2020年12月27日

煙突をどこに建てるか

最近は、非燃焼系の熱源も多くなってきているけれど
それでもやっぱり燃焼系熱源も少なくはない。


そうすると、燃焼したあとの排気をどこに出すのか、
それが重要な論点の一つになる。



端的に言えば、

「煙突をどこに建てるか」

ということになる。



あんまり目立たせたくない、というデザイン上の要請があったり、
いっそ、煙突自体をデザインに取り込んでしまえ、という解法があったり、

時として、設備設計が関与し始めるまで
そもそも煙突の存在自体が失念されていたり、

まあいろんな経緯を経て、
それでも必要なものは必要なわけで
どこかに落ち着いてくるのである。



たとえば、こんなふうに。


20122701.JPG



燃焼機器を屋上に持っていけば、
こういうモノは不要になるし。

熱源を非燃焼系にすれば、
やっぱり不要になるし。


でも、燃焼系の良さってものもあって、
その建築全体において、何を是とし、何を犠牲・妥協するか、
そういう総合的プロデュースがあることが
望ましいと言えよう。



世の中にたくさんある、
煙突を背負っている建物。



その煙突が、そこに存在するに至るドラマは
建物の数だけ、あるはずなのだ。



「えええ? そんなモノが、そこについちゃうの?」


たまぁに、現場も佳境に入ってきた頃に
そんな驚愕を持って施工図を見つめる人が、
存在することもあったり、ね。
(「煙突をどこに建てるか」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする