン音がしちゃうから。



この手洗器、
排水部は古いまま。


21062303.JPG


壁導入部のカバー、結構外れてるのを見るんだよね。

施設の管理をしている人、定期的に見回ってないのかな。
見て、そのまま放置しているのかな。

そのへんが、ちょっと気になる今日この頃。
(「手洗器の自閉水栓」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月22日

天吊機器の振れ止めがあるかどうか

天吊になっている機器は、
じつにたくさんある。



設備機器とか配管とかダクトとか、
一般の人にはあんまり認知されていないから
それらが天井に配置されていることにも
特に疑問はないはずだ。


なんとなく、そこにある


くらいにしか、感知していないことだろう。



もし意識されることがあるとすれば、
大地震などでそれらが落ちてきた時。


でも落ちるような事態になったら
危険極まりないのだけれど。



では、天吊形のエアコン室内機がある部屋の
天井内を見てみようか。


21062201.JPG


天井点検口を、開ける。



硬貨やマイナスドライバーで開けられるタイプだと
調査し易い。


でも最近の建物には
鍵付きの天井点検口が設けられていることも多く感じる。


ここから天井裏に入り込む輩が、
ある程度存在するということなのだろうか。



そういえば以前、
公衆トイレの天井裏に住み着いていた人の記事が
出ていたような気がする。



調査の際にいちいち天井点検口の鍵を借りなくちゃならないのは
結構面倒なんだけれど。

どうせPSやDSの鍵も借りるんだから、
一緒っていえば一緒なんだけれどもね。



さて、中を見てみよう。



21062202.JPG



天井下地の支持材と混在しているけれど、
天吊室内機を吊るための金物が、しっかりと取り付けられている。


既存の鉄筋コンクリート造の建物に
後付けで設置したものらしく、
あと施工アンカーにて吊りボルトが吊られている。



21062203.JPG



機器は4点吊りなんだけれども、
4点吊るだけでは、ゆらゆらと揺れてしまう。


大地震動があると、機器と天井下地との揺れの違いによって
天井が破壊されボードがバラバラと崩れ降ってくる恐れがある。


だから、4本の吊り棒を斜材でバッテンにつないで
振れ止めを設けている。


振れ止めを取り付けるための金物 も
いろいろ販売されている。


実際に揺らしてみた実験動画 などを見れば
振れ止めの必要性が一目瞭然でわかるだろう。



「耐震改修」と称して、
構造体の補強をして満足しているところがあるかもしれない。


でも、ちょっと待った。


天井吊りになっているものや
壁掛けになっているものが
大きく揺れて何かを破損する危険はないか、
落下してしまう危険はないか、
そういうところも含めての「耐震改修」のはずなのだ。



建物は倒壊しませんでした。補強したからです。

でも、いろいろ落下してきて、多くの犠牲者・負傷者が出ました。


では、洒落にならないのである。



振れ止め、してある?
(「天吊機器の振れ止めがあるかどうか」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月21日

コンクリート蓋は重たいから

ちょっと大きなコンクリート桝を設置しますよって場合、
蓋が重たい。


鋳鉄蓋も重いけれど、
コンクリート蓋はもっと重い。

フツーに人力で開け閉めするんだったら
450mm径くらいが限界じゃないかな。



というわけで、ある程度大きな蓋になったら
分割したものを使うのである。


21062101.JPG



ただし、気をつけるべきこともあって。



そもそもマンホールの蓋が丸いのは
「蓋が中に落ちない」ためなのだ。


深いマンホールだと、そこに蓋を落としてしまったら
もう大変。



でも、円筒形の桝に丸い蓋であれば
絶対に落ちてしまうことがないから、
フェールセーフの観点からも大変意味がある形状なのだ。



しかし、上の画像のように2つ割にしてしまったら
桝の中に落としてしまう可能性が生じる。


重いから分割してるのだ。

もし落としてしまったら、重いから、
人力で引き上げるのは至難の技。



というわけで、重たいコンクリート蓋は
できるだけ避けたいものである。



鋳鉄蓋にできない理由があるとか
コンクリートである必要性があるとか、
相応の理由がある時に限って採用したほうが良いだろう。

って、あるのかな? そんな理由。



でも桝がそんなに深くないのであれば、
まあ、構わないかな。

(「コンクリート蓋は重たいから」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月20日

冷蔵倉庫入口のエアカーテン

何かを冷やして保管しておく、冷蔵倉庫のお話。


冷蔵なので、中はひんやり。

けれども、倉庫の外は、夏だったりすると結構暑くなっているもの。



冷気が逃げ、暖気が入ってくるのを緩和するために
入口上部にエアカーテンがついていた。


21062001.JPG


エアカーテンの幅は、ドアの開口幅とほぼ同じ。


ここから空気を強く吹き下ろすことで、
内外の通気の遮断を試みるものなのである。



そうは言っても、完全に遮断できるわけもないから
ドアの開放時間は短いに越したことはない。


搬出入に必要な短時間だけ開けて
なるべく閉めて置くほうがよかろう。



天井から下がっているヒモは、
ドアの開閉操作をするための引きヒモ。

タンブラスイッチなんかよりも、ヒョイと操作しやすいかららしい。

電動のターレみたいややつに乗ったまま操作できそう。


うっかり引っ掛けると、それは大変そう。



普段こういうものに関わっていない方であれば、
ドアや中低温パッケージを含めて
冷蔵庫システムとして設計施工の提供をしているところ などに
ご相談されたらよかろう。
(「冷蔵倉庫入口のエアカーテン」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月19日

流し台・洗面器の下部を見る

流し台とか洗面化粧台とか洗面器とか、
水回りや衛生器具があったとしたら
どうするだろうか?



どうするって、使うだけじゃん。



ええ、それがごくごく普通の一般的な対応なのですよ。

それはね、重々承知しているんですよ。

いるんですけどね。



でもやっぱり、その「下」って、
見てみたくないですか?

見たくなんかないって?

どうして?

なぜ?



まあ、他人のことは置いておくこととして。

ワタクシは、今日も今日とて
見てみるのであります。



流し台があるとするよね。

そうしたら、迷うこと無く、一切の躊躇なく、
なんてことはないのだけれども
遠慮がちに、周囲の空気をしっかり読みつつ

「これは、開けても一大事にはなるまい」

そういう緻密な判断とともに
おもむろに、さり気なく、
さも当たり前であるかのように、
下部の扉を開けてみるのだ。


21061901.JPG


給水管があって、給湯管があって、排水管があって。


各管が露出で横引きされている状態をそのまま見せるのが癪だったからなのか
それらを覆うカバーまでかかっている状態。


まあ、フツーの配管接続だよね?


ええ、そうですとも、そうですとも。

フツーですよ。
流し台なんだもの。

水、湯、排水、このセットがあって
当たり前じゃない。


でも、その並び、材料の接続具合、納まりの妙、
そういった所に、興味無いですか?


ああ、そうですか。無いですか。

まあ興味や評価は人それぞれですからね。



でも、考えても見て下さい。



人物の「写真集」なんて、あるじゃないですか。

男性アイドルだったり、女優であったり、
そんな人たちの画像を集めた出版物が
いつだって大量にあるわけじゃないですか。


新聞だって、雑誌だって、
見目麗しい男女の姿がいたる所に溢れているじゃないですか。

広告なんて、商品の宣伝だか人物のアピールだか
わからんものも多いじゃないですか。



でも、人々は見ますよね。

写真集も、買う人はそれなりにいますよね。



どれを見たって、手があって、足があって、頭があって、

どの顔を見ても、たいてい目があって、鼻があって、口があって。



お決まりのモノしかついていないじゃないですか。

目が20個ついてるとか、頭が5個だとか、手足が50本あるとか、
そういう珍しさなんて、どこにもないじゃないですか。



それでも、人々はそれを見、楽しみ、愛でるわけです。

ちょっとした配置の妙、表面仕上の美しさ、全体のバランス、
そういうのを評して、イケメンだとか美女だとかかわいいとか
タイプだとかそうじゃないとか、
各人の好き勝手に評して楽しむわけじゃないですか。


それとおんなじなんです。


ただちょっと、ほんのちょっとだけ、
ソッチに目が向く人間の数が少ないっていうだけで
設備だって人物だって、何も変わりゃしないのです。



社会経済的にも、倫理的にも、
後ろめたい所もなければ、
皆様にご迷惑や不快な思いを撒き散らすような存在でも無い……はずなのです。



と、長々と理論武装しつつも、
やはり眺めるのである。


21061902.JPG


洗面器の下部も、なかなかのものだ。

扉を開けるという余計なハードルが無いのもポイントが高い。



「秘すれば花」を楽しむ方もおられようが
こと「せつび」に関しては、秘されて、もとい、隠されていないほうが
良いと思うのだけれど。



給水管が電気温水器に突っ込まれ、
適温の湯が自動水栓を通じて吐出されるものである。



排水管が床上で塩ビ管に接続されているが、
これは上部からのエアコンドレンを合流させるための措置のようだ。

ドレントラップが挟まっているのが一緒に見られるのも
比較的レアなケースかもしれない。



使っているだけならば、その詳細なんて知る必要はないかもしれない。

使い方さえわかっていれば、何の支障もないことも確かだ。



自動車だって、スマホだって、そのしくみや原理を理解している人など
製造・整備に関わるごくごく一部の方々だけであろう。


それでも、趣味的にそれらに関する知識を持つならば、
ただ使うだけよりも楽しい生活が待っているではないか。



建築の「設備」だって、そうなのだ。

あって当たり前、ちゃと働いて当たり前の設備だけれど
どんな仕組みで、どんなつながりで、それらが働いているのか
なんとなくのイメージがつかめていると
ただ使っているだけよりも、余程人生楽しめるというものである。



ここまでお読みになって

「なんて勝手な奴なんだ」「とんねもねぇ設備屋だ」

いい加減腹が立って仕方のない方がおられたとしたら
申し訳ありません。

いや、そんな人はここまで読んでないだろうし
そもそもこんなブログには、やってこないのだから、
気にせずとも良かろうか。



でも、ワタクシが「せつび」にこだわったからと言って、
観て、愛でて、読者の少ないブログにアップし続けたからと言って
何らの不利益を被ることは無いはず。


相手が「設備屋」ってだけで攻撃的になる方もたまにおられるのであるが
存在まで否定されなくても良いんじゃないかと抗弁したくなるときも
無いわけじゃない。

どうしても生理的に受け付けない、という方には
そっと離れていただくしかないのである。重ね重ね申し訳ない。


設備屋全般じゃぁないんだ。オマエだよ、オマエ個人なんだよ、
目障りなのは。


そうだったとしたら、尚のこと申し訳ない。



とにかく「せつび」を眺めて愛でて、
「せつび」をメシの種に生きてしまっていようかと
思っているので。

大丈夫。100年後には、確実に居なくなっているから。

それまで、忍んでいただきたい。



No Life, No せつび!
(「流し台・洗面器の下部を見る」おわり)
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2021年06月18日

換気扇をダクトファンに換える

元々、壁換気扇で換気していたところを
ダクトファンに換えるっていうんだ。


確かに、換気効率っていう面で言えば
天井面のしかるべき位置に吸込口をつけて
ダクトでつないで、ファンで換気してやるほうが
より良いんじゃないかな。



でも既存建物なんだから、
ダクトは既存開口を利用して外に出したいよね。



そのあたりでちょこっとダクトが露出になるのは
まあ致し方ないんじゃないかな。


21061801.JPG



結構太めのダクトだけれど
換気扇開口分あれば、十分通るよね。



何をどう血迷っても、
既存の梁に孔をあけてダクトを通そうなんて
考えないでね。


ただ、天井を張って仕上げてしまったら
たといそんなトンデモナイことをしたとしても
誰にもわからない可能性もあるんだ。



耐震性でいえば、その部分が思いっきり弱点になってしまって
大地震時には倒壊するかもしれないでしょ?


でもそんな大事になるなんて思ってもみなくって
ホイホイとダイヤモンドカッターで梁に孔開けちゃうことが
結構フツーに見られるような時代もあったんだよね。



おっそろしい話なんだけどさ。


流石に現代は、そんな事無いよね、と信じたい。
(「換気扇をダクトファンに換える」おわり)
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2021年06月17日

古い便所の天井内は

古い便所をリニューアルしようってことで、
天井仕上げを解体。


21061701.JPG


いろんな配管が姿を現すのである。



何度か改修が繰り返されてきていたようで
さまざまな配管材料、保温外装材が入り乱れていて
なかなかに面白かったりする。



網がかかっているやつは、どうやら汚水管で
しかも鋳鉄管のようだ。
やたらと節がある。


そこから取り出されている通気管は塩ビ管で
いかにも後付けっぽい。



綿布巻きになっているのは、雑排水管っぽい。

天井内隠蔽になる部分の保温外装まで
こんなに凝っていたなんで……。大変。



小便器が連立していた部分の天井内には
自動フラッシュバルブ装置が隠されていた。


21061702.JPG


いつの時代にか、
ハイタンク洗浄方式からこれに交換したのだろう。

現代だったら、個別感知センサー式フラッシュバルブが
当たり前になっているけれども。


時代とともに、せつびは変わるのである。



古い施設の天井内、壁内、ピット内には
古い時代の、せつび遺産とでも呼ぶべきさまざまなアイテムが
ひっそりと眠っている。


そんなモノたちを発掘して
撤去解体されるまでの一瞬、せめて愛でようじゃないか。


たとい、他に誰も関心を持ってくれないとしても、だ。


そんな仲間も、きっとどこかに存在していることだろう。


……たぶん。
(「古い便所の天井内は」おわり)
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2021年06月16日

煙突のある集住

結構年代を経た風の、集合住宅。

公営の団地なんだろう。



各階住戸用の集合煙突が
屋上から何本も生えている。


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煙突ストーブが当然だった時代には、
集合煙突は無くてはならないものであった。



建築基準法第2条第三号の定義によれば、「煙突」は「建築設備」とされている。

でもこんな感じの煙突は、どうみたって「建築」だよね。
工事区分も「建築工事」だし。
躯体とは別に建てる鋼管煙突だって、設備屋さんの範疇とは言い難い。
ステンレス板製の細くてペラペラの丸い煙突くらいが、設備の扱える範囲だろう。

もっとも現代は、煙突式ストーブ自体が
新築ではまず利用されないのだろうけれど。



ただ、こういう集合住宅に引っ越すのであれば
煙突式ストーブを購入する必要がある。

ホームセンターなんかにも売ってるし。


ストーブ本体だけじゃなくて、
本体設置場所から集合煙突までの煙突直管、曲管をつないで、
それらを天井から針金か何かで吊ってやる。


ストーブまで灯油を運んでくる配管も必要だし、
灯油を貯めておくタンクだって置かなくちゃ。



古いタイプの建物だと、給油設備を中央式にはしていないだろう。
各住戸の玄関先なんかに小型のタンクが置いてある。


タンクローリーから給油ホースを長〜く伸ばして入れてもらうか、
ポリタンクに入れてもらったやつを、えっちらおっちら運んで
自分で自分の家のタンクに移すか。



バブルの頃のマンション(当時、石油価格がとても安かった)なんかだと
地下オイルタンクからオイルポンプで屋上の中継タンクに送り、
そこから重力で各階PS内にある戸別タンクに送り、
各住戸の各室の灯油コックへと配管でつないでいく。
これだと、住人に給油の手間はないのだけれど
設備費は当然のことながら結構かかる。



急に寒冷地に転勤になったような場合、
どんなタイプの暖房器具を使えるのか、
リサーチがとても重要だ。


コタツがあれば……なんてわけにはいかないものだから。



燃料は灯油か、ガスか、オール電化か。

煙突式か、FF式か、蓄熱式か。

燃料調達は自分でやるのか、建物単位でできるのか。
ごくたまに都市部だと地域暖房も無いわけじゃない。



給湯にも言えることなんだけど。
(「煙突のある集住」おわり)
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2021年06月15日

屋外に並ぶせつび

とある施設の外壁に
せつび機器がたくさん並べられている。


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建物の正面入口側ではなくて側面なんだけれども
通路脇で結構目立つ位置なのであるが。



せっかく、1層目と2層目で外装色を変えたり
アクセントの石を埋め込んであったりしてあるんだけど。


2層以上に部分には換気用フードが出ないように
意匠上の工夫がなされているんだけど。


21061502.JPG


まだ新しそうなこの施設、
数年経てば、手前に植えた樹木が成長して視線を遮るから
たぶん気にならなくなることだろう。



目隠しの塀なんかではなくて、生け垣のように木を植えてあるから
きっとそのうち見えなくなる。


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こんだけ設備モノが並ぶんだったら、
この面の外装はこんなに凝らなくても良かったんじゃなかろうか。


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外装をまたぐスリムダクト、それをまたぐガス管、
そんなところがちょっと楽しい、設備まわりなのであった。
(「屋外に並ぶせつび」おわり)
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2021年06月14日

排煙操作は、ここで良いのか

トイレに入って、驚いた。


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排煙窓の開放操作用ボタンが、ブースの中にあるじゃぁないか。



人が使っているときは、その人が操作すればよいし、
人が使っていないときは、戸が開いているから操作できるし、
ってこと?



せめてブースの外のほうが……って思うのは、
ワタクシだけだろうか?
(「排煙操作は、ここで良いのか」おわり)
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2021年06月13日

漁川ダムの景

北海道恵庭市の山の中、
漁川(いざりがわ)の中流域に
漁川ダム が存在している。

いざり と、発音が濁る。



北海道百名山の一つである漁岳(いざりだけ)(1,318m)を源流とする漁川は
このダムで堰き止められて えにわ湖 を形作っている。


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ここには 取水塔 があって、水力発電も行っている。


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管理事務所の電力を、これで賄っているという。



ダム堤体上流側には、石がゴロゴロ。


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ロックフィルダム らしい姿である。


ダムのゲートは、建築設備でいえばバルブに相当するのだろうけれど
まったくもってスケールが違う。


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下流側には土が被せられ、草木が植えられている。


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ダムの管理事務所脇で、ちょうど桜が咲くところであった。


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管理事務所外壁に並ぶ、監視カメラ、換気フード、灯油タンク。


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ああ、これ撮ってるの、監視されてるよなぁ。


換気フードから垂れてる茶色のモノは何だ?


壁掛ロスナイがついてるってことは
なにかの小部屋がある?


ずいぶんちっちゃい灯油タンクだこと。
小部屋のFFストーブ専用かな?

冬は、雪で埋まってしまわないのだろうか?


いろいろと、目に留まる。



たいてい、ダムの管理事務所には
一般公開されている説明コーナーがあったりするものだ。


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ダムの模型とか、役割(必要性!)とか
周辺の地形や生息する動植物とか、
PRビデオとか、そんなものが並んでいる。


小学生の校外学習なんかには利用されていそうだ。



「建築」の範疇ではないけれど、
ダムはダムでおもしろい。


スケールがでかいこと(でも漁川ダムは小さめ)、
周辺の山、川、木々の景観が良いこと、
そして、いつだってすいていること。


そもそも、人が大挙して押し寄せるような施設じゃない。


存在すら、あんまり知られていないかも。


でもそれによってもたらされる環境を
人々は求めるのである。


そんなところが「せつび」に通じるところがあるかな。



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ダム本体よりも、
それによって形作られるダム湖と、
下流側に整備される公園、
それらが観光ガイドなどでも紹介される。



ダムサイト下流側にある桜公園で、桜が舞い散っていた。


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訪れる人は、わずか。



コロナのことがなければ、
大勢の市民が花見(と称する焼肉パーティー)に訪れ
楽しんでいたところであろう。

禁を破っている人達は居なかった。
(もちろんワタクシも移動のついでに一瞬花を見に寄っただけだ)


さぁて、来年の春は
人が溢れる場所となるのかどうか。


その前に、秋の紅葉シーズンは
どう迎えられるのであろうか。
(「漁川ダムの景」おわり)
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2021年06月12日

古〜い公園便所

むかしむか〜し、昭和の時代に建てたという公園便所があった。


造りからしてたいそう古く、イマドキのトイレとはかけ離れた
素朴な(?)トイレ。


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小便器には仕切板なんてもちろん無いし、
一応水洗ではあるけれど、新築では見ることのなくなった、押し釦式のフラッシュバルブ。


なぜか野球のボールが落ちているんだが。

しかもなんとなく、硬球っぽいんだが。



右のほうには、手洗器。


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ほんとうに古い、もうめったにお目にかからないタイプの
壁掛形手洗器だ。



すでにカラン(蛇口のこと)は取り外されていて使えない。
水も止めてあるんだろう。

管の中は、錆で閉塞してしまっているくらいの状態。



排水管は比較的細いから、蹴飛ばされて曲がってしまわないように
鉄板で保護してある感じ。



左下には床排水目皿が見えるけれども
当然にして「トラップ」に封水なんぞ残っているわけがなく
とうの昔に蒸発しきっていて
下水臭や微生物が直に上がってくる通用口となっているのじゃなかろうか。



壁の裏には配管スペースがあって
系統ごとに止水栓が設けられている。



大便器用のフラッシュバルブ装置は
本体を晒すと破壊される恐れがあったからか
ここに置かれていた。


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電気式ではない、配管式の遠隔操作。



いかにもな、コンクリートブロック造の公園トイレ。



しかしもう、その役割を終えて、
やがて遠からず解体撤去されるのであろう。


あるいは、新品の便所として建て替えられるのか
あるいは、人口減少・少子高齢化・人材不足の波に乗って
そのまま廃止となってしまうか。


費用対効果や地元意見の収集や予算措置の優先度など
いろんな要素を考慮して誰かが作成した何らかの長期計画に基づいて
淡々と、粛々と、どうにかなっていくのである。


「せつび」は寿命が短い分、もののあはれ を感じやすいものだ。


美しく咲き誇って派手に舞い散る桜の花とは違って
最初から人の目にはあまり触れないものなのだけれど
だからこその美しさってやつも
あるんじゃないだろうか。
(「古〜い公園便所」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月11日

打ちっぱなし外壁の換気フードの色

ちょっとした集合住宅。

一部タイル貼りで、ほとんどがコンクリート打ちっぱなしの外装。



換気フード、給排気トップが住戸ごと・部屋ごとに並んでいる。


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コンクリート面だと、フードの元々のシルバー色で違和感が無い気がする。

タイル面も同じだけれど、そっちはあまり気にしていなかっただけか
やはりシルバーが良いと思われたか、好みにもよることだろう。


たまに窓枠だけ真っ赤に塗った建物を目にすることもあるけれど
そういうところだと、フードも同じ真っ赤にするということも
あって良いかもしれない。


飽くまで感性の領域なので、好き好きなのであろうが。



換気フードは、指定色での焼付け塗装を選択できる。
割増料金はかかるけれど、元々それほど高価なものではない。



ただ、換気フードや配管は指定色で塗ることができるけれど
暖房機や給湯機用の給排気トップは、そうはいかない。



ごくごく稀に、それらも塗ってあるのを見ないではないけれど
ステンレスの製品にあとから塗装しただけだから
じきに剥がれてくるのではあるまいか。


換気フードがどんな色になっているか、
いちいち気にして見てしまう、一種職業病なのであった。
(「打ちっぱなし外壁の換気フードの色」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする