2020年10月31日

水は、垂れるもの?

建物最上部に設けられる、トップライト。


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昼間は太陽光を採り入れて、
夜間は照明器具によって、
吹き抜け部分に光をもたらす。


そんな、意匠。



ただね、この部分の下部には
こんな表示があったのさ。


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『↑雨漏り注意』という、
防災センターからの貼り紙とともに、
ガラス下部には雑巾が敷いてある。


よく見ると、床面が濡れて変色した跡が見て取れる。



防水って、なかなか難しいもの。


シーリングだけで水をなんとかしよう、というのは
厳しいんじゃなかろうか。



この建物、別の部分にも吹き抜けがあるのだけれど。


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この下にも、別の貼り紙があるのであった。


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こっちは、冷風吹出口からの結露水の滴下、かな?



水は、垂れるもの。


そこに水があって、重力がある限り、
水は、下方に滴下する。


自然法則なのだ。



なのだけれども。



建物内で、それが生じないようにするのは
必要なんじゃないかな。



それが、
建築的なことであろうと、
設備的なことであろうと。



「垂れちゃうものは、仕方がない」


そう言っているわけにも、いかないんじゃないだろうか。
(「水は、垂れるもの?」おわり)
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2020年10月30日

スポットクーラー

局所的に、冷やしたいから。


そんな時に、

スポットクーラー(某猫型ロボットの口調で)


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ああ、涼しぃ〜。



でも、冷やした分の排熱が出るし、
結露水も下部タンクにどんどん溜まっていくから
手放しには喜べないんだけれど。



飽くまでも、補助。

緊急避難的対症療法。
(「スポットクーラー」おわり)
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2020年10月29日

和便を切って洋便を据える

株式会社TOTOさんの
リモデル便器説明キットを見せていただいた。


和風便器の上部をちょん切って、
洋風便器を据える工法を説明するためのモノだ。



和便を切るための専用工具・治具でもって
上部をこんな感じに切り取る。


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これに配管をつないで、
空間をモルタルで埋めて、
洋風便器を据えることができる。


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この工法を利用すれば、
スラブ下、つまり下の階を一切いじることなく
該当階だけの工事でリニューアルが完了する。


なんて画期的なんだ!



TOTO以外の他社製和風便器でも
施工可能なんだそうだ。



見せていただいて、
撮らせていただいて、
ありがとうございましたっ!
(「和便を切って洋便を据える」おわり)
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2020年10月28日

兵どもが夢の前?

千駄ヶ谷と言えば……。


やっぱり、国立競技場?



でかいでかいと、話には聞いていたし
映像では見てもいたのだけれど。


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現地に行ってみたら、
やっぱでかいわ。



なんか、すごい圧迫感がある。


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真っ直ぐな壁じゃないだけ、
マシなんだろうけど。



工事囲いで囲われたまま。

工事用ゲートも、そのままだ。


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植栽は、立派に植わっている。



「延期」が決まってから、
オープンするでもなく、前哨戦に使用するでもなく、
囲いの中にあるまま、何らかの工事を続けているようだ。


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本来の日程であれば、
オリンピックもパラリンピックも終わって
落ち着いていた頃であろうに。


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配管やらダクトやら、
結構露出で出ているのね。


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道路沿い、一部ゲート上が見えるところもあって。


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まんだまんだ、
仮設いっぱい残ってるだね!


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安倍さんが1年延期を発表してから、早半年。

中止説もネット界隈で飛び交う中、
果たしてどうなるのやら。


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つはものどもがゆめのあと


となっていたはずの施設。


現在は、夢の前なのか、
夢に終わるのか、さて?
(「兵どもが夢の前?」おわり)
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2020年10月27日

将棋会館では

千駄ヶ谷と言えば……


『将棋会館』なんだそうだ。



Abemaでよく映っていた!

よし、ついでに行ってみるか!


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道場に来たように見受けられる
男子小学生と母親らしき2人連れも
歩いていた。



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この日も、何らかの対局があるんだろう。



よく、コマーシャルの前後に映るやつ。


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せっかくなんで、クリアファイルくらい、
買っていきますかね。



だいぶ古くなったんで、
移転する計画 も進んでいるということだし。


現地建替は、法律上出来ないんだから
仕方ないね。


前面道路の、側溝蓋。


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(「将棋会館では」おわり)
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2020年10月26日

千駄ヶ谷駅は新しくなっていた

ひっさしぶりに、千駄ヶ谷。


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いつの間にか、駅が新しくなっていた!


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ま、そうだよね。


東京オリンピックのメイン会場の
最寄駅なんだから。


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古い中央線のごちゃごちゃした感じの駅じゃ
なくなっている!

「和」を意識したんだろうね、ベンチも。



もはや日本のお家芸とも言える(?)トイレ。


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世界中から大挙して押し寄せた外国人観光客が
あらゆるSNSで感嘆を発信……する筈だった!?


清潔で、ハイテクなトイレ。


なんと、エアコン付き。



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トイレットペーパーも、電気も、
盗難防止に配慮された、設備。


排気口を下部に配して、
臭気が上に上がりにくいようにしてある、排気。



ライニングの脇に、排気ダクトが入っているとおぼしき柱型。


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ちょっと、納まりイマイチだったかな。



当方男性ゆえ、女子トイレはレイアウトのみ確認。


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それにしても、
のんきに写真を撮っていられるくらい
人が居ない。

暫く、貸切状態。誰も来ない。

(ま、人が居たらもちろん写真など撮らない)



世界各国からの人々でごった返す筈だった駅は
ずっと閑散としている状態が続いているのだろう。



レ・ミゼラブル



交差点の角に、
東京体育館のマンホール蓋。

っていうか、集水桝。


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これは、30年前のもの。


きれいに残してあるんだね。



新しい千駄ヶ谷駅、
全世界に向かってデビューする日が
来るのかどうか!?
(「千駄ヶ谷駅は新しくなっていた」おわり)
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2020年10月25日

受水槽は、いたるところに

道を歩いていると、
時々見かけるだろう。


気にしていないと、
気づかないまま通り過ぎてしまうかも知れないけれど。



いたるところに、それはあるのだ。


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受水槽。



水は、どこからともなくやってくるものではないのだ。



川とか湖とか、そういう水源から採水して
浄水場で浄化して、
水道管(正確には『配水管』)を通って
遠路はるばる、敷地までやってくるのである。



住宅くらいの建物であれば、
そのまま蛇口までつながっているのだけれど、
大きな建物の場合には、一度水槽で受けてから
ポンプで施設内各所に供給される。



この時に水を受ける水槽が「受水槽(じゅすいそう)」なのだ。



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いろんなところに見えるから、
ちょっと気にしてみてほしいのだ。


そこに、あるんだよ。 って。



大きさも、高さも、いろいろだ。


どれくらい水を利用するかによって、
その容量を決めているのだ。



あ、でも冬期に凍結しそうな地域の場合には
屋内の受水槽室などに据えてしまうから
見えなくなる。


あったかい地域で、探してみよう。



建物の屋上に乗っかっているのは、
「高置水槽」(高架水槽、とも呼ぶ)だ。

あれも水を溜めておく水槽だけれど、
受水槽とはちょっと位置づけが異なる。



沖縄なんかだと、
住宅の屋上にも水槽が乗っかっている。


わかるかな?
(「受水槽は、いたるところに」おわり)
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2020年10月24日

ステンドグラス美術館

旧三井銀行小樽支店 の、道をはさんで隣に
ステンドグラス美術館 がある。


似鳥美術館 とともに、
小樽芸術村 を構成する施設の一つだ。


旧三井銀行小樽支店からは、裏手側が見える。


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横を通って、小樽運河に面した通りのほうへ行くと
入り口がある。


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監視カメラ(落雪からの保護屋根付)、防雪フード、電線管が見える。



これも 小樽市指定歴史的建造物 である。


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奈良京都には及ぶべくもないが、
北海道内としては比較的古くから栄えた街であって
趣のある歴史的建造物が多数保存されている。


ただ「建っている」だけではなくて、
このような形で使い続けられているところに
味がある。


ロシア船の立ち寄りも少なくないためか
小樽市内の看板にはロシア語表記がある。



古い倉庫に、増築建物が付加されている、接続部。


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なんとか雰囲気を壊さないように
いろんな「せつび」がごちゃごちゃまとめられている。


ま、フツーの人は、こんなところを気にしないし、
そもそも意識に留まらない。



増築部分も、いろいろ意匠的に頑張っているんだと思う。


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「旧高橋倉庫」と表示されているだけあって、
元々は高橋氏の倉庫なのである。


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今は、イギリスから遠路運ばれてきた多くのステンドグラスが
館内に収蔵展示されている。



これらが元々あったイギリスでは
保存しようと思わなかったのかね。


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東洋の片隅に売り飛ばしちゃうなんて。


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まあでも、そのおかげでイギリスまで行かなくても
(北海道には行かなくちゃならないけど)
多数の実物を見ることができるので、ありがたくもある。


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でも日本で言ったら、
古い寺社を解体するにあたって
その内部の造作や装飾を海外に売っぱらってしまうようなもので。


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さて、木造の旧倉庫、現美術館であるから
それなりの改修が施されている。


準耐火でもないただの木造建屋であるから
スプリンクラーが設けられている。


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各種照明器具のほか、
エアコンも吊られている。



壁仕上げに合わせて黒く塗られているから、
あんまり目立たない。


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木材近接部は、茶色に塗る……なんてことは
しなかったようだ。

そういうところにあんまり手をかけ過ぎると
却って目立つようになるかもしれない。


照明のフードも、
非常照明の器具自体も、
黒い。


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アングルも黒いけれど、
吊り棒は銀色なのだ。なぜか。



壁に埋め込まれた、温風暖房機? 床置形のエアコン?


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あんまり良く見て来なかった……。


燃焼機器をこんな風には埋め込まないかな?



3館共通券で大人2,000円 だから、
かな〜りリーズナブルだと思うのだ。

JAF会員なら、更に10%引き である。


ま、そこまで行くのに費用がかかるんだけれど。

でもでも、海外からの観光客が居ない今こそ
GO TO キャンペーンのある今こそ、
チャンスなんじゃないかな!
(「ステンドグラス美術館」おわり)
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2020年10月23日

旧三井銀行小樽支店のせつび

旧三井銀行小樽支店


昭和のはじめに造られた建物であるから、
その後さまざまな改修が加えられながらも
当時の面影を多く残している。


「せつび」について、ご紹介していく。



まずは、暖房である。

当時の表記としては、『煖房』であるが。


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銀行営業室のカウンターの下部分に
鋳鉄製細柱型の放熱器が収められている。

銀行員が居る側には露出で見える。



顧客側には網が取り付けてあって、
直接触って火傷することがないように配慮されているようだ。


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たかだか「網」であっても、
現代のような無粋なものではなくて、
その枠に精緻な装飾が施してある。



金庫室前の壁際などは
ほんとうにそのままの放熱器。


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火傷注意の標識は、もちろん後付け。

また、放熱器転倒防止用の壁固定金具も
後付けである。

建設当時は、こういう概念やモノが無かったはずだ。


接続配管は、おそらく何度か更新している。



応接室のような室の窓下にも
鋳鉄製放熱器が据えられている。


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営業室のものよりも丸っこいフォルム。

窓下に合わせるため、背が低いものが使われている。


蒸気暖房の場合、蒸気配管が露出になっているのも
よく見られること。


コンセントや電線管の類は、
全部後付け。



放熱器に接続する蒸気(と還水)の枝管は、
隣の室のものと合わせてから床を貫通している。


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蒸気管には勾配が必要。
写真で、若干の勾配がわかるだろうか。



窓の寸法形状に合わせて放熱器が配置されている。


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窓自体は、当時の意匠を保ちつつ、
断熱、網入りガラスにしたり、
現代の用に耐えるよう改修されている。



放熱器トラップ。


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各放熱器下部に1個、取り付けられている。



放熱器の表面には、製造社名が見て取れた。


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何度か塗装し直されてきたものであろうが
文字は読める。

AMERICAN RADIATOR CO,

M.I.W


建築概要書に書いてあった、

「米國アメリカンラヂヱーター會社製アイデアル、スモークレス汽罐」

ってやつかな。



放熱器トラップは、新しそうだ。


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そんなに長持ちするとは思えないからね。

圧力単位が、kPa 表示である。



立管から、上部横引き管へ。


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蒸気管の人が触れそうな部分には
保温材を巻いてある。

「保温」というよりも、
火傷防止の「断熱」という感じ。

還水管も結構熱いはずなんだけれどね。



ファンコンベクターがついていた室もあった。


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当時はこんなモノ無いから、
後付け、もしくは鋳鉄製放熱器からの置き換え。



エアコンなんかがついている室もあるけれど
ずいぶん古い型に見える。


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もちろん、後付け品だけれども。



ダクトで温風も送られているようで、
下がり天井と吹出口が見える。


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ところどころの内壁には、
パスダクト。


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今どきは、こんな低い位置にはあまり見られない。



地下部分には、
湿気対策であろう諸設備が
たくさん付加されていた。


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エア搬送ファンも、ベントキャップも、
当時のものではない。

照明も、当時のものとは思われない。



コーナー部の壁に鏡があるのだが、
その下部は制気口にもなっているようだった。


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金庫室の周囲にぐるりと回廊があって
四隅の鏡で奥を確認できるようになっている。


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地下で、湧水や結露水もあったからだろうか、
側溝がぐるりと取り付けられている。



1階営業室上部には、
エアコンが取り付けられている部分もあった。


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多くの観光客が訪れる施設としては
やはり必要なものであろう。

あっちこっちの電線管・ボックス類は
壁に合わせて真っ白に塗られている。



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火災報知器は、何度か取り替えられて
今に至るようだ。



照明のスイッチも
今のようなリモコンやタンブラースイッチではなくて
押し釦式。


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スイッチを1時間かけて手磨き……。



「電話室」なんてものもあって。


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今は、ただの見世物であるけれど。



ヒューズ式ブレーカー(の残骸?)と
新し目の火報押し釦の対比が面白かった。


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なぜか古いものが撤去されずに
残されていたり。


20102323.JPG



建物本体の造りや、
銀行のさまざまな室や
プロジェクションマッピングも大層楽しかったのだけれど
やっぱり「せつび」を眺めるのが一番楽しいかな。


いろんな歴史が刻まれていて、
いろんな想像をすることができて。
(「旧三井銀行小樽支店のせつび」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月22日

旧三井銀行小樽支店

小樽市。


かつては、非常に栄えた街である。


現在は主に観光地として名を馳せているのであるが
商業・貿易・金融・交通の要衝として、栄えていた時期があるのだ。


「北のウォール街」と呼ばれ、
都市銀行の支店が軒を連ねていた時代があったのだ。



旧三井銀行小樽支店 は、その雰囲気を味わうことの出来る施設の一つである。


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重厚な造りが、財閥銀行の威厳を誇るかのようである。


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昭和2年築の、SRC造建築物。


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平成14年まで、実際の店舗として使用されていたという。



裏手の増築部分は、とたんに重厚感のないただの建物感あふれる
様相になるのだけれど。


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内部のホール。


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これを、SRCの架構で実現している。


この特徴的な天井仕上げを利用して
プロジェクションマッピングが披露される。


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入館料だけで見られる。

立って見ていると首が痛くなるので
ちゃんと椅子が用意されている。



ヨーロッパから運んできたステンドグラスも展示されている。


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旗竿取付金物の一部が残されているそうで


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その図面があるそうで、


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昭和の始め、もちろんCADなど無い時代、
ちゃんと「圖學」を学ばないと
とても描けたもんじゃなかっただろう。



鉄骨建方の写真が残されている。


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重機の無い時代の施工。

想像もつかない。



建築概要書が、興味深い。


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水洗トイレ、なのである。



拡大パネルもあって、


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現在の建築概要書の先祖だ。

設備(「附帯設備」となっている)の部分を
拡大すると、


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配線工事ハ隠蔽コンヂツト式

ス井ツチ

高サ十一尺ブロンズ製大スタンド

電鈴装置ヲ設ク

低壓蒸汽直接煖房式

米國アメリカンラヂヱーター會社製アイデアル、スモークレス汽罐

同社製ピヤレス型放熱器

外氣温度華氏五度ノ場合各室華氏六十五度乃至六十度に煖房スルモノトス

空氣清浄器付ヱイロフインヒーター装置

湯は局部的に瓦斯ヒーターヲ使用して供給ス

各衛生配管ハ夜間水ヲ抜き其氷結ヲ防グモノトス


……ナカナカ、趣深キモノト思ヰマセンカ?



地下の金庫室。


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左上にある小扉は、「人孔」である。


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こういうものが有るということは、
かつて、世界のどこかで、閉じ込められてエライ目に遭った人が
いたということなのだろう。

どんな目であったかは、知らねども。



2階回廊は、営業室ホールに面している。


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その回廊に沿って、応接室、会議室などの各室が並んでいる。


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当時の「設計」とは、
ずいぶん範囲が広かったものだと思うのである。


20102218.JPG



小樽市内に銀行が25もあったというのだから
相当なものである。


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似鳥美術館、旧三井銀行小樽支店、ステンドグラス美術館をまとめて
小樽芸術村」 と称している。


20102220.JPG


時間がゆるすなら、
3館共通券 で全部観るのがよかろう。



銀行の支店として営業していたカウンターには、
多くの化石も見られる。


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あんまりうまく撮せなかったのだけれど。

これらを探すだけでも、観る価値があるんじゃないかな。
(「旧三井銀行小樽支店」おわり)
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2020年10月21日

松山市のマンホール蓋

ぷらっと歩くだけなんだけど、
実は結構忙しい。


だって、周囲の景色や建物のほかに
地面だって見なくちゃならないから。


見たいだけなんだけど。



地面の何を?



そりゃ、この類だ。


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マンホールの、蓋である。

ホントに、ただの蓋。



文字が入ったやつもあって、


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汚水桝であることがわかる。

そんなに上手な字じゃ、ないよね?
誰の揮毫だろう……。

いずれにしても、今どきの蓋とは
趣が違う。



今どきのやつは、


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こんな感じかな。

「おすい」はひらがなが多そう。

ハッシュタグがいっぱい!?



影の関係で横から撮ったけれど
標語入りの蓋が、結構あった。


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この蓋をつけた当時は、
そんなに住みよくなかったのかな?



おなじく逆さまに撮ったやつだけれど、
カラーバージョン(色褪せ付)もあった。


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画像を180°回転すると、
なんか変になるので、このまま。



雨水桝は、文字が違うだけ。


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あと、蝶番付の、ちょっとガッチリしたやつも。


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真ん中のは、松山市市章 だ。
「松」と「山」を図案化した、と説明されている。
明治44年制定というから、当時としてはかなりスゴかったんだろう。



これも雨水かな?


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道路脇の集水桝蓋。


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水道止水栓の蓋。


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そして、消火栓の蓋。


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目立つように、黄色く塗られている。
が、縁はそのまま。

ちょっと、不思議。



もっとしっかりした消火栓蓋も。


20102112.JPG


こっちのほうが、それっぽい。



ガス栓の蓋も。


20102113.JPG


四国ガス だね。


四国の都市部に供給されているとのこと。



こんな感じで、街中や地面を見ながら歩いていると
時間がどんどん経ってしまうのだ。


これで次の交通に遅れるようでは本末転倒なのだけれど
重々気をつけないと危ういのだ。

何か楽しいことに夢中になっている時って、
そんなものかもしれない。
(「松山市のマンホール蓋」おわり)
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2020年10月20日

松山市内をちょっくら

松山市内を、
ちょこっと歩く。


ちょっとだけ、乗り継ぎの時間があったから。


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せっかくだもの。

ただ、乗り物を乗り継ぐだけじゃ、
もったいないのだ。



せめて、駅の周囲を一周してみようじゃないか。


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当地ゆかりの、正岡子規の句碑が建っている。


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駅前でこそのモノである。


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34歳で亡くなっていて、
しかも晩年(と言えるのかどうか)の7年間は
結核を患っていたという。


それでいて、大きな足跡を残しているのであるから
なかなかの御仁なのである。



松山市内には、
路面電車が走っている。


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全国的に廃れてしまって、
残されている都市はあまり多くはないのであるが、
欧州各国で「エコ」であると評価されて以来
その地位を盛り返している感もある。


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伊予鉄、である。
公営ではなく、民間鉄道として
地方都市で頑張っているようである。



ぷらっと歩くと、
新しそうな、市民病院の建物が建っていた。
本館ではないけれど。


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建物の設置部分、如何にもな感じ?


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そう。

免震クリアランスが取られている部分だ。



裏側からも、見てみよう。


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裏側には、遠慮なく換気フードや配管が並んでいる。
手前の駐車場に何かが建てば、全部隠れてしまうから。


右隣は、まるで北側斜線の説明図のようである。



ついでに脇を見ると、
露出の配管が見える。


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見映えを気にする必要がなくて
凍結の心配も無いのであれば
作るにもメンテするにもやり替えるにも
すこぶる便利である。

ま、足場の都合は出てくるけれど。


「排水管と通気管って、こんな感じでつながってるんだよぉ〜」

教材として、使えるんじゃないかな。



道行く先々に、
いろんな教材があるのだから
「建築」は学びやすいと思うんだ。

超ミクロとか、超マクロとか、理論とか、
そういうやつよりも。



換気用か、冷暖房用か、
何かの開口部。


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2個セットだから、換気かなぁ。



ふと見上げると、
開閉器が外壁から持ち出した架台に
取り付けられている。


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電柱をやめて、共同溝化したからなのかな。



屋上に無造作に置かれる高置水槽も
いつだって気になるアイテムである。


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猫やカラスが浮いていないか、
そんな大きなものはなくても、虫とかホコリとか
浮いていそうだよね。


ま、そういうヤツは、屋内の受水槽だって一緒か。


定期的に、こまめに、しっかり掃除するしかないんだ。



「松山らしさ」ってのを、
風景や気候や交通機関とともに、
「せつび」や「ケンチク」の有り様によっても
なんとなく感じることができたんじゃないかな。


とは言っても、たかだかJR駅の周辺だけの話。


坊っちゃんゆかりの温泉とか、
もちょっと離れた城とか、
大街道とか、
尾道今治ルートとか……。

生きてるうちに見に行く機会があるといいんだけど。
(「松山市内をちょっくら」おわり)
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2020年10月19日

愛媛と言ったら、みかん

香川県は、うどん県。



愛媛県は、


20101901.JPG


かんきつ王国、なんだって。



みかんジュースタワーは、
模型であって本物ではないけれど。


しかるべき(どんな?)店に行ったら、
やってるんだろうかね。



松山空港のステンドグラスも、
「蜜柑 ミカン みかん」


20101902.JPG



本物は初めて見た、
蛇口から出てくるみかんジュース。


20101903.JPG


の場所を見た(撮った)だけで
実際に出ているところは見ていないけれど。


1カップ 350円


う〜ん。

二の足を踏んでしまうなぁ。


せめて、200円(税込)にならんかな。
(「愛媛と言ったら、みかん」おわり)
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2020年10月18日

建物裏には裏の味が

建物は、裏側がおもしろい。



正面ファザードには、
見せるための工夫が盛り込まれていて
それはそれで良いのだろうけれど。


でも設備屋としては、
ほとんどの設備が隠されてしまっているファザードなど
お呼びでない。


むしろ、それらが追いやられている
側面や裏面こそが
活動フィールドなのである。



20101801.JPG



電柱からの引込みあり、
壁面に貼り付いた給湯機あり、
無造作なダクトあり。


インターホンが、裏口感を増幅させている。



隣の建物だって、同様だ。


20101802.JPG


壁面を這うドレン管。


給湯機用なんだけど、微妙に離れた屋外型コンセント。


律儀に窓芯に合わせた換気フードと、
合わせてないヤツと。



あのゴミ箱は、
道路占用許可を取得しているのか?
ギリギリ、アウトなような……。



表面は、古びてくると情けない感じになってくるけれど
裏面は、古びるにつけ、味が出てくると思うんだよなぁ。


歴史を感じさせるって言うか。


ま、好き好きやね。
(「建物裏には裏の味が」おわり)
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2020年10月17日

年季の入った立体駐車場

たまたま停めた駐車場が、
なかなか味のあるところで。


20101701.JPG


ターンテーブル部が凹んでいるところ。


このまま地下に……ではなくて、
上の方に車輌を収納していくのである。


制止用には、
踏切の棒みたいなやつがあるのみ。


全部顕になった状態で、
ガコンガコンと動いていくのだ。



なかなか、楽しいモノを見たのだ。


最新式は最新式で面白いけれど
長年使われてきたメカも、味わい深いのだ。
(「年季の入った立体駐車場」おわり)
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2020年10月16日

冷蔵ショーケースの上

冷蔵ショーケースって、
本体はフツーは気にされない。

人の関心を惹くのは、その中身なのだから。


20101601.JPG


まだ何にも入っていないけど。



上部のパネルは、外せる。


20101602.JPG

外すと、いろんな機械類が出てくる。

まあ、主として「冷やす」ためのものだ。

庫内を冷やして、上部に排熱するのだ。


20101603.JPG



エアコンの中身みたいなものなのだ。


20101604.JPG



当然ながら、コンセントは上に。

下の方じゃ、抜き差しが大変だし(抜くことはあんまり無いけど)
足で引っ掛けても困るし。


フツーの家電とは違う、三相のコンセントである。
(「冷蔵ショーケースの上」おわり)
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2020年10月15日

旭山記念公園からも一望できる

北の都札幌の市街地を眺めようと思ったら、
藻岩山 展望台から見るのが良かろう。



しかし、他にもスポットはある。



札幌市は、西側が山地になっており、
その方向からであればいろいろな場所から
市街地を展望できるのだ。



大倉山ジャンプ競技場 なんかもそうだし

円山三角山、などの場所からも
景色を眺めることができる。

一番高いのは、手稲山



そして、高さはそんなに無いけれどオススメなのは
旭山記念公園 からの眺めである。


20101501.JPG


昼景も夜景も、きれいだ。



横には、藻岩山が聳える。


20101502.JPG



紅葉のグラデーションは
日較差の大きさからか。


20101503.JPG

(ちなみに、これは昨年の画像)


紅葉の中のキュービクルなんて、
とっても見ごたえがあるのだ。


20101504.JPG


多少、錆びていたとしても。


20101505.JPG


葉の色に紛れてしまう。



噴水もあるから、
そのための設備だって隠されて(そんなに隠れてないけど)いる。


ライトアップ用の照明関係も、
結構あるのだ。



たくさん楽しめる、旭山記念公園、なのだ。
(「旭山記念公園からも一望できる」おわり)
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2020年10月14日

赤レンガにも観光客が居ない

???


大抵の旅行パンフには載っている、
アレだよ?


ちょー有名な『赤レンガ』だよ?



観光バスから次々に吐き出されてきた国内外の観光客たちが
列をなして写真撮影の順番を待っていた筈の、
あそこだよ?



なのになのに、
だあれも並んでいないよ!


撮り放題だよっ?


20101401.JPG



人払いなんて、もちろんしてない。


ホントに、人が居なかったんだから。


いやあ、びっくり。



ここは単なる撮影スポットであるだけじゃなくって、
『重要文化財』なのだ。


20101402.JPG


むしろ、こういう時にこそ
じっくりと見られるってもんだ。



観光産業や宿泊、飲食店に関わる人たちは
ほんとうに厳しい状況にあることと思う。


おそらく、こちらで想像する以上に。



けれども、だからこそ、
費用と時間とが許すのであれば
いろいろな地を巡ってみていただきたいのだ。


GO TO という、
口の悪い人に言わせれば「感染拡大促進政策」も
大いに行われている。

費用的には、だいぶオトクになるはずだ。



まったく無防備で羽根を伸ばすのはどうかと思うけれど、
相応の注意を払って、
それなりの対策を心がけるのであれば
決して「拡大促進」になるとばかりは言えないのではないか、
とワタクシは思うのである。



だから、仕事のついでだったり、そうでなかったり、
なるべくあっちこっち訪れたいと思っている。



それに実際、
またとないチャンスだと、言えなくもないのではないか。



どこに行っても、人は少ない。

ラッシュを避ければ、空いている。

むしろ混み合った密閉区間である電車にゆられて通勤するよりも
安全なんじゃないだろうか。



まして、広い広い北海道。


まだ道都札幌であれば人も多めなのだろうけれど
ちょっと郊外に出たら、もう、人が珍しくなるくらい(言い過ぎ?)。


人が居なければ、感染しようもない。



大勢の外国人観光客でごった返していて
居心地が今ひとつすぐれなくなっていた各地を
今は貸し切り状態で楽しむことができるのだ。



COVID-19 が落ち着いたら、
もうこんな機会は無いかもしれないのだ!



とは言え。



実は無症状なだけで、自分自身が感染していないと
言い切ることもできまい。


だから、相応の対策は、したらいいと思うんだ。


人から、うつされないように。

人に、うつさないように。



社会的影響などを鑑み、用心している人に向かって
『コロナ脳!』などと非難したい人もいて
困っちゃうけどね。


同調圧力ってのもあるかも知れんけど、

「そうじゃないでしょ?」

そういうことじゃ、ないんだよね。



飛行機から降ろされた人も、
マスクしてないから、じゃない。


餃子店に入店拒否されて怒って
休業に追い込んだ(結果的に)人も、
マスク云々が問題なんじゃない。



まあ、価値観や考え方の違いって、
なかなか難しいんだけれども。



とにかく、赤レンガ、チャンスかも!



……これから耐震改修工事が行われる ため、
しばらく見られなくなってしまうし、ね。


オリンピック開催予定になったため、
着手が延期されているらしいけれど、
その辺が落ち着き次第すぐ始められるはずだ。
(「赤レンガにも観光客が居ない」おわり)
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2020年10月13日

電気ヒーターも突然錆びるわけではない

錆び錆びの「せつび」を
ときどき見かけてしまうものだ。


何となく、いたたまれない気持ちにも、なるのだ。



だってだって、
「錆び」って、ある日突然生じるわけじゃないんだ。


最初のキッカケは、突然かも知れないけれど
全面にわたって錆び錆びになってしまうまでには
かなり長い年月を経ているはずなのだ。


その間、ずっと放置されてきた、見て見ぬ振りされてきた、
そういう結果が今、見られるということなのだ。



20101301.JPG



トイレは、普通の部屋よりは湿気が多いのかも知れない。

だから、金属製品である電気ヒーターも
普通の部屋に設置してあるよりは、錆びやすい環境にあるのかもしれない。


それはそうなのだけれども。



だからって、こんなになるまで放置しておくのって、
どうなの?


ねえ!



「んじゃ、あんたがカネ出してよ。そしたら、替えるからさ」



「まだ使えてんのに、もったいないじゃん」



「錆び落としして、塗る? いくらかかってると思ってんの」



ま、毎日目にしていると、慣れちゃうんだな。

いきなりこれを見たら「錆び錆びっ」って思うけれど、
毎日ちょっとずつちょっとずつ広がっていると
全然気が付かなかったりするんだろうな。



万事、そんなもんだ。



服だって、突然ヨレヨレになるわけじゃない。



人間だって、突然老けるわけじゃない。



「せつび」も、そうなんだ。


でもさ、それでいいの?

放置しといて、いいの?



そういう、問題提起なのである。
(「電気ヒーターも突然錆びるわけではない」おわり)
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2020年10月12日

冷暖房と、換気と

設備システムは、高度にすればするほど
カネがかかってしまう。


だから、ある程度潤沢な建設資金が無い限りは

「最低限必要な機能を果たせば良いから……」

ということになりがちである。



温熱源、冷熱源を設けて、
冷温水を循環させて、
各所に放熱器を設置して適切に個別制御して、

熱交換換気を天井内機器にて行い、
外壁までダクトを伸ばして……。



結構な費用がかかる。



更にエアハンドリングユニットなどを置いて
空気式で空調を行うなら、なおのことだ。



そういうの一切合財を削って削って
最小限にしてしまうと……。



こうなる、かな。



20101201.JPG



冷暖房は、壁掛形のエアコンを。
室外機は、すぐ裏の外壁に。



換気は、熱交換タイプの
やはり壁掛形のもので。



貴賓室のようなところでは、
こういうわけにはいかないけれど
王族でも貴族でもないフツーの人間が
フツーに使う部屋だったら
これでイイのかもしれない。



ああ、でもこれじゃ、「設備設計」なんて要らなくなっちゃうなぁ。



ただでさえ、
中央熱源の空調システムや
エアハンを置いたシステムなんて
採用されなくなってきてしまっているんだから。


中小規模ならエアコンで、
大規模でもマルチエアコンで、
換気はロスナイをいっぱい並べて、で済んじゃう。



ま、でも、次々と新しい製品、機構、システムが出てくるんだ。
しっかり追いついていければ、いいかな。



ある程度古い建物の既存システムに関しては
今までの知識や経験も活かせるし。

改修案件とか、ね。



「空気調和」って言うのがおこがましくって
「冷暖房」と言い換えざるを得ないことも多くなりつつあるこの頃。


「正解」が1つに決まってるわけじゃないから、
だからこそ、面白いって言えるんだろう。「せつび」って。
(「冷暖房と、換気と」おわり)
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