上の階から、バルコニードレン(バルコニーに吹き込む
雨水を集めて排出するための管)が下りてきている。
この階の雨水も合流させて、
更に下まで持っていくんだけれど。
管が、途中で切れていないかい?
そう。切れている。
というか、敢えて切ってある。
ちょっと雪が積もっているのが見える通り、
ここは寒冷地。
冬には、必ず凍ってしまう。
それで、敢えて管の下端をナナメに切ってある。
雨水金物(まだつけてないけど)や配管が
凍りついて破損してしまうのを軽減するために。
春先、雪解けの頃の排水を円滑にするために。
温暖地では、こんなことはするまい。
こんな隙間をあけておいたら、
そこでびちゃびちゃと雨水が暴れるから。
雨量も、寒冷地よりずっと多いのだから。
土地によって、気候によって、
ちょっとずついろんな事を変えなくちゃならないんだ。
そんなところも「せつび」のおもしろいところなんじゃないかな。
ま、「せつび」に限ったことじゃないんだけれど。
(「バルコニーの雨水管の末端は」おわり)