2020年08月01日

外断熱のヒートブリッジ

外壁躯体に、断熱材が貼り付けられている。

けれども、その外壁には元々煙突が取り付けられていた。


20080101.JPG


そうなると、支持金物部分は当然にして断熱材の無い状態で
躯体と直結していることになる。


中の四角い部分にはあとから貼り付けるにしても、
金物が生えている部分だけはどうにもならない。



金属だから、熱伝導はすこぶる良くて
この部分だけ熱をよく通す「熱橋(ヒートブリッジ)」となるのだ。



とは言え、しょせんはこの部分だけ。
そんなにものすごく大きな影響がある、というわけでもない。


20080102.JPG


それに、この建物は元々内断熱もあるのである。

だから、まあ、すごく大きな悪影響は無いんだろう。



でも、普通はある程度気にしなくちゃならない。

この鋼材だけ熱を通しやすいから、
冬期にはこの部分だけどんどん熱が逃げる。

室内側の、金物部分だけ、壁の表面温度が低くなる。

条件が悪いと、その部分だけいつも結露することになりかねない。



熱貫流率と、内外の温度、室内湿度によって計算上結露の有無が出せるから
アヤシイ場合には確かめたら良いのだ。



どうしても外壁側に支持金物をつけなくちゃならない場合、
何らかの熱橋対策が必要だ。



熱を伝えない鋼材 とか、 鋼材に匹敵する強度・耐久性を持つ樹脂材 とか
そういうのが手軽に安価にあると良いんだけれど。

ポリカーボネートの材料とか、いろんなところがいろんなものを開発しているから
遠くない将来には一般化するんだろうな。
(「外断熱のヒートブリッジ」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする