2021年05月10日

だって木造なんだもの

木造中規模の建物で、何が困るって
外壁に大きな開口を設けづらいこと。



建具を避けて耐震壁を設けたいのだけれど、
そういう箇所にこそ、換気用に開口を設けたいんだよ。



たとえば、換気フードを設けるじゃない?



すると、大きなダクトでつないで、
排気ファンを介して
外壁から排出したいじゃない?



でもガラリなんかだと、
開口率うんぬんの関係上、
結構な面積の開口になってしまうのだ。
計算上。



でも、木造外壁には縦材や斜材があちこちに入るから
開口できる面積には限界が生じてしまう。



となると、こんな感じにするしかなかろう。


21051001.JPG


でっかい有圧扇1台にしたいけれど、
ギリギリ開けられる開口面積を考慮すると
2台に分けざるを得ない。


けれど、これで何とかやっていけそう。



ガラリと、ガラリチャンバーも設けられないから、
そういう部分はこうなる。


21051002.JPG


外壁には、ガラリじゃなくて
ウェザーカバー的なものを取り付けよう、ということで。



「設備設計」って、木造戸建住宅では、ほぼ無かったのだ。


設備設計事務所に依頼する案件なんて、
ありゃしなかった。


でも、木造の中規模建築が増えてきてから
うちらみたいな設備屋にも、
木造案件が関わってくるようになってきたのだ。


時代だね。



そのうち、高層建築物にも
広がっていくんだろうか。



CLTとか、木造耐火とか、
結構たいへんなんだね。



だって、木造なんだもの。
(「だって木造なんだもの」おわり)
posted by けろ at 23:30| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする