2020年12月03日

高松空港はのんびりと

コロナ禍で減便続きとはいえ、
羽田などの主要空港にはそこそこの発着が戻ってきていて
気をつけないと「密」に遭遇しかねない昨今。


けれど、地方空港となると様相は丸っきり異なる。



「地方」にもいろいろあって、
新千歳空港や那覇空港は結構人出もあるようだ。



が、そうでもない場所も、やっぱり存在する。



高松空港


四国・香川県に存在する。


1日1便、なんてことはないけれど、
決して多くのフライトがあるというほどでもない。



駐機しているのが、1機。


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伊丹空港や県営名古屋空港でもなければ、
周囲に住宅地が広がっているというようなこともなく。



ターミナル屋上にも、
人は少ない。


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屋上に来ると、いろいろと探してしまうものだ。


何を?


もちろん、『設備』である。



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あの上に乗っかっているのが、
最近の一級建築士の製図試験で手軽に使われる熱源である。


もう、そりゃ手軽だ。


それを置いておけば、
水方式の冷暖房の熱源が済んでしまうんだから。


まあ、冷媒方式ならマルチパッケージの室外機を置くことになるだけで
大して変わらんか。



熱源機置場の下は、空調機械室だろう。


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この中にエアハンが入っていて、
空気の加熱冷却をしているんだ。きっと。


外壁についているガラリが、それを物語る。


あれが、給気なのか排気なのか、
これだけではわかりかねるかな。


下が汚れているのは、
排気だから、というのではなくて
単に上からの雨垂れなんだろう。

庇がかかっている下は汚れてないから。



ガラリの脇に、
メンテ・掃除・作業用の
屋外コンセントと蛇口がついている。



さあ、あの熱源は……


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空冷ヒートポンプチラー

そう書いてある。



夏は、屋内の熱を回収してきた、
ぬるくなった冷水から熱を分捕り、
屋外に放出する。

そうして、しっかり冷やした冷水を
全館に送る。



冬は、その逆だ。



屋外の冷えた外気から
熱をひっかき集めて
温水を作って、全館に送る。

放熱してさめた温水が戻ってくるから
何度も何度も温め直して送る。



そんなにフライトが多くないから、
離着陸を見ようにも、なかなか見られない。

文字通りの「送迎デッキ」


羽田や新千歳のように
ひっきりなしに離着陸する機体を
眺め続ける、なんてことは、できそうにない。



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だから、というわけでもなかろうが
航空機のタイヤが並べてあった。


こんな重たいやつのタイヤ交換は
腰に来そうだ。

ま、何らかの道具も使うんだろうけど。



盗難防止ワイヤー なんて、ついてない。

誰も、ひょいと抱えて持っていくことなんざ
できやしないから。

起こすのも、厳しいね。



不思議な、煙突が。


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無意味に曲がっているはずはないので
何か意味があったんだろう、とは思う。

でも、なんで?



ターミナル内の、エレベーターへの通路が
なんか面白かった。


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吹抜け部分を空中通路で渡った向こう側に
エレベーターシャフトがあるのだ。



フロアマップ には、「スカイウォーク」と書いてある。


これでワタクシも、スカイウォーカーだ。



エレベーター前には、
「大枠」というにはあまりにも厚さのある三方枠が据えてあって、
その向こうに全室っぽい空間があって、
押し釦類はそっちにある。


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当初からこうだったのか、
エレベーター改修(移設?)に伴って
こうなったのか、経緯はわからない。


が、なかなか珍しい見てくれになったものだと思う。



いろんな空港のターミナルビルに行くと、
それぞれの特徴があってなかなかおもしろい。


凝ったデザインの中に、
どのように本来の空港としての機能性と
設備とを埋め込んでいるのか、
そういう観点で見てみるのも
楽しいし、勉強にもなるのだ。



うどん県の空港だけれども、
長い長〜い建屋、というわけではなかった。

そんな高松空港で、ちょっとのんりしてみては、いかが?
(「高松空港はのんびりと」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする