四国水族館の隣には、むかし瀬戸内で盛んに行われていた製塩を今に伝える
復元塩田が造られている。
「宇多津臨海公園」という括りになっている。
「恋人の聖地」に認定されているだけのことはある。
そこいら中に、たくさん歩いている、2人連れ。
「入浜式復元塩田」なのだそうだ。
Salt-Field と言うのね。
時代とともに、産業は変わっているのである。
釜屋。
どっしりした造りである。
塩田では、実際に製塩体験ができるようになっている。
(背景が、雑多で賑やか……)
枯山水的に模様をつけてあるのではなくて
製塩作業中につく模様なのである。
事前申込により「体験」もできるのだ。
「作業中は声をかけないでください。」
真剣なんだぞ! ってことのようだ。
もっとも、この時には作業が行われていなかったのだが。
濃縮台で、塩分を濃縮していく。
ひたすら人海戦術の作業である。
昔だから成り立っていたのであって
現代日本では到底あり得ないことである。
科学技術って、すごいなぁ。
物置小屋ふうに見えるのは、ポンプ室みたい。
そうだよね、現代だもんね。
昔は、水門を使用していたようで、
この地にも大正時代のものが遺されている。
功竣月五年五十正大
大正最後の年だ。
石工の名が刻まれている。
重要な職業だったのであろう。
満潮時に海水を引き入れる塩田は、
雨水排水のために、また防潮などのために、
水門を必要としたようである。
ここにあるのは移設されたものだが
文化庁の登録有形文化財、経産省の近代化産業遺産となっている。
隣には、道の駅「うたづ海ホタル」が建っている。
ちょっとした休憩には、もってこいだ。
え? 「恋人の聖地」だけど、
そういう意味じゃないよ? 「休憩」って。
(誰も、そんなこと突っ込んじゃいないって)
(「宇多津の復元塩田」おわり)