2021年04月10日

外壁から水栓

地面に埋め込んだ散水栓や
水栓柱などは
よく見かけるのだけれど。


こういうのは、
あまりお目にかかった記憶がない。


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外壁から、自在水栓が生えている!



「外壁」と言っても、
どうやら1階床よりも下、
ピットになっている高さに相当するようだ。



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建設当初は無くって、
あとから穴を開けて、給水管を通したような感じ。


納まりは、なんか、きちゃないけど。



まあ、これもアリってことなんだろう。
(「外壁から水栓」おわり)
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2021年04月09日

日高では実質とっくに廃止されていたのだけれど

JR北海道の日高本線。

「本線」を名乗るだけあって、苫小牧市から様似町までを結ぶ
全長146.5kmの長い路線なのであった。

……過去形だ。



というのも、むかわ町の鵡川駅以南は、2021年4月1日に廃止・バス転換されてしまったから。



とは言えこの区間は、実質的にすでに廃止されていたに等しい状態ではあった。



2015年1月に高波によって土砂が流出し、更には秋の台風により被害が拡大し、
復旧方法や費用について検討を続けている間に
2016年に3個連続して襲来した台風により 壊滅的打撃 を受けた。

路盤、鉄路、鉄橋、橋脚などの被害が甚大で
元々大赤字路線であった日高本線に、
巨額の復旧費を投じることの困難さは言うまでもない状況となった。


2015年以降「代行バス」と称して、JR北海道バスが輸送を担っていた。
事実上、この時点で「バス転換」が開始された。


その後も紆余曲折、地元自治体の協議などを経て、
2021年4月1日に、正式に鉄道事業の廃止となった。



その日高本線の南部にある、
浦河(うらかわ)駅に、寄った。


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遠からず解体され無くなるであろう駅舎や鉄路を目当てに
鉄分の高そうな方々が、次々に訪れる。



もうだいぶ長いこと、無人駅であったようだ。
そのうえ、2015年以降は「駅」としては使用されなくなっていた。


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改札口は残っているものの、
改札などされなくなって久しいようだ。


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「丘と海のまきば」と称している。



この看板も、いつまで残されているものか……。


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浦河町内の駅名が列記されている。


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様似方面。

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もちろん、単線だ。



苫小牧方面。

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立派な跨線橋が、
かつてはそれなりの交通量・利用者数であったことを
物語る。


「青色申告と諸税完納宣言の町」との文字が、
だいぶかすれてきている。



駅前にあった木柱が、
なかなか年代を感じさせるものであって。


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北海道開拓の頃、
海岸から内陸まで、
次々と鉄路が伸ばされて
人々や物資の輸送に著しく貢献した。


けれども、人口減・過疎に加え
自動車の普及と道路網の整備に伴って
鉄道は徐々に衰退し、
大都市圏を除けば完全に赤字産業である。



無人駅で電動車いすを利用したいからと
事前連絡なく訪れた方が
「バリアフリー対応がなくて酷い!」と 気勢を上げて おられたが、
それを主張すれば主張するほど、
コスト的に全く合わない無人駅や路線は廃止されていくことだろう。

却ってますますバリアを拡大してしまうことに
彼女は気づいていないのだろうか。



毎年のように、駅が廃止され、路線が減少していく。

そういう時代なんだ、と思うしかないわけで。


もしも大赤字だろうが何だろうが、
地域の足として必須だ、というのであれば
公営化するしかないのだが、
その財政負担に耐えられる自治体は
恐らく無いだろう。


いっそ国鉄に戻す、としても、
やはり維持は容易ではないはずだ。


かつて栄華を誇ったニシン漁、石炭産業などのように
時代や社会構造や人々の意識の変化によって
栄枯盛衰の波に呑まれていくのは
万象の辿るところなのである。
(「日高では実質とっくに廃止されていたのだけれど」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月08日

温水パネルヒーターの納まり方

ストーブや暖炉もいいけれど。

まあ味気ないといえば味気ないけれど、
エアコンだっていいんだけれど。



機械室で温水を作って、
ポンプで循環させて、
パネルヒーターで放熱するっていう、
温水暖房も、結構魅力的。



たとえば、カウンターの下に納めると
いい感じになる。


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外壁・外窓側に放熱器を置けば
外皮負荷の処理には都合が良いのである。



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椅子が置いてあるけれど
パネルがある分、脚を入れるにはちょっと邪魔かもしれない。


もうちょっと、パネルを外壁側に寄せて取り付けても
良かったのかもしれない。



でも、こういう納まりも、結構あったりする。


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パネルの裏側の空間、
ただの空間に見えるけれども
床スラブの下には「梁」が存在していて
梁を縦に貫通させて配管を通すわけにはいかないから
こうなっちゃう。


パネルを壁付にするために、
柱脇にPSを設けたり、
温水の接続管をスラブ埋設にしたり、
床仕上げ面を1段上げて、床下空間に配管を通したり、
まあいろいろやれば出来るけれども
なにぶんコストも要することだから。



ここでは、こういう納まりで良しとした、
そういうことだったんだね。
(「温水パネルヒーターの納まり方」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月07日

何とか収まってる

とある、カウンターの上。


電気を使いたいから、コンセントを付けたい、
ということだったんだろう。


それも、2口がいい、ということで。


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ギリギリ、収まってる感じ!?


カウンターの高さについて、
現場での微調整もあったんだろうな。

5mm狂ったら、つかない感じ。
(「何とか収まってる」おわり)
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2021年04月06日

くたびれても頑張っている電気温水器

内装を綺麗にするので、
囲ってあった板をちょいと取り外した状態の
電気温水器。



でも、まだまだ頑張ってもらうんだ。


つながっている配管とか、ちょっと傾いちゃったりしているし、
保温材も継ぎ接ぎでそんなに格好良くは無いけれど
まだまだ、働けそうだから。



ね、なんだかんだいって、基礎もしっかりしてるし
ホコリにまみれているとは言え、
ごっつい電源プラグもしっかりしてそうだし。


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これからあと、何年頑張ってもらえるかな。



予算の関係上、10年は持ってもらいたいものだなぁ。
(「くたびれても頑張っている電気温水器」おわり)
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2021年04月05日

洗濯機置場の計画は?

何の変哲もない、
洗濯機置場。


どんなふうに、計画するだろうか?



意匠計画であれば、
洗濯機置場の幅と奥行きの確保、
他の用途との動線(人や洗濯物)を考えて
位置と面積を確保することになることだろう。



では、設備計画の場合は?



そこでは、水だけを使用するのか、湯も必要なのか。

全自動洗濯機なのか、2槽式(今どき、無いかな)なのか。

排水は床下に下げられるのか、床上ころがしとなるのか。


まずは、こんなところか。



単水栓はそうでもないけれど、
混合栓の場合には、
いろいろと仕様の違いによる価格差が大きいから
カタログをいろいろと見比べて選定することになるだろう。


排水には、洗濯機パンを設ける場合と
洗濯排水金物を設置する場合とがあるだろう。

パンは、置くと想定される洗濯機の大きさに応じたサイズで
選ぶ必要がある。
(もちろん、洗濯機置場の面積にも関係する)

排水の高さが床面になるから、
他の器具との高さ関係にもある程度留意しておかないと
排水の流れがちょっと悪くなった際に
排水口から溢れてきてしまうリスクも無いではない。

特に通気がテキトーな場合は。



給水・給湯の高さは、
洗濯機よりも高い位置じゃないとかなり不便だから
そこまで給水管と給湯管を通すための空間が必要で、
パイプシャフトだったりライニングだったり、
設ける必要性が出てくる。

ライニングを設けるなら、意匠計画との調整が必要だ。



今どき、電気を使わない洗濯機は無いだろうから
コンセントも当然必要になる。

変な位置に設けると、水がかかりやすかったり
洗濯機の背面で接続し難かったり
ホコリがまとわりつきやすかったりしかねない。

アース(接地)だって、要るだろう。
当然にして、漏電ブレーカーの回路であるべきだ。



真っ暗じゃ使えないから、
照明だって必要になる。

ま、ちっちゃいダウンライトで済むだろう。

スイッチの位置は、ある程度合理的位置だといいのだけれど。
あんまりテキトーだと、いちいち不便に感じてしまう。



……などというような計画がどのくらいあったのか
出来上がったものを見てもよくわからない。


設計がテキトーでも、
配管屋さんや電気屋さんが
いい具合に調整してくれたおかげで
とても良く仕上がっていることも少なくない。

もちろん、何事にも例外はあるけれど。



で、こんな感じに仕上がっている現場が、あった。


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どう評価されるであろうか?


ワタクシは、まったく悪くはないよ! と思うのだけれど。
(「洗濯機置場の計画は?」おわり)
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2021年04月04日

フラッシュバルブを壁の中に

トイレを流すときに、ブシュっとやるやつ。

家庭用にはないけれど、
施設のトイレなんかにいくと、あるやつ、
あれは「フラッシュバルブ」。



でもあれ、本来手でやるはずのレバー操作を
足蹴にしてしまったりする人もいて、
そうするとますます手で触りたくなくなったりして
あんまり歓迎されているわけでもない。

ある程度力も必要だし。



そんな時、公衆トイレなんかでは
あのフラッシュバルブ部分を
壁の中に埋め込んでしてしまうこともある。

そうすれば、壊されることもないし。



たとえば、こんな感じに。


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便器後ろにある、ステンレスの扉の中に
フラッシュバルブが埋め込まれている。

座って左側の壁にあるボタンを押すことで
フラッシュバルブが操作されて
洗浄水が流れるようになっている。


壁内のフラッシュバルブを通った水は
壁から生えて便器につながっている管を通じて
汚物を洗浄するのだ。



ここに写っているトイレは、ちょっと古めのところだけど
新しめのトイレだと
センサーに手をかざすタイプになっているところも
見かけるだろう。



和風便器の場合は?



やっぱり、同様にできる。


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しゃがんで左側の壁に、
ステンレスの板がある。

この奥に、フラッシュバルブは、ある。



先ほどのものと違って、
ここは「扉」になっていない。

フラッシュバルブに不具合があれば、
この板ごと取外して点検することになる。

そして、フラッシュバルブ操作は
板についているボタンを押すことで
おこなわれる。


これも、今どきであれば
センサー式が使われるであろう。



フラッシュバルブ以降の洗浄水は、どこに?



ここの場合、
洗浄管は、床スラブ埋設になっている。

だから、表面上見えてこない。

だから見た目すっきりした感じになる。



便器の洗浄は、
いつだって必ず使っていると思うのだけれど、
どんな洗浄方法であるかなんて
あんまり意識することもないんじゃなかろうか。



トイレに入るたび、

給水は、排水は、どうつながっているんだろうか、
洗浄方法は、どうだろうか、

そんなことが気になってしまう、
「せつび症候群」の患者を増やすべく、
感染拡大に努める、本ブログなのである。



細菌やウイルスの感染拡大は厳に避けたいところであるが
「せつび」は大いに拡大させたい。


ただし。


「せつび」が世間一般の方々の重大な関心事の一つになると
せつび屋さんの仕事は、ちょっとキツくなるかもしれない。


誰も見ない、気づかない、存在を知らない

からこそ、テキトーでも何とか済まされていた部分が
取り沙汰されることになってしまうから。


隅々まで、いつも神経を研ぎ澄ませて臨まねばならなくなるから。



いや、我が国の真面目な設備屋さんたちにとっては、
「神経を研ぎ澄ませて」いることが常態だから
大丈夫かな。
(「フラッシュバルブを壁の中に」おわり)
posted by けろ at 18:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月03日

浦河町のマンホール蓋

北海道 浦河(うらかわ)町


北海道日高振興局管内にある町である。


この町のほか日高振興局管内は北海道内としては温暖な気候で
しかも夏は涼しく、「北海道の湘南地方」と呼ぶ向きもあるという。



競走馬の生産・育成が盛んで、1万2千人弱の人口の町において
約200の牧場に約3千頭のサラブレッドが居るという。


そんな浦河町にあった、マンホール蓋。


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URAKAWAの地名と、
町の花である 日高やまつつじ がデザインされている。



馬産地ゆえ、サラブレッドデザインの蓋も、あった。


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牧場で草を喰む馬、騎手が騎乗した馬、
後方は日高山脈であろう。


URAKAWA の U が、蹄鉄型になっている。




「おすい」と書いてあるからには、雨水桝もどこかにあるはずで、
ちょっと見回したら、あった。


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日高路は、
太平洋と、海岸線に沿った国道と、
それに並行して牧場、日高山脈、
直交して何本もの川、
ところどころに、街が形成されている。



地図でみるとあまり感じないかもしれないが、
苫小牧から襟裳岬まで、かなりの距離の海岸線である。

北海道観光の「ついでにちょっと寄る」ことができるような
近場(空港から見て)ではない。



「日高に行こう!」


そんな心意気で赴くのが良さそうだ。



おウマさんのお好きな方々は
結構訪れるようなのだけれど。
(「浦河町のマンホール蓋」おわり)
posted by けろ at 20:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月02日

立派なパイプシャフトと思わせておいて

壁が一部、ふかされていて。

いかにも、パイプシャフトふうに。



何の配管たちが格納されているのかと
期待に胸を膨らませて(というほどじゃないけど)
点検口を開けてみた。



と、そこに入っていたのは……。



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灯油の被覆銅管1本だけかいっ!



ま、こういうこともある。
(「立派なパイプシャフトと思わせておいて」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月01日

ひと冬埋もれかけてた

エアコンの室外機は、
どこに置いてもいいってもんじゃない。


なるべく通気性の良いところが良い。

大気との熱交換器なんだから。



そして、
人間が容易に到達できる場所が良い。

だって、ノーメンテじゃ、やっていけないんだから。



更に、積雪地では
雪の溜まりにくいところ、
除雪しやすいところが良い。

雪に埋もれてしまったんじゃ
役に立たなくなっちゃうから。



それでも、
意匠的、構造的要請によって
室外機の置き場には制約が多いのが実情で
仕方なく、条件のあまり良くない場所に置かれる。

そういうことが、多々ある。


多々、ある。


とても、多い。



ああ、ちょっと興奮してしまった。



で、とある建物で
全館にマルチパッケージが置かれている建物で、
その室外機を確認したかったんだけれど。



ひさし部分に連立設置されているということで
そこに行きたかったんだけれど。



まず、そこに到達する点検口が、開かない。



扉の向こう側に雪ががっぽり積もっていて、
開かないようなのだ。



ややしばらく格闘して、
がんばって、ちょっと開くようになったのだけれど、
さぁて、どうしたもんか。



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何とも、雪が吹き溜まりやすい部分に並べたもんだ。



日差しでわかるかなあ?

北側の庇なのだ。

そりゃ、溜まるでしょうに。



除雪もされなければ、
機器の点検も実施されなければ、
要は、ほったからしだったのね。



まあそれでも、
室外機が架台の上に載せられているおかげで
本体の大部分が埋没、なんて事態は
辛うじて避けられている。


雪が多い年だったら、
埋没してたよね?


これじゃ、まずいよね?
(「ひと冬埋もれかけてた」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする