2020年06月23日

せんとぴゅあのせつび

せんとぴゅあ』 の中は、
いかにも「元、教室」である。


しかし、使用目的に合わせた室内環境を整えるために
新たな設備が付加されている。


20062301.JPG


どうだろうか。

「教室」だったことが、一目瞭然であろう。


しかし現在は「椅子」を展示してある空間である。

だから、それにふさわしい照明器具をセットしてある。
展示状況に合わせて移動し照射角度を変えられるように
ライティングレールで格子が組まれている。



20062302.JPG


「窓を開ける」ことに依存しない居室換気として、
カセット形の全熱交換ユニットが据え付けられている。


梁の寸法と窓開口の関係上、梁下のダクトは窓を塞いだパネルに通している。



20062303.JPG


元の教室には無かったであろうエアコンもまた
追加されている。


別途FF式温風暖房機が設けられているところを見ると、
冷房専用機としての位置づけであろう。

実際には暖房も可能なのかもしれないけれど。

これも、一番台数が出ていて安価であろう、天井カセット形の室内機と
なっている。



建物のところどころに、防火区画が形成されているけれど、
その部分を貫通するものもある。


ケーブルラックに乗っかっているケーブル類はそのままでは貫通させられない。
被覆を通じて、火炎が区画を跨いで伝搬してしまうからである。


20062304.JPG


それを防ぐために、貫通部分は金属電線管の中を通して、
しかも配管内には大臣認定の貫通処理材を充填してあって、
これにより区画の役を果たすようになっているのである。



そんなこんな、いろいろな措置を、間近に見ることができる。

だから、改修された建物は面白い。


新築だと、大抵これらのものは隠されてしまって
見ることができないから。



かつてのバブル期のような、スクラップ&ビルドの時代は
もう来るまい。

変わって、古い施設を改修して改修して永く使う時代が続くだろう。

そんな現代にこそ、
「せつび」は大手を振って自己主張できるのである。

「われ、ここに在り、と」



まあ、ちゃんと働いていればそれで良いので、
別に主張なんかせんでもいいんだけれど。

「主張」しているようで、
実は誰もその存在に気づいていないのだから。


……てことは、新築の場合だってコストを掛けて敢えて隠さなくっても
構わないんじゃないかな。そう思う、この頃。


改修だって、楽になるし。
メンテも、やりやすいし。

良いことづくめだと思うんだな。
(「せんとぴゅあのせつび」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする