2021年01月14日

スイッチバック式の鉄道

箱根登山鉄道は、箱根湯本から強羅までの区間を
標準軌の電車が走る。


最大勾配が80‰にもなるという、
とんでもない傾斜を登っていく鉄道である。

1,000m進むと、高低差が80mにもなるのである。

全長14.66mの車両1両の前後で、1.17mの差がついてしまう。


乗っている間中、ずっとナナメなのである。



それでも解消しきれない高低差があるために、
この鉄道にはスイッチバックが設けられている。


出山信号場と、大平台駅と、上大平台信号場の3ヶ所である。



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路線は単線であるため、
ダイヤにもよるけれど、
信号場で一旦停止している間に
上り・下りの列車のすれ違いも行う。


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大平台駅も、スイッチバック&行き違いの拠点である。


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異なるタイプの車両が並んだ。



当然、どちら向きの線路も行き止まりである。


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駅を出ると、上り・下りそれぞれに分かれる。


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とにかくカーブがキツイのがわかるだろうか。
もちろん、見るからに勾配がついているのも、
わかるだろう。



スイッチバック以外にもすれ違うための信号場がある。


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鉄道線最上部、強羅駅の端部。


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更に上に向かうには、
ここで鉄道線を降りて
鋼索線(ケーブルカー)に乗り換える。

ここからは更に急勾配になるので
もはや自走式の鉄道での登坂は不可能になるのだ。



いろんな乗り物がたくさんあって、
子どもたち(もちろん大人も)の心をくすぐる
都心からほど近い異世界、
それが箱根。


春になって、
緊急事態宣言が明けて、
コロナ禍の動向に一定の光明が見えてきた頃、
足を伸ばしてみてはいかがであろうか。
(「スイッチバック式の鉄道」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする