どのように依頼すれば良い?
一般社団法人 日本建設業連合会では、
総合施工 大切な建物はゼネコンで
つまり、分離(建築工事と設備工事とを別の契約で発注)しないで
一括で依頼してね、と主張している。
一方で、設備工事会社。
一般社団法人 日本空調衛生工事業協会では
最適な発注方式のご提案 で
一般社団法人 日本電設工業協会 では
分離発注が優れていることをご存知ですか?
つまり、建築一括で出さないで、設備工事は別契約で出してね、
と主張している。
どうなんだろ?
どっちがいい?
たぶん、ケース・バイ・ケースなんだろうと思うのだ。
一括のほうがいい場合も、ある。
けれど、分離のほうが有利な場合も、ある。
設備工事業としては、分離のほうが、
元請からの無理難題や無茶な減額要求に怯えることなく取り組めるから
ありがたいに違いない。
設計の場合も、
建築設計と設備設計とを分離発注する場合がある。
(主として、公共案件)
これまた、どっちがいいのやら。
どちらかが、絶対に間違いなく良い、なんてことは
無いんだろうと思う。
案件により、条件が違うのだ。
だけど、時々不思議な委託物件を見かけることもある。
「設備改修工事」の設計を、
意匠設計事務所に委託している。
もちろん、内装改修など、建築意匠も何かしらの関わりはあるのだが、
設備改修がメインとなる設計で。
そういうのは、意匠屋さんほとんどやることなくて
外注割合がすんごく高くなるはず。本来は。
でも、元請けだから、3分の2は自分の取り分として
残りの3分の1で、設備設計事務所に外注出そうとする。
今までの付き合い上、断りにくい筈と目星のつく相手に。
まあ、ごくたまに、たまたまそうなっちゃうことは
あるのかもしれない。
けれど、いっつもそれをやってると、
設備事務所の人、みんな逃げちゃうよ。
もしくは、直接受注するようになるだろう。
「お互い様」って思えるなら良いのだけれど、
いっつも「設備」を蔑ろにしてばかりいると
気づいたら誰も請けてくれなくなっちゃうんだ。
設備技術者が、足りてない気がする。
意匠設計事務所は、
良い付き合いのできる設備事務所と協力関係を築いていかないと、
先行きが怪しくなりそう。
(「一括がいいのか、分離がいいのか?」おわり)