2021年04月24日

岩石が融けていく

札幌市南部にある、真駒内(まこまない)公園。

4月になっても、そこには雪が残されてた。


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首都圏とは季節が2ヶ月ほど違う、と言われるが
そもそも東京都区内でこんなに積もることはあるまい。



公園の脇に、豊平川にかかる橋がある。


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「五輪橋」と呼ぶそうだ。



その昔、札幌オリンピックが開かれたことに由来する。

真駒内公園自体が、冬季オリンピックの会場であった。



この橋の下、河川敷には
まだたっぷり雪が残されている。


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川のこちら側にも、あちら側にも。


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五輪マークがついているのは
五輪橋だからに他ならない。



ここは冬の間、「雪堆積場」となっているそうだ。


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要は「雪捨て場」である。



市街地各所の雪は、トラックに積み込まれて
各所にある雪堆積場まで運ばれ
春まで捨て置かれる。



春になると、
重機で少しずつ崩していく。

そうしないと、なかなか融けて無くならないから。


このように崩されつつある雪山だけれど
白い面は少なくて、
「雪」っぽくは見えないかもしれない。


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土か、砂か。

そんな感じ。



氷というものは、宇宙空間の多くの場所では
天体を構成する岩石の一種である。

地球に於いては、
それが溶岩として流動している場所・期間が多い、
そういうことに過ぎない。



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この地に於いても、
冬期間はまさしく岩石として存在していて
春の訪れとともに溶融して、流れ下っていく存在なのだ。



だからこそ、
冬期間に水が凍結するような地域では
それを「岩石」として意識したほうが良い。

ちいさな結晶で降ってくるものだから
「ふわふわ」なイメージが先行してしまって
「岩石」という捉え方をされないことが多いけど。



「水」は、「岩石」。



寒冷地の建物を設計する場合には
その意識が不可欠であると言えよう。
(「岩石が融けていく」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする