2021年04月30日

駐車場の消火設備、操作できるかなぁ

自走式駐車場の上を見ると、
配管が縦横に走っているのが見える。


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粉末消火か、泡消火か。


接続されている放出ヘッドの数に応じて、
だんだん配管が細くなっているのがわかる。



鉄骨は製作段階で貫通を見越した孔があけてある。


ところどころ使用されない孔があったり、
管が梁下に通されていたり。



孔の位置や高さによっては、
配管を複雑に振り回して、その位置に合わせていたり。


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ヘッド接続部の配管には、
色がつけられていることが多い。


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ところどころについている放出用のコックのうち
どれを操作したらどの範囲に放出されるかが
見てわかるように。



でもなかなか、そんな所をしっかりと観察して判断して
操作する人なんか、居そうにない。


そもそも、この設備の存在を感知している人が
あまり居なさそう。


緊急時に、落ち着いて放出範囲を確認して操作できる人なんて
果たして居るのかどうか。



消火設備の多くは、「法律上設置することが義務だから」設けられているのだけれど
それが緊急時に正常に操作されるかどうかは
所有者や管理者に任されている。


まして、一般の人々への啓蒙活動は、ほぼ、無い。



学校や会社ビルの避難訓練で「逃げる」訓練をするのが関の山で。



屋内消火栓の放水訓練とか、
粉末消火設備の操作訓練とか、
やるとなると大掛かりになってしまうし、ね。



安くない費用をかけて設置している消火設備だからこそ、
イザというときに確実に操作できるようにしておくことも
大切なんだと思うのだ。


思うだけなんだけれど。

ビル、持ってないしね。



まあでも、せつび関係者くらいは
せめて構造と操作方法くらいは
頭に入れておくと、役に立つときが来るかもしれない。


来ないに越したことはないけれど
来たときに役に立たなかったとしたら
それこそ悔やみきれないだろうから。
(「駐車場の消火設備、操作できるかなぁ」おわり)
posted by けろ at 11:00| Comment(0) | 防災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月29日

温泉場

とある温泉場にて。


宿専用の、露天風呂。


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塀で囲われた、
簡単な屋根のある造り。


宿泊者は空いていたら入ることができる貸切の浴場だから
撮影に問題はない。



流れ込む湯は、
泉源から引いてきてあるもの。


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天然温泉である。



何がどうつながっているかよくわからない
ごちゃごちゃした配管がてきとうに伸びている。


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湯気の抜ける、しゅうしゅうという音が時々鳴る。



とっても素朴な洗い場。


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ちゃんと、専用の脱衣所とトイレまでついている小屋がある。


時計も温度計も、なんかテキトーだったけど。



たまにはのんびり、湯に浸かるのもいいよね。

人とも会うことなく
ただただ、ぼーっとして。


スマホも、マナーモード&バイブ無しにして。



じゃないと、いつでもどこでも捕まっちゃうじゃない。

仕事に振り回されちゃうじゃない。



仕事のために人間やってるんじゃないやい。



人間やるための、ひとつのあり方として
仕事「も」してるんだい。



ま、そんな心持ちで。
(「温泉場」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月28日

大阪歴史博物館内

大阪歴史博物館の館内を
少しご紹介しておきたい。



エントランスからエレベーターで10階に上がったところから
順路はスタートする。

上層から、古代フロア、中世近世フロア、近代現代フロア、と
階下に行くにつれて時代も下る構成になっている。



古代フロアには、難波宮の大極殿が原寸大で復元されている。


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建物(博物館)の中に、建物(大極殿)が建てられているのだ。



当時の建築様式に則った造りが忠実に再現され、
組物などの形状がよく見て取れる。


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照明器具がさり気なく配置され
朱色の構造と白壁との中にあって黒塗りであり
目立たなくさせている。



当時の装束を纏った人物像が置かれ、
雰囲気がよく分かる。


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重機も工作機械も電力も枠組足場も無い時代に
この大きさのものが造られたのである。

いやはや。



壁面には、これまたさり気なく
ガラリが配置されていた。


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現代の建築環境は確実に実現しなくてはならないし
各種法規にも準拠しなければならないのは当然なのだ。



遷都を繰り返した理由として、
竹村公太郎氏は エネルギーと水環境と水運を挙げておられる。


なるほど、そういう視点は
義務教育では耳にしたことがなかったと思う。

建設省〜国交省の官僚技術者ならではの視点。

考古学は、
人文科学的アプローチだけではなくて
工学的なそれも必要なのだろうと思わされた。


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現在は、難波宮跡地は平地に見えるが、
かつては海近くにあったものだという。


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戦国時代から江戸時代を経て、
明治以降も中央(東京)とは違った発展を遂げ
大正以降現代に至る、大大阪の歴史が凝縮された施設である。

詳しくは、ぜひ現地を訪れてみていただければ。


とは言うものの、
例によって仕事のついでを捉えての見学で
あまりじっくり見られなかったのが口惜しいが
行かなかったよりは余程楽しかったのだから
良しとしよう。



比較的新しい部分で言えば、
やはり半世紀前の大阪万博に関するものであろうか。


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いろんなグッズが並べられていた。


そして、タイムカプセルも保存されている。


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大阪万博の開催後30年の西暦2000年に一度開封され、
その後再埋設。

以後、100年ごとに開封するらしい。


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5000年後の西暦6970年って……。

日本は、人類は、地球は、
存在しているのかどうか!?



現代は、あらゆるコンテンツが電子化されてきていて
何でもサーバーにデータで保存されていてばいいや的な状況下にあるが
それでこそこのような「モノ」の価値は、
より高まっているのではなかろうか。



手紙は、数千年経ってもそこに記された文字を読み、
筆跡から感じ取り、時代に思いを寄せることができるけれども
一瞬にしてデータの海に沈んでいくメールやSNSでは
そうはいくまい。



長い長い時間の狭間の
ほんの一瞬を生きている今を思わされる
そんな、歴史博物館。



上の写真の中にもちょこちょこ写っているけれど
敢えて「せつび」も撮ってみよう。


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ガラス面用の、ファンコイル(たぶん)の吸込口と吹出口。

上方には、小さめのノズル。

壁面には、縦長のガラリ。

スプリンクラヘッドや、照明器具。


結構バラバラなので、いろいろ入れようとすると厳しかった。



補助散水栓、火災報知器、消火器のほかに、
収蔵品用とおぼしき、ハロン消火設備。


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近ごろ、二酸化炭素消火設備による死亡事故があった。



火災は消えるけれども、
人間は何とか呼吸できて、害もない、
放出ガスの地球温暖化効果もない、
そんな 窒素ガス消火設備 が
そのうち標準になるのかどうか。
(「大阪歴史博物館内」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月27日

大阪歴史博物館

大阪に行った。しばらく以前のことだ。


NHK大阪放送局と球状のガラスアトリウムを介して隣接した、
大阪歴史博物館 が建っていた。


現在は、なかなか大変な時期ゆえ、
臨時休館となっているようだが。


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ガラス面とタイル面とのコントラストを際立たせた外観。

日本設計ほかによる共同設計 という。



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2本セットのスリット状の部分は、
ガラリの代わりか何か?
換気用のスペース、かもしれない。


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周囲にもそれなりに高層建築が建っているのだが
正面側の視界は結構開けている。


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南側には、難波宮跡が公園として整備されている様子が見える。


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舞台のように見える部分は、
難波宮大極殿跡である。


古い時代から、都として栄えていた地、なのだ。


現代は現代なりの都市化が進みきっている感じだ。



北東方向には、大阪城公園がある。


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少し上空の、この高さから見られるのは
なかなか絶景である。



北側には、大阪府警の本部庁舎が建っている。


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半円柱状の切り欠きが大胆だ。

黒川紀章氏の設計 だ。

氏の建築には、
ガラスの円柱や円錐を取り込んだ作品が多くあるように思う。

氏は、この完成を見ることなく世を去られたということである。



上層階のナナメの屋根は
雪が降ったら下部が大変なことになるのかもしれないが
この地はそんな気候ではないから大丈夫だ。



日本の歴史の中でも、かなり古い時代から栄えていた地で、
千数百年にわたる栄華を誇ってきた大阪。

そこにある「歴史博物館」で示される歴史は当然のことながら
たいそう長い期間のものなのだった。

エジプトや黄河など4千年とも5千年とも言われる期間と比べると
短いのかもしれないけれど
ここ日本の中においては、
多くの人々が都市を築いていた時期の長い
まさに「歴史的」な地であると言えよう。
(「大阪歴史博物館」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月26日

ガラスアトリウムの空調、足りる?

足元までガラスの、アトリウム空間。


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床仕上げも屋外と同じで、
かなり「外」っぽい空間。



屋根(?)もすべてガラスの空間。

DPG構法のガラスで覆い尽くされている。


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ここ、夏は温室そのものであるような。

冬は、放射冷却が厳しいような。



この空間には、どんな冷暖房が行われているのだろう。



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見渡して見る限り、
それっぽいものがあんまり見つけられなくて。


上の上の壁面に、ノズルが少々。



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そして、アトリウムに面している、天井のある空間の上部にもノズル。



さて、換気には十分そうだけれど、
大きな冷暖房負荷に対応できるだけの空調空気を送るには
少々力不足では? と、何となく感じるのだけれど。


実際には、どうなんだろう?


高いアトリウム空間の上部に熱気が上昇するので
人間の居る空間はそれなりの温度にできるかな。


床暖房でも入れておけば、冬は何とかなるかな。
出入口からの冷気侵入は避けがたい感じもあるけど。



アトリウムに面したコーヒーショップの口コミには
「夏は暑い」「冬は寒い」という記述もあるから
必ずしも「足りてる」という状況でもないのかも。



ガラスアトリウムって、
見た目オシャレなんだけれど
冷暖房負荷は大きくって、そっちの面では不経済&非省エネ。



それにもかかわらず、
アトリウムで経済的&省エネを目指すと、
居住環境が犠牲になる。



冬に北海道北見市を訪れた際、
朝、氷点下15℃の気温の中、
ナマ足ミニスカの女子高生たちが平然と(したふりで)登校していたみたいに
「見た目、命っ!」
と覚悟を決めるのも、まあ、一つのあり方かな。



高性能断熱材に劣らない断熱性能を有するけれども
可視光線は透過するというような
そんな都合の良い透明素材が開発されるといいなぁ。
(右寄せ)(「ガラスアトリウムの空調、足りる?」おわり)
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2021年04月25日

復元倉庫風の出入口

大阪市高速電気軌道の中央線と谷町線との交差地点である
谷町四丁目駅



その出入口の一つに、
一風変わったものがあった。


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9番出口が、それである。


特徴的な屋根形状になっていて、
何となく和風な趣でもある。


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これは、何をイメージしている?
と気になるところだけれど。



よく見ると、
結構大きなエアコン室外機が並んでいるけれど、
ルーバーで目隠しされている。


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実は、この出口の少し先に、
大阪歴史博物館があって、
その屋外に、5世紀頃の法円坂倉庫群のなかの1棟を復元したものが
建てられてる。


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これを模した出入口だったのだ。

たぶん。

そういう説明書きは見なかったけれど
明らかに似てるから、そう捉えて差し支えないかな、と
勝手に思うのだ。



どうせなら、妻側の細工も似せたら良かったんじゃない?


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なんて、更に勝手なことを思ったりもするけれど。
(「復元倉庫風の出入口」おわり)
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2021年04月24日

岩石が融けていく

札幌市南部にある、真駒内(まこまない)公園。

4月になっても、そこには雪が残されてた。


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首都圏とは季節が2ヶ月ほど違う、と言われるが
そもそも東京都区内でこんなに積もることはあるまい。



公園の脇に、豊平川にかかる橋がある。


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「五輪橋」と呼ぶそうだ。



その昔、札幌オリンピックが開かれたことに由来する。

真駒内公園自体が、冬季オリンピックの会場であった。



この橋の下、河川敷には
まだたっぷり雪が残されている。


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川のこちら側にも、あちら側にも。


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五輪マークがついているのは
五輪橋だからに他ならない。



ここは冬の間、「雪堆積場」となっているそうだ。


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要は「雪捨て場」である。



市街地各所の雪は、トラックに積み込まれて
各所にある雪堆積場まで運ばれ
春まで捨て置かれる。



春になると、
重機で少しずつ崩していく。

そうしないと、なかなか融けて無くならないから。


このように崩されつつある雪山だけれど
白い面は少なくて、
「雪」っぽくは見えないかもしれない。


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土か、砂か。

そんな感じ。



氷というものは、宇宙空間の多くの場所では
天体を構成する岩石の一種である。

地球に於いては、
それが溶岩として流動している場所・期間が多い、
そういうことに過ぎない。



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この地に於いても、
冬期間はまさしく岩石として存在していて
春の訪れとともに溶融して、流れ下っていく存在なのだ。



だからこそ、
冬期間に水が凍結するような地域では
それを「岩石」として意識したほうが良い。

ちいさな結晶で降ってくるものだから
「ふわふわ」なイメージが先行してしまって
「岩石」という捉え方をされないことが多いけど。



「水」は、「岩石」。



寒冷地の建物を設計する場合には
その意識が不可欠であると言えよう。
(「岩石が融けていく」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月23日

池田のワイン城

北海道中川郡池田町 には、
城がある。

その名も 「ワイン城」。


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その昔、
欧州系ルーツを持つ「ヴァイン氏」が、この地を開拓したから
……ではない。



ワインの名産地として、
その工場、研究所を含む、
象徴的施設として、屹立しているのである。



その前庭に大きなワイン樽と葡萄の木がある。


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西側に広大な十勝平野を望み、
遠く日高山脈まで見通すことができる立地である。


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内部には熟成室、ミュージアム、ショップ、蒸留室、レストランなどを配し
見学コース、有料ワイナリーツアーなどもある。



今や牛肉とワインによるイベントなども開催される
北海道観光の有名な地のひとつとなっているが
ワイン造りに取り組み始めた初期には連戦連敗で
数々の苦労があったのだという。

そのあたりの経緯は、見学コースに掲出されているパネルにより
知ることができる。



コロナ禍にあって、
さまざまなイベントが中止となり
多く訪れていた観光客も激減し、
厳しい状況にあるのは、
他の観光地と同様であろう。


状況が落ち着いたら、
ぜひ訪れていただきたい地の一つである。



内部に展示されていた、
ブランデー蒸留器。


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「せつび」というよりは「プラント」の類ではあるが
この手のメカは見るだけでも楽しい。


槽内のコイルが、とても可憐である。
外れているけど。


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この部分は、床置きエアコンによる冷暖房のようだ。


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最初、FF暖房機かと思ったけれど、
城の外面に給排気トップは無いもんね。



地下の熟成室には、
樽がいっぱい並べられている。


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何年モノ、とか
いろいろあるんだろうなぁ。

ワタクシは下戸だから、
よくわからんけど。



見学コースの暖房は、
温水パネルであった。


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温水は天井配管で、
パネルごとに上方から配管が立ち下げられていた。



この裏は、シャフト?


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中途半端な高さから
温水管が出てきているけれど。



ワイン城の後方には、倉庫や研究所など、
いくつかの施設があるのだけれど
配管が架空で渡っている部分があって。


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3本あるように見える配管、
給水と、温水往と、温水還?

わからんけど。



現地を訪れることができなくとも、
今どきは 通販 が盛んであるからして
何らかの応援は出来よう。


ご興味にある方は、ぜひ!



(この通販も、物流を担う方々のご尽力あってのもの。ありがたいことである。
 エッセンシャルワーカー各位に、敬意と感謝。)
(「池田のワイン城」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月22日

凍らせちゃうと悲惨

冬は、寒い。


氷点下にもなる。


「氷点」とは、水が凍結する温度ということで
自然の摂理として、氷点下では水が凍結するのである。
1気圧の大気の下では。



とてもとても寒い日が続いたある日、
その事件が起こったという。



建物内が、水浸しになったのだという。


凍結現象が原因であったという。



寒かったのに、水浸し?
凍結なのに、水浸し?



ひとまず事態が収拾されたあとの床を見て欲しい。



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このような茶色のドットがフロア全体にわたって
ほぼ等間隔で並んでいた。



場所によっては、
ドットの中心部に、つららを逆さにしたような、
鍾乳洞における石筍のようなものが
形成されていた。



これらのドットの上方には、
漏れなく正確に、スプリンクラーヘッドが存在していたのである。



「漏れなく」なんだけど、「漏れた結果」というのが
とても悲しいことで。



天井と壁の境目とか、天井点検口とか
そんなところも茶色い液体に侵食されていた。


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天井内がどんなであったのか、
想像ができるだろう。



錆に塗れた水が
そこかしこに吹き出して
阿鼻叫喚の事態となっていたことだろう。



・・・・・・・・



寒い日の続いたある日、ある瞬間、
細いスプリンクラー配管内の水の一部が凍結し、
部分的に配管が破損した。

破損部から、まだ凍結していない水が流れ出した。


配管内で水が流動したことにより
流水検知装置が作動して自動警報弁が開放されて
スプリンクラーポンプが起動、
消火水槽内の水を圧送し続けて
水槽が空になるまで館内に放水し続けた。



ポンプ停止後、管内に残った水が
各ヘッドからポタポタと滴り落ちる際に、
上には氷柱が、下には水筍(っていうのかな、石筍の水版)が
形成された。



古い鋼管内に入れられっぱなし、
消火水槽に溜められっぱなしだった水だから、
錆に塗れ、汚れが混在しまくった、茶色い水。



それらが室内も天井内も茶色に染め上げてしまった。




……おそらく、こんなストーリーだったと思われる。



アラーム弁廻りも
こんな状態。


21042203.JPG


噴出した水も、やがて凍結してしまって
そこいら中に、氷。



各階のシャフトが、こんな状態に。


21042204.JPG



もはや、どこが破損しているかなんて
わかりゃしない。



この施設を今後使いたいなら、
スプリンクラー設備一式を全面更新する必要があろう。

破損した部分だけを補修できれば良いけれど、
たぶんあちこち破損しまくりで、信頼性も乏しく、
全面更新と同等くらいの費用になってしまうだろうから。



天井、壁、床の内装も全面やりかえないと
「清掃」なんかでごまかせるレベルではない。



天井内の電気系(照明、放送、警報、センサーその他)も
相当ダメージを受けているだろう。

どのくらい使えるものか、
まずは点検、可能なら修理、無理なら更新。



とにかく、
数千万円レベルの、甚大な被害である。



悲惨、としか言いようのない状況と相成った。

多少の救いを見出すならば、
この施設内が空いている状況下であったことくらいか。

使用中の施設であれば、
PCやサーバー、事務所類、製品、商品など
更に被害が大きかったことだろう。

そういうのが無かっただけ、
マシだったと言えるのかも知れない。



逆に、使用中の施設であれば、
必ず暖房されるから
このような凍結事故に至ることが無かったはず、
とも言えよう。

実際、使用中であった前年冬までは、
凍結したことなど一度たりともなかったのだから。


だからこその油断があったのかもしれない。


オーナー企業が、寒冷地の所在ではなくて
首都に所在していたために
「凍結」という概念が無かったのかもしれない。




寒ければ、水は凍るのだ。



凍結事故を防ぐには、

・凍結しない温度に保つ

または

・凍結する「水」を除去する
 (つまり、水抜き)

の2択である。



「水」(一部では『ジヒドロモノオキシド』という、多数の人類を死に追いやった危険物として認識されているが)は一般的な物質とは少々異なり、
液体から固体への相変化に際して体積が膨張するという物性を有する。

よって、凍結すると容器(や配管)を破壊してしまう力を内包しているのだ。



加温 or 水抜き



ゆめゆめ、怠ることなかれ、だ。



寒冷地の設備設計に際して、
設備技術者は特に気をつけなければならないのだ。


と同時に、
所有者や利用者も、
「知らなかったから」なんていう言い訳が
莫大な金銭的損失となって一蹴されてしまうのだから
他人事ではないのだ。
(「凍らせちゃうと悲惨」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月21日

洗面器下の小さな電気温水器

洗面器で湯が出るのは
昔に比べると容易になっているのだろう。



中央式の給湯で、
ボイラーで湯を作り、
貯湯槽に貯め、
給湯管で供給し、
冷めた分は、循環ポンプにより返湯管を介して戻す。

そんな大掛かりな給湯設備は
とてもとても小型化・簡略化されたものに置き換わっている。



とある、洗面器の下を覗く。



21042101.JPG



小さな小さな電気温水器が壁に貼り付いていて
給水管が接続されている。


ここで適温に温められた湯が
自動水栓により供給される。


システムなど、何も無く
電源のコンセントと、本体とが存在するだけだ。



水を暖めると膨張するから
膨張水を処理(排出)する必要はあるから
それを排水管に接続する部分が付加されている。

もちろんトラップ付。



電気代は、かかるけれど
給湯システムを組んで機器類を並べたら
そっちはそっちでかかるから、
メンテや何やかや考えると
電気温水器のほうがよっぽど手軽。



何でもそうだけれど、
設備もどんどんユニット化・パーツ化されて
「設備システム」なんてものが遠ざかっていくような……。
(「洗面器下の小さな電気温水器」おわり)
posted by けろ at 09:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月20日

蒸気の補給水セット

機械室の一角に、あったモノ。


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左から、軟水装置、薬注装置、レシーバータンク(と下部に給水ポンプ)。



蒸気ボイラで水を沸騰させて蒸気にする場合、
水に含まれている成分が析出してしまうと
あっちこっち固形物で機器内や配管が詰まってしまうから

軟水装置でそれらの成分(カルシウムとか)をある程度除去してから
給水してあげなくてはならない。



もちろん、補給する水の成分がどうか、ということ次第なんだけれど。



明治大正昭和の頃までは
暖房用にも蒸気ボイラがよく使われていたけれど
現代はなかなか使われない。



大病院とか、食品工場とか、自衛隊とか、
ごく限られた場所でしか、新築では使われないだろう。



既存の建物では、
まだ蒸気ボイラが活躍中のところもあるだろうけれども
それも徐々に他のシステムに置き換わっていくのだろう。



蒸気管の設計なんて、
とんとお目にかからなくなった。



ロストテクノロジーと化してしまったと
言えなくもない、か。
(「蒸気の補給水セット」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月19日

窓とガラリが混在してる

出先で見かけた建物。


道路に面した外壁面に、
窓とガラリとがランダムに混在している。



21041901.JPG



道路に面しているけれども、
正面ではない面だから、やむを得なかった?



DSを設けて屋上で給排気するというわけにもいかなかった?


すぐ下に軒天があるけれど、そこは利用できなかった?



気になるところはあるけれど、
設計に際していろいろな出来事があって、
いろいろなストーリーが介在して、
このようになったんだろうなぁ、って
そんな事をつらつらと思いつつ。
(「窓とガラリが混在してる」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 換気設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月18日

壁掛形エアコンのドレンアップ

エアコンは、室内の空気を冷やす。


冷やされた空気からは、結露水が生じる。


空気の中に含むことができる気体の水の量は限られていて
温度が低いほどその量は少なくなる。

だから、冷やした結果含みきれなくなった水は
気体から水に変わって出てくる。


「出てくる」は変な言い方で、
実際にはそこにあった気体が液体に変わるだけなのだけれど
気体の水は人間の目には見えないから
液体になったことで「出てくる」ように見える。

これを、ギョーカイでは「ドレン」と称する。



このドレンは、そのままにしておくわけにいかないから
配管を通して排水されるべきなのだ。



気体と異なり、液体は高いところから低いところに流れる。
(「超流動」が起こるのは、特殊条件下だけだ)


だから、いわゆる排水と一緒で
自然勾配にて排出されることになる。



それが可能ならそうするし、
それが不可能な場合には、
一度溜めてからポンプアップしてやることになる。



天井吊タイプの室内機には、
たいてい「ドレンアップメカ」が内蔵されていて
天井内ある程度の高さまで汲み上げて
以降は自然勾配でどこかへ持っていくことができるように
なっている。



壁掛形の場合には、
壁の裏などにドレン管を通すことができれば良いのだけれど
条件によってはそれができなかったりする。


となると、別途、ドレンアップの装置をつけることになるわけで。


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室内機の右側についている、
結構大きなボックスが、それ。


結構、目立つよね。



でも、条件によっては仕方がないのだ。



機能、見た目、納まり、費用、その他もろもろの条件によって
一番マシなものを選ぶわけである。



これを内蔵にしちゃうと、
「圧倒的に安価な壁掛エアコン」ではなくなってしまうから
オプション対応にするのも致し方ない。

そういうものなのだ。
(「壁掛形エアコンのドレンアップ」おわり)
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2021年04月17日

エアコンをちょいと増設、とはいかない

既存の冷暖房を更新して、
ちょいとエアコンを設置したいんだ。

そういうリクエストは、時々ある。



あるんだけれど、
「ちょいと」というには語弊がある。



結構、場所を食うのだ。



室内機は、天井吊・カセット形にすれば、
ひとまず床面積は取らないのだけれど
室外機はそうもいかない。


それなりの面積の冷暖房をするのであれば
相応の大きさ(そして重さ)の室外機が
たくさん並ぶことになる。



そして更に、結構、電力を食うのだ。



そもそも、電力の引き込みが足りるのか、
というところに始まるのだが
トランス容量も幹線容量も、
いきなり激増するわけだから
ぜんぶ増設しなくてはならなくなる。



トランス増量したキュービクルから
新系統のぶっとい幹線を引いて、
電源盤を丸々増設する。


21041701.JPG


元々並ぶ分電盤の脇に、
「エアコン室外機盤」を並べる。



エコアイスも含めて11台分の電源盤となっている。


21041702.JPG



室外機、室内機と、電源供給の他に、
天井やら壁やら、内装や躯体の改修も伴う。



「ちょいと」というには、ちと大掛かりになるものだ。


コンセント式の200Wの小形電気ヒーターを置くのとは
ワケが違うのだ。
(「エアコンをちょいと増設、とはいかない」おわり)
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2021年04月16日

どこまでナナメにつけたものか

建築デザイン的要請から、
天井面に勾配がついていることは多々ある。


大浴場の天井のように、
天井面の水滴が所構わず落ちないようで
うまく流れるように勾配をつけている例もあるし、

吹き抜け空間との関係で勾配天井となっていることもある。



とある、人気(ひとけ)のない公衆トイレで、
やはり吹き抜けへの遷移部分が
60度ほど(?)の結構な勾配天井だったのだが。


そのナナメの面に、取り付けられているものがあった。



21041601.JPG


ひとつは、天井扇。

「天井埋込形換気扇」というよりも
「壁埋込形換気扇」という感じじゃないだろうか。


そして、人感センサーと、感知器。



さすがに、この角度でそのまま感知器がついていると
感知の都合が悪いので
結構無理して水平近く(近いだけで水平にはなっていない)に
調整してある。


一度仕上げたあとで、消防検査か何かで指摘を受けて
やむを得ずやりましたって感じ、かもしれない。


真相は、わかりようがない。



混み合っているトイレだと、
こういう面白いモノがあっても記録できないけれど
誰も居なければ、じっくり観察して撮ることができる。



利用者が居てこその施設ではあるが
今のこのご時世とも相まって、
「疎」なのも良いことだったりする。


当たり前のように「密」だったいろんな所が
そうではなくなっている現在こそ、
観察の絶好のチャンスなのかもしれない。
(「どこまでナナメにつけたものか」おわり)
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2021年04月15日

日高本線鳧舞の踏切跡

先日、2021年4月1日に鉄道事業が廃止された、
日高本線鵡川駅以南。


新ひだか町内で、その踏切跡を見た。


21041501.JPG


列車が通らなくなってから数年経っているけれども
正式に廃止されたばかりだから、
施設関係はまだそのまま残されている。



ただし、確実に何も通らないのだから
線路部分にはコーンが置いてあって

「来ないよ」

と、遠慮がちに示している。


21041502.JPG



鉄道は来ないし、
車もあんまり走っていないから
せっかくだから降りてみようか。



21041503.JPG


いつも思うのだけれど、
「関係者」って、便利な単語だ。



やがて、鉄路は剥がされて売られ、
枕木も、ウッドデッキやガーデニングの材料として
重宝されるようになるのだろう。


21041504.JPG



踏切名が、表示されている。


21041505.JPG


読めます?


たぶん「けりまいわっさむべつせんふみきり」
なんだと思う。

「けり」なんて文字、
見たことないんだけれど。


なぜ、この字を充てたのだろう。



遮断器の足元。


21041506.JPG


何でもかんでも錆びていて
侘しさが募るのだ。



何かの、鉄道装置。


21041507.JPG


勾配屋根・扉付きの、
大きなプルボックス的な?

いや、電気系じゃないのかも。


鉄道施設は、さっぱりだ。
ほとんど何も知らない。



名前で検索してみたら、
なんと、 踏切専門の趣味ブログ が作られている。


踏切という踏切を踏破しようということなのだろう。

凄い、としか言いようがない。



こういうデータベースって、
趣味だからこそ出来るというものだ。


委託費なんかを払って、コンサルなんかに発注すると
幾らかかるかわかったものではない。


業務ゆえ、素早く、漏れなく、確実に調査できるから
網羅性・正確性という意味では良いのかもしれないけれど、
調べた結果「それで?」と言われちゃうから
高額な委託費を費やされることは無かろう。


報酬が発生しないという意味では「アマチュア」だけれども
こういう人々も「研究者」なんだと思う。

「探求者」と言うべきか。



ワタクシは、そこまでのエネルギーはないけれど
やっぱり「せつびの探求者」たらんとして、
日々過ごしているのである。


……ってのは大げさで、
単に、好きでやってるだけなんだが。

人はどう思うか知らないが、
楽しいんだもの。
(「日高本線鳧舞の踏切跡」おわり)
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2021年04月14日

音更町のマンホール蓋だけど

音更町には 以前 にも行ったところであるけれど

また、ちょっと通りがかりにたまたま撮ることができて。



21041401.JPG



あれ?

なんか、違う。



前のやつは、「汚水」「下水道」と書いてあったけれど
上の蓋には「音水道」と書いてある。

「音更」の「音」という意味合いではないかと
そんな気がする。

マンホールフック用の孔の位置も、違う。



この蓋は、下水道用ではなくて、
水道関係の弁か何かの桝用なんだろうか?



とにかく、日本全国津々浦々、
いろんな蓋が存在しているから
まあ生きている限り、退屈することはないのだ。
(「音更町のマンホール蓋だけど」おわり)
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2021年04月13日

池田町のマンホール蓋

北海道十勝総合振興局管内 池田町 を通った。


そこで見かけた、マンホール蓋。


21041301.JPG



中央にあるのは、町章


自治体のマーク(市章、町章など)にも、
時代ごとの流行があったようで、
昭和43年制定のこの町章も
なるほどそのくらいの時代を感じさせるような気がする。



現代は凝ったデザインのカラーマンホール蓋も多く、
マンホールカード も全国で続々と発行されているから
このような地味なものはあまり好まれないのかもしれない。


でもワタクシは、こういう時代感のあるものも
楽しみたいと思うのだ。


日本中、世界中の蓋を眺めて回るだけでも
結構楽しいと思うんだな。



どうです?

今からでも、巡ってみません?


巡った記念に、マンホールカードを入手するのも良し。

ひたすら撮ってコレクションにするのも、良し。
(「池田町のマンホール蓋」おわり)
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2021年04月12日

床置エアコンの固定、どこまで

床置のエアコンが設置されていた。



壁掛とか天吊とか天井カセット形は結構よく見かけるけれど
床置形のエアコン室内機は
あんまり見ることが多くないかもしれない。


床置のFF式温風暖房機と見た目が似ているから
暖房機だと認識されていることも多いかもしれない。



21041201.JPG


ここに設置されているのは、
確かにエアコンであった。



よく見ると、背面に鋼材が見えるのだが
わかるだろうか?


外壁側が窓になっていて
ガッチリ固定する先が無いから
このような納まりを試みたのではなかろうか。


21041202.JPG


耐震性に十二分に配慮して、
念には念を入れて、
十分な強度を持った鋼材で支えるのだ


……そう言いたげな、佇まい。



では、ちょっと上の方を見てみようか。



21041203.JPG


あれあれっ?



鋼材はガッチリしているんだけれど、
エアコン本体とつないでいるのは
なんか浮きかけている鋼板と
細っちいビスが、鋼材に2本、本体に2本。



この室内機の転倒防止に寄与するのは、
要するにこの2本のビスの強度分だけだ。



見た目に反して、
大したことなくない?



他の場所の機器はどうかな。


21041204.JPG


これなんて、
ビスを止めている相手が石こうボードである。


どのくらい、効いているのか
ちゃんとボード用のビスが使用されているのか
よくわからない。



床面でも固定しているから、
頂部が動かないようにするだけで十分だから
こういう細工でも問題ないのかもしれない。


となると、前の機器の背面鋼材のゴツさが
逆に気になる。



21041205.JPG


プレートが、浮いてる。


要はビスが止まっていればいいのだから
差し支えないのかもしれないが。


もうちょっと、見た目マシな部材は無かったのかな。


ま、第三者が後から茶々入れるなら
何とでも言えてしまうけれど。



で、足元はどうなの?



21041206.JPG


なるほど。

これは、さっきの鋼材を、
腰壁と床面にボルトナットで留めている、と。


こっちは、さっきのビスよりはかなり効いていそう。


実際、こっちのほうが大きな力がかかるし。


これだけするなら、
頂部の軟弱ビスはもうちょっと丈夫な方が良かったのでは?
とも思うのだけれど。


それなりに耐震計算をして、
「つけたほうが良い」という判断だったのか、
「とにかくとにかく丈夫さを醸し出したい」だけだったのか。



MITSUBISHI ELECTRIC のロゴが書いてある。
三菱電機のスリムエアコンだろうか。


昔むかしは、三菱電機もFF式温風暖房機を出していたんだけれど
一酸化炭素中毒の事故があってから
ほとんどの家電メーカーは撤退してしまった。

だから、これはエアコン。



設備機器の耐震措置は重要なんだけれど
必要な措置を、必要な分だけ実施するのが
たぶん良いはずだ。

あんまり貧弱でも困るし、
ゴツ過ぎても、その分費用が余計にかかるから良くない。


メーカーさんで、計算書付の標準部材を用意していただけると
とても良いのだけれど。
(「床置エアコンの固定、どこまで」おわり)
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2021年04月11日

トイレのレイアウト、どうする

いつだって、悩ましい。



正解が有るようで、無いようで。



使ってみて、意外と便利、と思ったり、
なんか使いづらい、と感じたり。



慣れてきたり、
慣れにくかったり。



トイレ内のレイアウトって、
本気で悩み始めると
際限がない感じ。



21041101.JPG



便器本体の位置によって、
背面壁、左右の側面壁、前面の壁との
離れが決まる。

紙巻器の位置と高さ、
リモコンの位置と高さ、
そんなのにも、
目安はあるんだけれど、ミリ単位でどうするかは
設計で揉んでみたり、
施工に任せたり。



カウンターは有りや無しや。

洗面器は、
壁掛? アンダーカウンター?
はめ込み? ベッセル?


コンセントの位置と高さ、
口数や、アースの有無、
盗電対策の有無。


鏡の位置や大きさ。


照明器具の種類、位置、照度。



サニタリーボックスや、掃除道具や、
予備のトイレットペーパーをどこに置くか。



布タオルか、ペーパータオルか。


コロナ禍にあって、
布のタオルやジェットタオルは
すっかり敬遠されるようになった。



これぞ! っていうものが無いからこそ、
毎年TOTOやLIXILから事例集や設計例が更新されていく。



どこまで悩んだものか、
それが、悩ましいっ!
(「トイレのレイアウト、どうする」おわり)
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