左から、軟水装置、薬注装置、レシーバータンク(と下部に給水ポンプ)。
蒸気ボイラで水を沸騰させて蒸気にする場合、
水に含まれている成分が析出してしまうと
あっちこっち固形物で機器内や配管が詰まってしまうから
軟水装置でそれらの成分(カルシウムとか)をある程度除去してから
給水してあげなくてはならない。
もちろん、補給する水の成分がどうか、ということ次第なんだけれど。
明治大正昭和の頃までは
暖房用にも蒸気ボイラがよく使われていたけれど
現代はなかなか使われない。
大病院とか、食品工場とか、自衛隊とか、
ごく限られた場所でしか、新築では使われないだろう。
既存の建物では、
まだ蒸気ボイラが活躍中のところもあるだろうけれども
それも徐々に他のシステムに置き換わっていくのだろう。
蒸気管の設計なんて、
とんとお目にかからなくなった。
ロストテクノロジーと化してしまったと
言えなくもない、か。
(「蒸気の補給水セット」おわり)