なかなかに賑やかな天井仕上げが目に飛び込んでくる。
天井から、たくさんの棒が生えてきているのである。
棒の合間合間に、ダウンライトが埋め込まれているけれど
この「棒」たちに埋没している感がある。
天井仕上げのボード目地に、ばっちり合わせて取り付けられた多数の棒。
全部同じ棒のようでいて、実は少し違和感のあるモノが混じっている。
お気づきであろうか?
棒のうちの一部は、配管とスプリンクラーヘッドに置き換えられているのだ。
包含範囲を満たすように、
一定間隔でこのセットが配置されている。
「よく考えたなぁ」と言うべきか、
「何もここまでしなくても」と言うべきか。
必要なものは必要なのだから、
それをどのように取り付けるか、
どのように建築仕上げと調和させるか、
いつだって頭の悩ませどころ、気の遣いどころなのであるが
こういうやり方も有りなんだなぁと
つくづく。
吹出口や吸込口もこれに同化させようとすると……
径が小さいので、ほとんどの棒は制気口と化してしまうかな。
そうなると、天井内のダクトの収まりがとんでもなく面倒になりそう。
だから、やらなかったに違いない。
きっと、誰かが検討したに違いない。
「でも、スプリンクラーなら……」
誰かが、目を輝かせたに、違いない。
(「天井仕上げに同化したスプリンクラーヘッド」おわり)