立派な鉄扉。
一体こんなところに、何の扉なのかな?
扉には、薄めの文字で「PS」とだけ、書いてある。
Pipe Shaft または Pipe Space の略であって、
配管類が納められている空間なのだ。
何の説明書きもなく、ただ扉がついていることも多い。
いや、その方が多いかな。
けれど、それだと「PS」なのか「DS」なのか「EPS」なのか
図面を見ないとわからないから、
このように表示してあると親切である。
誰に対して?
たとえば、改修設計業務に携わる、設備設計者。
普段メンテしてる人なら、書くまでもなくわかってるからいいだろうけれど、
そうではない人にとっては助かる記述ではある。
鍵もついているから、利用者がむやみに開けることもないだろうし。
でも、たまに調査に行くと鍵を掛け忘れていることもあったりするから
油断は禁物だ。
セキュリティ上の理由があって、
敢えて表示しない例もある。
部外者に与える情報を少しでも減ずるために。
まあ、それはそれで、必要性があって書かないのだから、それで良い。
特に表示しないほうがよい理由が無い限りは
こうやって表示しておくほうがいいと、ワタクシは思うのである。
好みの問題も、あるんだろうけど。
(「ここは何の扉?」おわり)