というか、ピット内。
改修計画が上がると、
そこに潜っては、
様子を調べることになる。
だって、たいてい「完成図」と現場の実態とは
異なっているんだから。
和風便器の下部、
こんな様子を見て取れた。
和風便器からの排水管が、
樹脂製のジャバラタイプのものに
置き換えられている。
年代からして恐らく、
排水の漏れが生じて、
補修された跡なんだろう。
古くなってくると、
まあ、いろいろあるんだから。
他の便器の下は、というと
古いまま、なのかな。
鉛管の短管から
塩ビ管に繋ぎ替えられている感じ。
逸脱防止の金物も
取り付けられている。
もっとも、この様子が当初からのものなのか
後の補修を経たものなのか、
これだけでは判別できない。
よく見ると、
排水管表面では結露しているようだ。
水滴がついている。
これが天井内だと、滴って仕上材を汚損するから
そうならないように保温材で被覆する。
でもピット内ならば、
排水管には保温しないのが一般的である。
国交省の標準仕様では、そうなっている。
黒いのは給水管で、
ピット内も保温されている。
機能としては、「保温」というよりも
「防露」すなわち結露防止、である。
黒いのは、ジュート巻。
防水麻布を巻いてある。
もう、現在では使われない方法である。
普段見えない場所に、
いろんな歴史が隠されているのである。
ま、たいていの人にとっては
興味も無いことなんだけれども。
(「和風便器のジャバラ排水管」おわり)