大きめの施設の、大きめのPSであれば
何かと用事も多いので照明をつけていることもあるけれど。
そうでもなければ、暗い。
自然採光がある場所ならば
まだマシなんだけれど、
奥まった、日の当たらない廊下の隅っこにあったりすると
ほんとうに暗い。
狭くて、暗い、
閉所・暗所恐怖症だったら耐えられない環境に
キミは居るんだ。
量水器とか水道メーターとか
単にメーターとか呼ばれる。
取り付けられた後は、
ただ黙々と通過する水量を測り続けるのみだ。
寿命は、8年。
『計量法』によって、8年ごとに取り替えられることが
定められているのだから。
メーターの取替は、水道料金を集める側の費用で行われる。
それも含めての水道料金なのだ。
ガスも、電気も、同様なのだ。
だから
「水道局の方から来ました。そろそろメーターを交換しなくてはなりません。
つきましては、その費用が……」
と、カネを要求するのは詐欺である。
ただ、意外と知られていないのか
8年を超えて平気で使われているメーターも
たまに見かける。
水道局など公的期間が設置したものならしっかりしているのだが、
テナントから水道料金等を徴収する民間ビルの場合に
「うっかり」が存在するようだ。
料金のやり取りをするならば、
ちゃんと取り替えなくちゃ、ダメだ!
料金を払わないなら?
自分の持ち家で、
使用量を把握したいだけのために
1階トイレと2階トイレそれぞれに
自費でメーターをつけておいたら?
それなら、まあ、何十年使っていても構わない。
そんな正確性を求めちゃいないんだろうから。
メーター自身にとっては、
そのほうが幸せなのかも知れない。
(「暗いPS内の量水器」おわり)