奥行きがほんの4mほどしかない事務受付室の壁面に
立派な、それはそれは立派なノズルがついていたから。
室の幅だって、7〜8mくらいしか、なかろう。
なのに、こんなにでっかいノズルが、4つもついている。
どんだけの送風量なのさっ!!!
でも何か、きっと何か理由があって、こうなっているのだ。
無意味に、なんとなく、こんなモノをこんな数つけるわけがない。
対面が全面ガラス張りだから、負荷が、特に冷房負荷が多大になると見込まれたからなのだろうか。
う〜ん。
でもね、対面のガラスは北面なのだ。
しっかりした庇もあるから、
直射日光が差し込むことは、下記の日の出・日没頃を除いて、あまり無い。
じゃあ、暖房負荷対応か?
寒冷地ならともかく、連日猛暑日がこれでもかと続くような温暖地の施設なのだ。
そもそも、ペリメーター暖房負荷を処理するのに、
広くもない室の対面にこんなに大きなノズルを多数配置する意義はあるのだろうか。
……まあ、いろいろと思い巡らすのは勝手なのだ。
設計時に、あるいは施工時に、
聞けば「なるほどっ!」と思うような当然の理由があったのかもしれない。
あるいは、建設当時、この地で(またはこの業界で)流行っていた方式なのかもしれない。
絶対的な正解や、絶対的な不正解がそんなに無いからこそ、
「せつび」は味わい深くて、興味深いのである。
(「大きすぎるノズル」おわり)