東京リノベーションミュージアム がある。
新橋に行ったついでに、寄ってみた。
いろんなリノベーションに関わる展示があって
一般の消費者にも、建築関係者にも
見てわかりやすいものになっていたと思う。
きらびやかなリノベーション例があちこちに造られていて
たいそう美しい。
ビルの造作と、リノベ例の造作とが一体となっているけれど
そのへんは見ても気にならないだろう、という判断か。
生活しながら、この状態を維持できる人は
限られているに違いない。
テレワークの拡大に伴って、
自宅の一角をワークスペースにリノベしたい、
という需要も増えているのだろう。
面積確保が困難でも、やり方次第で工夫が可能、という様子を
様々な提案プランで示していた。
実際には、PC以外にさまざまな書類、筆記具等がどっさり置かれるはずなので
果たしてこんなにスッキリした状態で仕事ができるかどうか、は別。
飽くまでコンセプト展示だから、
実際にはなかなか採用しづらそうなものも
たいそうオシャレに造られている。
玄関入ってすぐにガラス張りのトイレとバスって、
なかなかハードル高いじゃん!?
一人暮らしで、人も呼ばないんだったら可能かな。
パナソニックさんだから、
家電、エアコン、照明器具など
全部自社ブランドである。
間違っても、三菱や日立や東芝の製品は
使われていないだろうなぁ。
廊下幅なんかは、図面で見るだけじゃよくわからないから
体感できるのは良いだろう。
トイレも、オサレっ!
リノベーションというと、
意匠的なことだけでは済まず、
断熱、空気、空調、配管、電力、通信など
建築環境に絡む事項が多くあるはず。
そんな説明が多くあったのが印象的であった。
時代が、せつびに追いついてきた感じ?
リノベに限らず、新築だって同様だけれど
せつび無しで成り立つ建築は、現代にはなかろう。
(四阿か犬小屋か、くらい?)
電気系は、これからも激しく変わり続けるだろうけれど
現状の説明は必要だろう。
「配管もこうやってやりかえるんだよ」という説明が
実物展示されているのが気に入った。
商売柄、ね。
この施設自体の「せつび」も、ところどころ見える。
電材も全部自社手配なんだろうなぁ。
スケルトンのビル内部に
さまざまな展示が造られているので、
本来壁についているような排煙操作ボタンは
操作しやすい位置に設けられていた。
展示をなぎ倒して壁面まで行かないと操作できないんじゃ
困るからね。
この東京リノベーション、
おそらく時々手を入れて、内容が変わっているんだろう。
ネット上にもいろんな情報が氾濫しているけれど、
実物(といってもレプリカだけど)を見て、触れてみるのも
やっぱり情報収集手段の一つとして有効じゃないかな、と
思うのだ。
そうして、そんな中で「せつび」の存在と、
その役割とに気づいてもらえるとなんか嬉しい、
そんな設備業界のワタクシなのであった。
(「東京リノベーションミュージアム」おわり)