1985年に『写真の町』を宣言してから35年、
写真甲子園 の開催など、『写真』をキーワードにした街づくりが進められている。
その役場のそばに、『せんとぴゅあ』なる施設があった。
旧東川小学校の校舎を利活用した、複合交流施設 である。
東川町複合交流施設 せんとぴゅあT
校舎であった造りを活かし、さまざまな活動に使用されている。
見た目は、もう「学校」そのもの。
用途変更するにあたり、
必要な設備類を加えたりしている。
いかにも学校、の正面玄関。
職員玄関だったのかもしれない。
内装は一新されていて、
まるで新築。
新しい配管に、新しいケーブルラック。
「写真の町」だから、
カメラもたくさん展示されている。
吹き抜けのホールには、
煙突式のストーブとともに、
FF式の温風暖房機も。
照明器具も一新されている。
けれど、この吊り照明は地震には弱そうだ。
隣には せんとぴゅあU が建設され、
図書室、写真コレクションなど が設けられている。
この東川町には、上水道がない のだそうだ。
全国の自治体で上水道の整備が進んでおり、8〜9割は当然、
最も立ち遅れているところでも6割程度の普及率と言われる中、
東川町の上水道普及率は数%なのだという。
大雪山系の豊かな水に恵まれ、
非常に質の良い 地下水 が町内至るところで汲み上げることができるから
敢えて上水道を整備・維持・管理する必要がないのだ。
普通の住宅で、蛇口から常にミネラルウォーターが出てくる のである。
天然水は、文字通り 売るほど ある。
条件の良くないごく一部地域で、
大きめの井戸と受水槽、加圧給水ポンプによる簡易水道施設があり、
それが「数%」に数えられるのだという。
生物の体は水でできている、などと言われる。
「良い水」のもとで生活できるのは、
とてつもない贅沢なのであろう。
コロナ禍で、テレワークの味をしめた方々で事情が許すならば、
「移住」という選択肢 も、あるかもしれない。
この地には、岐阜県中津川市から 酒造会社が移転してくる のだという。
諸事情もあってのことらしいが、
新しい挑戦というのはなかなか出来ることではないし、
だからこそ凄いことである。
「水」も、決め手の一つであったろう。
そんな東川町。一度は、行ってみては?
じつは、旭川空港からほど近く、
首都圏も(東京からなら)日帰り圏内だったりするのである。
(「元校舎を活用して、せんとぴゅあ」おわり)