2021年05月16日

大きな灯油タンク、どこに置くか

寒冷地で灯油を使う場合には
どこかに「灯油タンク」を置くことになる。


大きなものになればなるほど、
その置場をどうするかが課題になる。



建物の意匠との兼ね合いで
あんまり目立つ場所には置きたくない。

可能ならば隠したい。



でもあんまり奥の奥、道路のアプローチから遠ざかった場所だと
給油のときに困る。

せめて、タンクローリーのホースが届く範囲でなければ。



傾いたり倒れたりしたら危ないから、
堅牢に固定できる場所のほうがよい。



貯油量が多い場合には
防油堤を巡らせる必要もある。



目立つ危険物看板も取り付けなければならない。
存在をアピールしなくちゃならないから、
目立たせなくちゃならないから、
目立っちゃって、デザイン上いやだ。

(って言うのは、たいてい意匠屋さんで
 ワタクシなんかは「見せれば?」って感じ)



消火器も置かなくちゃならない。



屋根からの落雪で破損したり埋まったりするような
場所でも困る。



「危険物」なので、
各地の火災予防条例なんかで
建物や隣地からの離隔距離や
隣接する外壁仕上げや開口部の制限が
生じたりする。



カネに糸目をつけないのであれば、
地下埋設にしたり、屋内設置にしたり、
やりようはある。

けど、そんなこと(カネが余ってる)は
まず無い。



などなど、ただポンと置いておけば済む、
という感じにはならないのだ。



21051601.JPG



通り道でみかけた、灯油タンク。



結構大きなもの。950Lとか、
ギリギリ指定数量以下のやつ。


指定数量を超えるといろいろ面倒なことになるので
可能ならばそれ以下に収めることが多い。



躯体を防油堤と兼ねていて、
手前の開口部には木製フェンスで目隠しできるように
なっているのかな。


危険物看板は、あんな奥でOKが出たのかな。



表面がぼちぼち錆びてきているな。



……とにかく、
いつだって悩ましい、
灯油タンクの置き場所。



寒冷地に行ったら、
見てみて欲しいのだ。


いろいろあって、面白いから。
(「大きな灯油タンク、どこに置くか」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする