調査に入るのである。
このような、床点検口から
床下に潜るのである。
だいぶ錆びいっちゃってる蓋ではあるけれど、
開閉は問題なくできるのだから、大丈夫だ。
それに、ステンレス製のタラップがついているから
これも大変よろしいことなのである。
下から見上げると、こんな感じ、ね。
床点検口は、マシンハッチ兼用になっていて
いろいろモノを出し入れするときには
ガバっと広く開けられるようになっている。
その下に有ったものの中で、とりわけ目を引いたのは
これ。
なんだか、わかりますか?
加圧給水ポンプユニットの
だいぶ、だいぶ、くたびれたやつ。
ねえ。
あっちこっち、サビサビ。
制御盤の蓋も、
取れちゃってるし、さ。
でもこれ、現役なんだよ?
見事な錆びっぷりじゃない?
ポンプ本体のケーシングはステンレス製だけれど、
周辺の接続部材やら何やら、
思いっきり錆びまくりでしょ?
横から見ると。
ユニットを構成する架台も、
下部をメインによぉく錆びている。
裏面も。
モーターだって、
漏れなく錆び錆び。
共通架台なんて、
もう原型を留めていない感じ。
「朽ちてる」っていう表現になろう。
制御盤、よく生きてるなぁ。
扉だって取れちゃって、
接続されているケーブルでぶら下がってるじゃん。
こんなの、アリ?
ピット内で湿気が多いのはわかるけれど、
こんなになるまで放置って、
なかなか凄いことだ。
いや、放置、と言っては申し訳ないか。
放置しないことにしたからこそ、
こうやって改修設計のために調査に入っているのだから。
「よく頑張った!」
って言ったらいいのかな。
たまーに、ピット底に水が溜まることもあるんだろうか、
床に接する部分の電線管は、
無くなってしまっている。
それでも、電源は「電線」じゃなくて「ケーブル」だから
漏電することもなく、ちゃんと動いているのだ。
長い間、ご苦労さん。
こんなになっても、頑張ったね。
もうじき、お役御免になるからね。
後輩が、その役目を引き継いでくれるんだからね。
「こんな給水ポンプの水を、今まで……」
いや、大丈夫。
これは「雑用水用加圧給水ポンプユニット」だから。
飲料水用じゃないので、
別に不衛生でどうのこうの、というモノではないのだから。
ま、あとひと頑張り。
改修工事の資金が確保されて
めでたく工事が実施されるまで、
なんとか踏ん張ってね。
最後のご奉公として。
(「ボロボロの給水ポンプは、いかが?」おわり)