竹中大工道具館 というものがあるのだが、
そこの巡回展、という位置づけのものである。
古今東西、いろいろな木組がどのように造られているのか
様子の良く分かる展示なのであった。
建築で習う、いろいろなタイプの「継ぎ」について
実物とともに解説されていて
たいそうわかり良い。
いろいろな継ぎを用いた大きな模型もあって
そんなに広い会場でもないけれど
とても見ごたえのある展示なのであった。
ヨーロッパの木組もいくつか展示されていて
それぞれの地で長年受け継がれてきた匠の技に
感嘆するものなのである。
昔から継承されているものとともに、
現代の技による作品も並べられていて
なかなかに楽しい。
壁面に描かれた図とともに
実物が置いてあることで
立体的な構成が良く分かる。
この、球たるや!
気の遠くなる手間暇を掛けた
工芸品である。
すごい人はいろんな分野に存在していて
素人目にもその凄さの一端を感じられる。
詳細がわかればわかるほど、
より凄さが際立つのであろうけれど。
実物、模型、写真、動画映像などを通じて
その凄さが少しでも伝わるように
工夫されている展示なのであった。
「お手を触れないで下さい」という展示だけではなくて
「実際に手にとって、その組み合わせを体感して下さい」っていう
気前の良い(?)模型もあったのが
なお嬉しいことであった。
この手の継ぎが、
いくつもいくつも置いてあったので
つい一所懸命に組み、バラシ、を繰り返してしまったではないか。
時節柄、
至る所にアルコール消毒用のボトルが置いてあるから
ちゃんと気にして対処していれば
特に問題は無いのではないかな。
本館にも、ぜひ行ってみたいものである。
新幹線駅の傍だから、
まあ、行きやすいかな?
(「温故知新の木組」おわり)