何とかもらったPS(パイプシャフト)。
冷媒管(制御線共)と、ドレン管と、通気管が
何とかかんとか押し込まれて、
通気管の先には
これまた何とか、ドルゴ通気弁が押し込められている。
木造の建物にあっては
鉄筋コンクリート造や鉄骨造とは異なる
納まりの難しさがあって……。
通気といえば、
外壁や屋根から大気開放するしかない時代もあったけれど
今は結構ドルゴ通気弁も見かける。
大気開放の場合には、出入りとも空気の流通が確保できるから
より望ましいと言えるのだろうけれど、
吸気だけしかできないドルゴ通気弁でも
トラップ切れ防止には十分役立ちそうである。
何より、外壁または屋根まで伸ばさなくて済む、
外壁や屋根の貫通孔を設けなくて良い、という
メリットもある。
通気弁のゴムシールが劣化すると
下水臭が漏れるというデメリットも、当然ながら存在する。
排気ができないから、
排水管内正圧時の逃しが効かない、という面もある。
それでも、ドルゴ通気弁は、便利。
「ドルゴ通気弁」は商品名だから、
例のごとくに役所用語では「排水通気弁」と称していたりする。
業界的には「ドルゴ」で通じる。
決して、超人的スナイパーの親戚のことではない。
商品名、通称名、役所用語、現場用語、など
同じモノに対していろんな名詞が混在している、
「設備あるある」である。
(「壁の中のドルゴ通気弁」おわり)