結構水槽が乗っかっているものである。
その乗っかり方にもいろいろあるから
事情がゆるせば、撮ってみる。
その場で見て感じるところもあるし
あとでじっくり画像をみて気づくこともある。
あの高架水槽は、結構至れり尽くせりだ。
屋上に上がるタラップは
背カゴ付きで頂部の手すりもしっかりと立ち上げられていて
水槽の周囲にも手すりが設けてある。
これなら、そんなに怖くない、かもしれない。
外壁には、結構すっかすかのガラリがついているとか
柱型にでっかいプルボックスが貼り付いているとか
雨水配管は設備工事じゃなくて建築工事っぽいなとか
見ていて飽きないのであるが。
通行人が多いと、こんなふうにゆったり見ているわけにもいかない。
人が途切れるのを見計らって、
とりあえず撮っておいて
あとで考察する、ということも少なくない。
と、向こう側の建物が気になる。
左側のマンションじゃなくて、
正面右側の、何か。
何か?
何だろう?
というわけで、ちょっと歩みを進めてみる。
はあ、
こういう外装だったんだねぇ。
壁面緑化の一形態、なんだろう。
洒落ているようにも見えるし、
感じ方によっては汚らしいとも言えるかも。
緑色と茶色の配合によっても、
感じ方が変わりそうだ。
こういうのを見ると
時々思うのだ。
枯れ葉は、どうなるんだろう。
水やりは、必要なのかな。
虫とか、つかないのかな。
特に、虫。
壁面にびっしり植物を這わせた外壁が
遠目にはきれいなんだけれど、
近目にも花が咲いていたりして美しいんだけれど
大量の芋虫もその葉の上で
旺盛な喫食活動を遂行中で……
なんていう記憶が頭をよぎるのだ。
実際にこういうオフィスで働いている人でないと
実態はわかるまいて。
(「水槽と外装と」おわり)