何の配管だろう。
ELP-NTA と印字してあるから、
排水用のノンタールエポキシ塗装鋼管なのである。
ポンプアップ排水管か何かか。
ねじ接合であることからも、そう推察される。
継手は、管端コア付き。
ねじ切り部分にシールテープを巻いて、ねじ込んである。
天井内なので、これに保温材(防露材)を巻きつけて
仕上げるのだけれど、その前にひと手間かけなくてはならない。
ねじ部分は、鉄そのままであって錆びやすい。
よって、ネジが露出した部分には、錆止め塗料を塗って
錆びないように保護してやらなくてはならないのだ。
塗って、それが乾いて、それから保温作業に入るのだ。
時間が無かったり、見落としてしまったりして、
うっかりネジ部の錆止め塗装を忘れたまま保温してしまうと……
いつの日にか、そのネジ部から錆びて、水漏れを起こすことになる。
ネジを切った分、配管の肉厚も薄くなっているから
サビが進行した場合に真っ先に漏れ出す場所になってしまうのである。
保温作業の前には、かならず「全数」チェックしてね。
保温屋さん、次のスケジュールがあるのはわかるのだけれど
ネジ部に塗ってないのを見て見ぬ振りしないでね。
「塗ってないよ」って、声がけしていただけるとありがたいなぁ。
そこだけ残しておいて、材料をちょこっと置いていってもらえれば
代人さんが何とかするからさ。
(「ネジ部には、錆止めを塗るのだ」おわり)