旧石狩国と、旧十勝国とを結ぶ峠であることから、
「狩」と「勝」をくっつけた名称となっている。
峠の頂上は、標高644mということである。
峠脇の展望スペースから、
十勝平野を見渡すことができる。
晴天が広がってれば、
かなり遠くまで見通せるのではなかろうか。
この日は生憎であったけれども。
風も、めっぽう強かった。
峠の反対側を見る。
こちら側は、山が連なる
北海道の中央部を臨む。
北海道の東西を結ぶ峠がいくつかあるのだが、
かつてはこの狩勝峠が主要幹線・大動脈であった。
しかし、日高と十勝を結ぶ日勝峠(にっしょうとうげ)が出来て
更には、道東自動車道ができたことによって、
交通量はある程度分散することとなった。
いやむしろ、道東自動車道ルートが
一番の幹線として活躍するようになった。
しかし、いざ何かがあると
北海道東西の交通に支障を来す。
いくつかの代替路が確保されていないと
かなり厳しいことになる。
台風による大雨被害で
日勝峠や狩勝峠が寸断され
えりも方面も通行止めになった際には、
東西の往来が大幅に制限された由である。
古今東西、
『峠』の道は
とても重要なのである。
(「狩勝峠は石狩と十勝を結ぶ峠」おわり)