2020年07月31日

壁にズラッと室外機

窓から〜下を〜見てみるとぉ〜〜〜。


エアコンの室外機が、たくさん並んでいた。


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冷媒管や電源ケーブルを入れたスリムダクト(商品名)は
外壁の色に合わせてあって、そんなに目立たない、かも。



室外機も建物の裏手だから、誰も気にしないし
特に問題は無いよね。



ほんとに、「これでもか」と並んでる。


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カラオケボックスなんかも、そうだね。

部屋ごとに1台、ルームエアコンがついてるから。



ああいうのは、マルチにしないで個別にしといたほうが
故障してもその室だけ貸さなければ済むし、
何せ価格が安い。

妥当なところだね。



なぜ、室外機をぜんぶ下の方につけてるのか?



そりゃ、あんまり高い位置だと、
メンテも交換も大変だからさ。



このくらいの高さにしておけば、
高くない脚立で十分届く。

地面に直接置かないので、
雪に埋もれる心配も無い。

配管はちょっと長くなるけど。



心配があるとすれば、
ドカ雪が降った時に、室外機の上にがっぽり雪が溜まることと
陸屋根のパラペットから雪庇(氷塊)が落ちてきて
潰されてしまわないか、ということくらいかな。
(「壁にズラッと室外機」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 空調設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月30日

金物っ!

鉄筋コンクリートは鉄筋コンクリートの、
鉄骨は鉄骨の特徴と表情があって、
じつは設備としてはこれらの構造形式のほうが
何かとやりやすかったりするのである。


けれども、木造の建物にだって、
設備は存在していて
だからこそ、お目にかかることだってあるわけで。



RC造やS造の壁の場合には、
壁下地材が等間隔で縦に並んでいるのだが、
木造の場合にはナナメの材料もあちこちに出てくる。

そして、それらを留めるための金物も、たくさんついてくる。


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「筋交い」を留めるための、筋交い金物。

コーナーにつけるものと、横につけるものと、
2種類が写っている。



この壁を貫通する配管、ダクト、ケーブルは
筋交いを避けて通さねばならない。

自ずと、ルートが制限される。



土台部分には、ホールダウン金物。


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RC造やS造の壁であれば、
下に梁さえ無ければ床から直接壁内に
配管やケーブルを入れることも出来るのであるが。


木造の場合には、土台の下に必ず基礎があるために
そういうことが出来ない。



設備系の自由度は、RCやSに比べてかなり制限されるように
思うのだ。



だんだん、大規模な木造にお目にかかることも増えてきた。



RCやSに慣れた状態でいると、
面食らうことも多くなるんだろうなぁ。



木造準耐火に関する制約も多いし。


日々、勉強やね。
(「金物っ!」おわり)
posted by けろ at 10:00| Comment(0) | 建築工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月29日

おとふけでも豚丼

北海道音更(おとふけ)町。


国道241号沿いに、ちょっと変わった意匠・構造の建物。


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道の駅おとふけ である。



トラス梁が、外に出ているのだ。

外骨格なのだ。

エビ・カニや、昆虫みたいな構造なのだ。



それはともかく。



この道の駅のちょっと北に、豚丼店 があって。



帯広市内だけではなくて、
北隣の音更町だってやっぱり豚丼なのである。


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ああ、豚ばっかり食ってるかも。



でも、美味いし。
(「おとふけでも豚丼」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月28日

と、とれちゃった!?

オサレな、シンク。

そこには、オサレな、吐水口。


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お、普段はあんまり見ない
高級そうな蛇口じゃん?



どれ、どれ。



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あ、とれた。



取れちゃった。



どないしよか(汗)



いやいや、心配ご無用。

そういう製品なのです。
(「と、とれちゃった!?」おわり)
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2020年07月27日

似鳥美術館のせつび

似鳥美術館について、展示品佳し、建物佳し、とくれば
次は「せつび」なのである。



何度も用途変更を含む改装が行われているので
内部の設備関係はかなり入れ替わっているはずだ。

20世紀初頭の建築時は銀行であり、その後ホテルとしても利用されていたのだから、
給排水も空調換気も配電も何度も更新されているに違いない。

防火耐火避難関係も、消防設備関係も、一切合切基準が変わるのだから。



それでも、いにしえの香りのする設備類と、最新の設備類とがほどよく混在する
そんな状態になっているように思えてくるのだ。


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1階展示室、ステンドグラスギャラリー内には、床置の放熱器が据えられている。

あるものは、露出で。

あるものは、壁埋込みで。


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用途はじっくり追いかけていかないとわからないであろう配管も
ところどころに見ることができる。


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ただし、目立たないように壁と一緒の真っ白に塗装されている。


配管は、床下から来ているのであろう。


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この展示室は2層吹き抜けだからか、
上部にも放熱器が吊られている。


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放熱器、といっても水系ではなくてHFC冷媒系だけれど。

そういえば、外にGHP室外機が並んでいたっけ。



船室をイメージしたような……


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エレベーターの かご である。


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これは、ホテルとして利用されていた頃のものであろうか。


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そして、照明器具。



展示室内は、基本的に現代の照明器具なのだが
階段室や廊下などに使用されているのは、


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展示室から出張してきたような、美術品そのものである。



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結構贅沢に、ふんだんに利用されている感じである。



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現代のライティングレールとスポットライトは真っ白なので
「美術品照明」が映えるのである。



ミュージアムショップで、ふと上を見上げると


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このシャンデリアもまた、結構な美術品そのものであるようだ。



後付けのダクトは、これまた真っ白に仕上げられていて
たぶん誰にも気づかれない。(exceptせつび屋さん)



展示室内には、機械排煙設備の排煙口。


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どうせ暗いから、目立つことはない。

ちなみに、上記写真は地下1階の撮影可能な展示室内である。

2〜4階は撮影禁止だから、画像は無い。



「せつび」の仕事をしていて嬉しいのは、
こうやって展示品、建築とともに「設備」をも楽しめるということなのだ。

1粒で3度「おいしい」のである。


グリコ にまさる、おいしさ!?
(「似鳥美術館のせつび」おわり)
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2020年07月26日

似鳥美術館

おねだん以上、の会社が運営する 美術館 である。


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会社名はカタカナで書いてあるが、創業者の姓がそのまま使用されているのである。
「トヨタ」「スズキ」「ニッタ」などと同じ、かな。


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旧北海道拓殖銀行小樽支店の建物は、改装されてホテルとして使用されていた時期もあったが、現在は美術館となっている。


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展示されている美術品とともに、建物自体が美術的価値を持つ歴史的建造物として保存されている。

公営ではなく、一企業によるものである。


メセナ と言えるような気もするのだが、 協議会 のメンバーではないようだ。


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この美術館の向かい側には小樽郵便局が建っている。


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こちらはかなり新しい建物なのだが、周囲にある建物を意識した意匠となっている。



エントランスを入ると、チケットカウンターとミュージアムショップがあって
そこから展示室へと入っていく。


最初の展示室は、 ルイス・C・ティファニー ステンドグラスギャラリー である。


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あの「ティファニー」創業者の息子なのだそうだ。



床面には、元々の建物の意匠と思われる地図などが残されている。


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神々しいばかりの鮮やかなステンドグラスが、
展示室いっぱいに並んでいる。


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アメリカにおけるアール・ヌーヴォーの第一人者、ということで
かなり複雑な技法が組み合わされている作品群である。
(ニュー・アート、って言わないんだね、アメリカなのに)


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普通に「ステンドグラス」と聞いて連想するような、
のっぺりした色彩ではなくて、
濃淡やグラデーションのある、不思議な表現がなされている。



平面ですら、ない。


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立体的なガラス表現になっているのであった。



こんな色合いは、一体どうやって出しているのだろう?


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天使の羽根部分を表現するために、
一般的な「ガラス + 描画」という手法を取ると、右側のような仕上がりになるが、


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ティファニーの技法によれば、左側のようになる、というのである。



平面だけではなくて、立体的なガラスを使用し、
いろいろな彩色を施したものを幾重にも重ねて
光の透過具合を計算に入れた表現をしているのだという例が
展示されていた。


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1枚のガラス、ではなかったのである。


非常に凝った造りなのであった。


北海道の地方都市に、これらが所蔵されているのである。



2〜4階の絵画と彫刻は、撮影禁止である。よって、画像はない。
ぜひご自身で訪れて確かめてみていただきたい。


1階のステンドグラスも、WEB上ではとうてい伝わらない
現物の迫力があるものであるが。



この建物の階段も、味わい深い。

昔の、人造大理石の仕上げとなっている。


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地階の アールヌーヴォー・アールデコ グラスギャラリー も
撮影可能だ。
(撮影可能場所も、フラッシュは禁止であるが)



さまざまなガラス細工が、数多く並べられている。


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地震が、心配だ。

だが地下だから、少なくとも地上よりは揺れが少ないはずだ。



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ランプの類の豊富なことと言ったら……。



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総額一体幾らになるのやら、などという野暮なことは言うまい。
(言ってる……)


入館料は、一般1,500円である。

国立博物館の充実度と比べたら高いと感じられるのかもしれないが、
民営であれば十分なのではないだろうか。



小樽芸術村」 の3館共通券であれば 2,000円 なのだ。
十分にその価値があると言えよう。



各地には、地元の名産・特産だけではなくて
このような形の施設が点在している。


時間のゆるす限り、見て回りたいものである。



やはり、人生は1000年くらいあっても、足りないだろう。
(「似鳥美術館」おわり)
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2020年07月25日

カウンターの中にもコンセントを

最近は、カウンター内といえども電気製品が置かれることも少なくなく
そうすると、それらにはどうやって電源を持ってくるかということになる。


カウンターの一部に穴をあけて延長コードを通す、ということもできるし
客側(向こう側)から見えなければ、手前に垂らしたっていいじゃないか、と
捨て置くこともできる。



けれど、カウンターの中にコンセントを設けておけば
それらの不便さは解消するのではないか。


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これなら、電源も電話もここから取ることが出来る。



せっかくなら、黒っぽいプレートにすればよかったんじゃないかとか
造営材用や家具用のコンセントにすればよかったんじゃないかとか
茶々を入れるのは簡単だけれど、
これで良いのだったら外部からとやかく言う必要はなかろう。



あると無いとでは、だいぶ利便性が違うのだから。



電気工事士でも持っていれば、自前でどのようにも付け替えれば良いのだけれど。
(「カウンターの中にもコンセントを」おわり)
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2020年07月24日

今にも崩れ落ちそうな

年数を経ると、いろんな建物は古くなる。

古くなって、傷んでくる。



それでも使いながら、早め早めに補修を重ねていくならば
そんなに酷い外観になることもなかろう。


たいてい、建物の正面には特に気を遣って
あまりみすぼらしくないようにするものである。



それでは、側面や裏面はどうだろうか?



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あちゃー。



サビサビの、タラップ。


鉄板の丸煙突を支えていたであろう、朽ちかけの金物。


バラバラと剥がれ落ちないかどうか不安な、外壁。


植物とともにここまで育ってきた? かのような、排水管。


てきとうに伸ばしててきとうに留めてある、ケーブル類。



こんなのも、味があって……

まあ、好き好きだ。



ただ、実害が生じるようだとヤバいかな。
(「今にも崩れ落ちそうな」おわり)
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2020年07月23日

見るべきは正面よりも側面だ!?

コインパーキングに停めて、ふと横を見ると
だいぶ歴史を経てきているような、建物。


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改装を繰り返して、現代に利用されている建物のようだ。


側面に並ぶ、換気口やら風除板やら機器類、配管類やら。



正面のファザードも立派で趣のある建物のようなのだけれど
むしろ側面にこそ魅力を感じたりするのだ。



この煙突が、どの程度強度を確保した状態で使われているのか
少〜し気になったりするけれど。


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駐車場から見えるのは、側面だけ。



裏面は裏面で、楽しめるんだろうなぁ。
(「見るべきは正面よりも側面だ!?」おわり)
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2020年07月22日

小樽駅横の三角市場

北海道小樽市。


かつては、海路北海道入りする人たちの玄関口であった。

漁業が盛んであるとともに、金融街の趣を成し、
ロシアはじめ諸外国との交易も盛んであったという。



函館本線小樽駅 があり、札樽自動車道(E5A)の インターチェンジ もあって
港には日本海航路の フェリー もやってくる。



道都が札幌市となり、ニシンが姿を消し、
石炭から石油へとエネルギー転換が進み、
自動車社会になるにつれて、
賑わいが徐々に失われてきた。



やがて、観光需要が高まって、
埋め立てに反対して運河を保存したことも吉となり、
国内から、そして国外から多くの観光客を呼び寄せる地となった。



ところが、このコロナ禍によって多大なる影響を受けている。
恐らく世界中の観光地がそうであるように。



政府提唱の怪しいキャンペーンのいかんに関わらず、
可能であればいろいろな地を訪れ、味わい、楽しんだら良いと思う。

可能であれば。


「対策」が必要であることはもちろんだが。



各地で激しい豪雨をもたらしている梅雨も、やがて終わる。

その後には、厳しい暑熱が各地を覆う。

ちょっくら、北の大地で涼んでみてはいかがだろうか!



歌人の石川啄木が、3ヶ月ほど小樽日報社記者として働いていた。
退社後釧路に向かう彼を見送る妻子についてうたった歌の 歌碑 が
駅横に立てられている。


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その歌碑の間近にある 三角市場 。


見た感じ、あんまり流行っているようには見えない。


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けれどそれは、溢れんばかりに押し寄せていた観光客が、
コロナ禍によってパッタリ来なくなってしまったためなのである。


外出・移動の自粛が解除されてから、
国内客はちょっとだけ訪れるようになっているという。

外国人のような方も、ちらほら。
仕事その他で日本在住である方々なのであろう。

それでも、このように誰も写らない写真が簡単に撮れるくらい
人が少ない。


そのおかげ、と言ったら店の方々には申し訳ないかもしれないが、
並ぶことなく余裕で入り、着席し、目当てのモノを食することができた。



そういう意味では、日本人が観光を愉しむには
絶好の機会と言えなくもない。


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わがまま3品丼(普通サイズ)2,000円(+税)


「3品」は選べるのである。
上の画像は、ウニ、カニ、イカ。

高いと思うか、安いと思うか。


でも都内で同じ質のものを食べようと思ったら、
値段が倍するんじゃないだろうか?

でも交通費その他を考えると、別にお得なわけじゃないか。

それでも、いやあ、とにかく美味いのでいいんじゃないかな。



ともかくも。いろんなアクセスが良いので、
行きやすいはずだ。
(「小樽駅横の三角市場」おわり)
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2020年07月21日

塀の控え壁

だいぶ、年代モノの塀を見かけた。


あちこちにヒビが入ったり、
ヒビと見紛う植物が張り付いていたりする。


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だいぶ高さのある塀だから
倒れてきたりするととても危険!

というわけで、控え壁が設けてあった。



ブロック塀など、組積造の塀には控え壁が必須である。
建築基準法にも規定があるし、試験にも出る。



組積造でなくても、
やっぱり構造上の安全性は欲しいもの。



東日本大震災以来、
日本全国どこででも地震活動が活発化している感のある昨今、
身近にある「塀」を 再チェック してみてはどうだろうか?



基準に照らし合わせて不備があるようならば、
補強工事をしなくてはならない。
「いざ」という時に、犠牲者を出さないために。



いっそのこと、重たい塀をやめるのも一考かと。
(「塀の控え壁」おわり)
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2020年07月20日

水と蒸気で湯をつくる

「給湯」というと、水を加熱して作った湯を
必要箇所に供給することである。



加熱するために、
ガスや灯油の燃焼を利用する、
地中熱や空気熱をヒートポンプにより利用する、
電気で直接加熱する、
などの方法が有るわけなのだが。


「蒸気で加熱する」という方法もある。



水と蒸気を直接混ぜて湯にする場合もあるし、
蒸気を加熱源として使う場合もあるし。


一般の建物の「給湯設備」では見かけないけれど、
工場などで蒸気を使用する場合に、
その蒸気を給湯にも利用したりするのだ。



水を沸騰させてわざわざ蒸気を作って、
それを水で冷やして湯を作る……。

蒸発潜熱の分だけ、エネルギー的には無駄なことではあるのだが
その工場の事情や特性、生産蒸気量、燃料などの関係で
こういうことも行われるのである。



こんな感じで、接続して使用される。


20072001.JPG



あんまり普段お目にかからないとすると、
詳しくは、メーカーのページ を見て、問い合わせるしかないけれど。



直接混合して使うタイプは、こんな感じ
(「水と蒸気で湯をつくる」おわり)
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2020年07月19日

グリーストラップを開けてみる

厨房によくある、『グリーストラップ』。


国土交通省用語 では『グリース阻集器』となっている。



製品は、各社 各様 それぞれ 独自に 説明 があるので
参照いただきたい。



床面に設置されている場合、外観はこんな感じだ。


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大きなグリーストラップになると、
この蓋が3枚になったりする。



蓋を開ける。


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この場合、画像上のほうから流入して、下のほうへと流出する。


野菜くずとか魚の骨などを受けられるようにカゴがついていて、
脂分などは溜まった水の上部に浮かび、
下の方のゴミも油も含んでいない水を排出するのである。

「トラップ」としての機能を有し、
排水桝からの臭いが上がってこないようにもなっている。



もちょっと近寄ってみよう。

水が入っていない状態だから、
中身がとても良く見えるであろう。


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「厨房」として使われ始めて
ゴミや脂や水が溜まるようになると
見た目だいぶ美しくない状態になってくる。


定期的に清掃し、ゴミも適宜処理することが必要なのだ。


そうじゃないと、不衛生極まりないことになってしまうから。
(「グリーストラップを開けてみる」おわり)
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2020年07月18日

転倒防止措置のいろいろ

地震に水害、土砂崩れ、噴火、突風……
もう毎年のように大規模災害がやってくるようになった。


だから、設備機器の耐震対策も重要だ。



エアコンの室外機は、ただ床or地面の上に置いてあるだけでは
すぐに倒れてしまうものである。

だから、いろいろな転倒防止措置を追加する。



たとえば、


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壁面からワイヤーでくくって
ばったり倒れることを防ぐのである。


この室外機は、たしか130kgくらいあるはず。
子どもであれば、下敷きになると危険である。


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壁に打ったビスが抜けさえしなければ、
すぐ倒れてしまうことはなくなる。


条件さえ整えてやれば、
強度計算により安全性を確かめられる。



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どうせなら、室外機本体に受け金物があると
良いのだけれど。

ってか、何で無いんだろう?



バルコニーに置くなら、
手すりさえしっかりしていれば要らないような気がするけれど。


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なぜつけたかな?

横方向への転倒も危惧したのかな?



「室外機は架台に乗せているから大丈夫」とは限らない。


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ということか、やはり壁から支持してあった。


本体と架台が緊結してあって、
架台が床面にしっかり固定してあれば大丈夫なのかもしれないけれど。


また、本来なら室外機本体の上部のほうで固定したほうが良さそうだけれど、
あいにく窓があって無理という感じで、かなり苦しい納まりだ。



室内機だって、同様である。

床置型室内機の上部を覗くと、
こんな金物がついていた。


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これ、効いてるの?

金具と躯体との間にはスペーサーを挟むとして、
金具と本体との接続が細っちいビス2本というのは
心許なくないか?


まあその辺も計算して確かめているんだろう。

重量を支えるわけではないし、下部も固定しているのだから。



別の機器の背面。


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おお、これは頑丈。

さっきのやつと比べて、相当強力そうだ。



天井吊りの機器は
天井内で振れ止め措置を採る。


20071808.JPG


天井から吊り下げている棒だけではなくて
それぞれをたすき掛けで留めて
振れ止めにしている。


機器本体の重量を支えるだけではなくて、
地震動による揺れに耐えるようにしなくてはならないのだ。

室内で、天井面を見るだけでは全くわからないけれど
これが有るのと無いのとでは、かなり違ってくる。

機器がぐわんぐわんと揺れて、天井仕上げを損傷して
バラバラと落ちてくるようでは危険極まりないのだから。



ということで、設備機器には(そして、重量のある太い配管やダクトにも)
転倒防止措置・耐震措置が必要なのだ。



もちろん、建物そのものが崩れてしまったのでは
どんなに堅牢に設備を固定しても全く意味を成さないのだから、
そちらのほうがより重要である。


が。


建物は、壊れませんでした。
でも機器が倒れて(落ちてきて)犠牲者が出ました。

というのもまた、困るのである。
(「転倒防止措置のいろいろ」おわり)
posted by けろ at 12:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月17日

豊平川にかかるドイツ?

札幌市を流れる「豊平川(とよひらがわ)」には、多くの橋が架かっている。


少し南の方にあるのが「ミュンヘン大橋」。

2本の塔を擁する、斜張橋である。


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橋自体、その構造美・機能美を有しているものではあるが
斜張橋はそれが特に際立つ、ように感じる。個人的には。



豊平川の川沿いには、ところどころにその名の由来を示す看板が
設けられている。


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「サツ」とか「ポロ」などの音は、
北海道内の各所で使用されている。

「サツ-ポロ」はアイヌ語で「乾いた-広いところ」を表すらしいが
豊平川によって形成された札幌の扇状地がそういう場所であり、
そこを流れる川を「サツ-ポロ-ベツ」と呼んだんじゃないか、とか
諸説提示されているようである。


文字を持たず口述伝承によったアイヌ文化の過去を掘り起こすのは
なかなか困難が伴いそうだ。



さて、斜張橋には主塔がある。


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この橋の場合、主塔を2本立てて、そこからハープ型にケーブルを張って
橋桁を支える構造になっている。


20071704.JPG


景観上も影響の大きい構造物であって「映える」ことから
ライトアップも行われている。



橋名は、冒頭に書いた通り「ミュンヘン大橋」となっている。
来年、30周年を迎えるようだ。


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53.6mの主塔に支えられる桁部分は107.7m、
橋幅28.6mで、途中バルコニーが設けられている、とある。


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なぜ、札幌にミュンヘンか?


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そう。姉妹都市の名前をつけたものなのである。

だから、ミュンヘンの凱旋門のレリーフが取り付けてあったりする。


20071708.JPG



ケーブルの固定部分は、厳重だ。


20071709.JPG


ベンチ的に、座ろうと思えば座れる。


脇に伸びる電線管がある。


20071710.JPG


一見ではわからないけれど水道橋でもあるらしい。



北海道内各所で見られるようだが、
冬が近づくとそこかしこにこんなものが設置される。
この橋の歩道にも、あった。


20071711.JPG


砂袋が入った木箱。

路面凍結の際には、これを撒いてね、というわけだ。

春が来ると、片付けられる。



橋のたもとに公園があって、

コイツが出迎えてくれる。


20071712.JPG


なんじゃ、こりゃ。
(「豊平川にかかるドイツ?」おわり)
posted by けろ at 15:00| Comment(0) | 土木工事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月16日

漁村群

北海道開拓の村の、漁村群。



今でも農林水産物が豊富な北海道であるが、
ニシン漁などが盛んであった頃は、相当に羽振りの良い漁師たちが多かったようである。

そんな遺構が、この村にも多く集められている。




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旧土屋家はねだし」というものらしい。


文字通り、水辺に「はねだし」て、獲れたものや資材などの
上げ下げをしていたようだ。


脚の部分、ちゃんと造らないと怖い気もするが
そういう技術者・職人もちゃんと存在していたんだろう。



旧青山家漁家住宅。


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この頃の漁師の家は、御殿 のようなものも見られる。

北海道の日本海沿いに、いくつか遺されている。



ここの基礎も、レンガのようだ。


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釜焚き作業の現場も再現されていて、


20071604.JPG


こんなふうに作業されていたんだという解説図とともに興味深い。


20071605.JPG



文字通り「釜」で焚いていた場所。


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ニシンは食するものではなくて
潰して絞って油を採るものであった……とは
何とも贅沢な話である。


20071607.JPG



現代では高級食材である「数の子」も
当時はただの生ゴミでしかなかったくらいに
大量にあったということだ。



乱獲が祟ったか気候変動の影響か
その後まったく獲れなくなって高級化したニシンも、
稚魚放流などの施策の効果かどうか、
近年になって「群来(くき)」が再来する ようになって
関係者が快哉を叫んでいるという。



コロナ禍でロックダウンされた各地で
水や空気が澄んできたり、野生生物の活動が活発化したり、
「禍」は人類以外にとって「福」だったと捉えられるのかもしれないが
可能であれば共存したいものだと思ってみたり。

まあ無理かな、と諦念してみたり。
(「漁村群」おわり)
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2020年07月15日

旧浦河公会堂

北海道開拓のため、多くの会社が設立されて、
結社移民として北海道各地に入植していった。


その一つ、「赤心社」をルーツとして建てられた教会が
北海道開拓の村に遺されている。


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教会を名乗らず、公会堂と称している。

建物に十字架がつけられていないのは、そのためなのだろうか?


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内部には、資料や鐘が置いてあったりするが


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礼拝・集会所部分では、訪れた観光客に雰囲気を提供するため
ボランティアの聖歌隊が歌っていたりするようだ。



開拓の村の中には木造非耐火の建築物が多く、
といって屋内消火栓をいちいちつけてはいられない。


よって、あちこちに屋外消火栓が設置されている。


20071504.JPG


本日までにご紹介した村内のいろいろな画像中で写っているのに
気づかれた方もおられよう。



村内に張り巡らされた電柱と電線網。


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これ、本当に通電されてるの?

単なる展示物?


……さて?
(「旧浦河公会堂」おわり)
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2020年07月14日

旧平造材部飯場

北海道開拓の村の「山村群」としてまとめられた区域の林の中に
旧平造材部飯場」が再現されている。



大正後期というから、比較的新しい部類に入るのだろうか。



林内の飯場であるから、その場所にある木材を利用して建てた
雨風をしのげて寝泊まり出来さえすれば、という類の施設である。


20071401.JPG



雑魚寝も雑魚寝、びっちりと並んで寝るだけの、スペース。


20071402.JPG


北海道、しかも道北地区であるから、暖は必須。
木材あるいは木炭を燃やしたのだろう。

こんな造りでは、火事も多かったかもしれない。



「製材」なんて、必要ない。

そのまんまの無垢の木材で十分。


そういわんばかりの架構である。


20071403.JPG



詳しくは たくさんの画像を紹介しているブログ があるので
参照いただきたい。

ここを見ると、写真が綺麗だ!


カメラも腕も違いすぎるけれど、
それは仕方がない。
(「旧平造材部飯場」おわり)
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2020年07月13日

旧北海中学校

旧札幌農学校(現・北海道大学)については、寮が移築復元されているのだが、
旧北海中学校(現・北海学園大学)は校舎そのものがある。


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村内の少し高い部分にあるから、
日光に白く映えて目立つ。


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明治18年の北海英語学校を起源とし、
昭和27年に4年制大学が開設された
北海道における最初の私立大学 ということである。


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明治41年築の本館が、復元されている。


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レンガ基礎を基礎とした木造校舎。


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当時の外構がどうであったのかは、わからないけれど
現在は豊かな自然に囲まれた洋館、という雰囲気だ。


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煙突が各所に取り付けられているが、
2つ前の画像のように、眼鏡石だけあって煙突が無い部分も多い。


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屋根からの落雪にも耐えなければならないから
実際に使用しないものについては撤去してしまったのだろう。
維持が大変だから。



内部で照明やコンセントは使用されるから、
電気設備関係は後付けでしっかり設けられている。


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建物よりも、盤のほうが古そうに見えるのが、何とも。



校舎内には、当時の様子が感じられるような展示が設けられている。


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ずいぶんと、天井の高い教室だ。


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この天井高で、この照明で、
冬の午後はさぞかし暗かったのではないだろうか。



暖房は、教室後方隅にある石炭ストーブだけ。


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近くの席では、背中だけが異様に熱くなるし、
教室対角上の席では、全く暖かみを感じなかったんだろう。

しかも、暖気はどんどん室上部に昇ってしまう。

足元は、いつだって冷気がスースー走っていたに違いない。



使用されていない眼鏡石は、
塞がれていた。


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各室の天井四隅には、
換気口が開けられている。



当時の服装……って、


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服装持ち物よりも、顔のほうが気になってしまうのだが。

なぜ、この手のマネキンを使ったのか。



この時代に中学校に通う生徒たちは
小学校卒で働きに出る子どもたちの多い中で
一定のエリート層だったのだろうか。


カネさえ出せば、希望者ほぼ全員がどこかしら「大学」に行ける現代とは
隔世の感である。


科学技術も、人文科学も、学ぶことが格段に多くなっているということもあるが
「意欲」という面では、どうだろう。



コロナ禍の影響で、遠隔授業になった学校が多くあった。


むしろ、通学して対面で授業を受けなくっても
別に構わないんじゃないか。

ネットでも書店でも、
昔よりも遥かにわかりやすく、段階別によくまとめられている教材が
ゴマンとある。

外国の大学の講義だって、ネット経由で視聴できる。


本気で学ぼうとするなら、
現代は過去に比べると
非常に恵まれているといえる。



惜しむらくは、
学ぶ「意欲」という、売買できないものだけが
現代ではむしろ欠損しているのかもしれないのだが。
(「旧北海中学校」おわり)
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2020年07月12日

旧札幌農学校寄宿舎

北海道開拓のアカデミックな象徴は
なんと言っても「札幌農学校」である。


「農学校」を名乗っていたが、
欧米諸国の最先端の農学・工学・数学などを英語で学ぶ
最高学府としての存在であった。


その寮が、移築復元されている。


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「恵迪寮(けいてきりょう)」と呼ばれた。


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この系譜を継いでいる現在の北海道大学の寮も恵迪寮を名乗っているが、
現在の寮が建てられる前、木造の寮に入っていた現在高齢の方々にとっては
もはや別物と捉えられるのであろう。



軟石の基礎の上に、木造で建築されている。


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必要に応じて新材を多用しつつ、
当時の雰囲気は、再現されているのではなかろうか。


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いや、実際には、もっともっとごちゃごちゃして猥雑であったのかもしれない。

わからんけど、昔の寮のイメージって、そんな感じ。

もしそうじゃなかったら、ごめんなさい。



いつどこで誰が書いたのか、どこかに掲示があったかもしれないけれど、
天井に延々と「檄文」的な何かが貼ってあった。


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現在の鉄筋コンクリート造の寮(といっても、1983年築ということだから
既にだいぶ古くなっている)に移る際に、
安保闘争や学生運動の名残も相まって、寮自治会の反発は強かったと聞く。



4人1部屋の寮室に、鋳鉄製の放熱器が据えられていた。


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転倒防止金物を付加するなど、当時とは多少異なるであろうが、
これらが一緒に存在していることが嬉しい。


さて、今でも蒸気は通されているのだろうか?

いないだろうなぁ。

このために、村内にボイラーマンを常駐させるわけにはいかないだろうから。



寮の脇に、如何にも食べたらヤバそうなもの。


22071207.JPG


でも、見た目はキレイで魅力的だ。



見た目だけではない……

建築物にも、人間にも通ずることがあるんじゃないかな。
(「旧札幌農学校寄宿舎」おわり)
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