天井内を覗くことも多いのだ。
天井点検口が無い……ってことも少なくないけれど、
点検口があれば、少〜し安心。
450×450のやつよりも、
600×600のほうが、なおのこと嬉しい。
ラージサイズ体躯の保持者ではないのだけれど
それでも小さいよりは余裕があって良い。
で、開けるのだけれど。
配管が、点検口を横切っていることも
少なくない。
まあ、このくらいであればそんなに邪魔じゃない。
中央部を横切られると、
点検口サイズが半分になったようなものなので
とっても邪魔。
「でもさ、設備の管だよね? 自業自得」
なんて言われちゃうかもしれない。
「自業」じゃないんだけど
意匠屋さんから見たら、同類なんだろうね。
さて、天井内の観察。
既設の4カセのエアコン室内機があって、
ドレン管がつながっているのがわかる。
ドレンアップで一度立ち上げてから、
つないでいる。
ドレン管が、ずいぶん低いレベルにあるけれど、
末端まで勾配大丈夫なんだろか?
また、手前室外機のドレン管、妙に不自然。
どうやら、一度エアコン更新をしているな? って感じ。
ドレン管の一番手前、
45度で上に振っているのは、
ドレン管内の清掃をしやすくするため。
たぶん。
梁下がある程度空いているので、
冷媒管やケーブルなら問題なく通せそう。
室内機の吊金物に、
ナナメ方向の振れ止めがついている。
地震時に機械がブンブン振れて
天井を壊してしまうと事故につながるから。
冷媒管やケーブル類は、
結構フリーダムに通っている。
ドレン管や冷温水管が
基本的にタテヨコ方向に配管されているのとは
様相を異にする。
あんまりぐちゃぐちゃで邪魔になりそうな場合
結束線でまとめてあったりする。
けど、あんまり無節操に束ねると
ケーブルに余計な張力がかかり過ぎるので
程度をわきまえる必要がありそう。
冷媒管が、天井を突き破っている……?
この下には、天吊形の室内機があるので
天井内はこんな感じになる。
ドレン管やらケーブルラックやら、
その他細いケーブルやら、
いろいろあるけれど、
全体を把握出来ている人は、
多分いないはずだ。
たまに、表示がつけられているモノもある。
ケーブルなんて、ものすごく種類があるから
ぱっと見何がなんだかわからん。
よって、年度や用途、種別がこのように表示されていると
とてもとても助かることになる。
配管も然りだ。
だが、実のところあんまり表示されている例は多くはない。
だから、改修設計の時は、いつだって謎解きなのである。
(だからこそ、面白い。ま、解けないと苦しいけど)
端子盤を端折って、
こないなコトになっていたり。
「機能は果たすし、コストが安く済むから
いいんじゃない?」
と見るべきか、
「いくらなんでも、あとあと大変になるから
もうちょっとやりようがあったんじゃ?」
と捉えるべきか。
鉄箱の端子盤じゃなくても、
せめて合板に貼り付けた端子台くらいは
設けてほしかった気がするのだけれど。
「好み」と言われれば、それまでかもしれない。
こんな感じで、
天井内を探り、あるいは観察し、あるいは楽しみ、
そんな「せつびライフ」が
良かったりするんだ。
調査事項を報告書にまとめ、
計画し、
作図し、
材料拾いをし、
積算書を作成し……。
調査の後に続く事務作業は
結構な分量なのだけれど。
(「天井内のものがたり」おわり)