2020年04月10日

トイレのパイプシャフトが意外と広かったけど

トイレのブース内に、壁点検口があった。


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いや、これ勝手に開けたんじゃないんだよ!?

ちゃんと、仕事上の調査なんです。
そこんとこ、誤解なきよう。



リモコンの脇に点検口って、
なんか新鮮!



中には、意外と広いパイプシャフトが存在していた。


20041002.JPG


配管が何本も林立している。

真ん中の管を支持している部分に、
青いプラスチックのプレートがあって、
Uボルト(文字通り、U字形の、配管を留めるための金具)にも
青い被覆がかかっている。

管自体にも、水色のプラスチックテープが巻いてある。



ステンレスの管と、鋼材とが直接触れ合わないように
これらの措置が施してあるのだ。

なかなか、こんな厳重にやっているのは見ないかもしれないけれど
逆に、これらを怠ったために、
鋼材がみるみる錆びていった跡は、見かけるかもしれない。



右側の保温材がかかっている配管には、赤色のプレートが、
左側のものには、白色のプレートが、それぞれ取り付けられている。


管の用途によって色を分けたか、
それとも系統別なのか。



もちょっと奥にも、
たくさんの配管たち。


20041003.JPG


排水管には、 満水試験継手 が、


20041004.JPG

その他の管には、バルブが、ついている。


このバルブハンドル、結構出っ張るので、
ちゃんと操作できる位置と向きに取り付けるのが
「職人ワザ」だったりする。



関係者以外に、誰も見ないような、
こんなパイプシャフトの中にこそ、
秘めたる心意気と、誠実さが
表現されているのである。


たとい、誰も褒めてくれなくても。

いや、気づいてさえくれなかったとしても。


でも、そういうのを見つけて喜ぶワタクシのような存在も、
ごく稀には居るんじゃないかな。
(「トイレのパイプシャフトが意外と広かったけど」おわり)
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2020年04月09日

白石郷土館

札幌市白石(しろいし)区役所の一角に
「白石郷土館」というスペースがある。



この「白石」の地域がどのように開拓されていったか
パネルでの説明が中心となっている。


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元々は、その名の通りに
磐城国、白石からの入植者によって開拓が始められた地なのである。


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基本的に、このようなパネルがたくさん並べられている。


大型の本を読む、そういう感じだと思えばよかろう。



全パネルを紹介するわけにもいかないので、
抜粋で。


20040903.JPG


明治初期、現代のような文明の利器が無い時代に、
遠路はるばる北海道まできてゼロから開拓する。


いったい、どれほどの覚悟が要ったことだろうか。


特に、冬の寒さたるや、
東北の人にとっても一段違うと感じられたのではなかろうか。



そんな苦労が、書かれている。



いわゆる「郷土史料館」的な施設には、
その当時の家屋復元や道具が並べられているものであるが
ここにはあまり多くない。

「本のページ」がパネルになっている、
そんな感じの説明が続く。



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開拓にも、いろいろな形態があったことがわかる。


白石の隣、厚別(あつべつ)についての言及もある。



アメリカに渡り、牧場経営を会得し、
北海道で酪農を始める……。


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現代も、いろいろとすごい人はいるのであるが、
明治期のそういう人材は、ものすごく多いのではなかろうか。


そういう人たちの血と汗と涙の結果、
現代日本があるのであろう。



20040906.JPG


北海道と言えば、かつては「サイロ」が目立ったのだという。
でも現在は、 牧草ロール をたくさん見かける。


専用の機械があるから、ロールのほうが手軽になっているんだろう。



この郷土館、「展示」としてはそんなに目を引かないかもしれない。

でも先人の功績を辿ると、いろいろと目が開かれる点があって
興味深いことでもある。



昨秋、北海道庁は 先人カード を発行した。
白石郷土館では「佐藤孝郷(たかさと)」氏のカードをもらえる。


地下鉄東西線白石駅のすぐそばである。
いわゆる「観光地」以外に、
こういう場所に寄ってみるのも乙なのではなかろうか。


いろいろな地を巡り、記念としてこんなカードをもらってくるのも
楽しいのではなかろうか。

かつて、いろんな方々が活躍していた
近代文明の黎明期に思いを馳せることができる。



この手のモノには、「転売」がつきまとうのが現代である。

フリマサイトにたくさん出品されているけれど
(ダムカードやマンホールカードも、そうだ)
あんなの買い集めて、何が楽しいんだろうね。

買い集めて、再転売して、ちょっとでも儲けようってんだろうか。



でも、この類は、行ってこそのモノだ。記念物だ。

自分が行かないのに入手するとしたら、
せいぜい知人が行った際の「お土産」くらいが限度だろう。

ワタクシは、そう思う。



ま、それでも買いたい人は、勝手に買えば良い。
それが経済原理だ。需要と供給の法則だ。



でも、たかだか数百円から千円ぽっちの儲けを得るために
各地を巡るなんて、何と非効率。

まっとうな仕事をしたほうが、よほど稼ぎになるだろうにね。
(「白石郷土館」おわり)
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2020年04月08日

ああ、こんな考察が欲しかったんだ!(少し古いけど)

最初にお断りしておくけれど、
少々情報としては古い。

3月25日の記事だから。



こんな記事 があるよ、と教えていただいた。


医師がエンジニアに対して送った回答・解説の記事である。
(いつまで上記リンクが残るのか、保証はできない)



新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関しては、
まあ、これでもかと毎日いろんな情報が溢れているわけなんだけれど
何かこう、しっくり来ないと言うか、

「知りたいのは、そんな事じゃないんだよ」

感に塗れていると言うか、
釈然としないものを抱えつつ過ごしてきた。


上の紹介記事は、非常に、非常に、腑に落ちたものだから
これは他の方々にも紹介するしかなかろう、ということで
本日の記事とさせていただく次第。



記事注釈にもある通り、

「記載された内容を、無条件に信じない」
「理想論を語るだけでなく、現実をきちんと受け入れる」
「批判に終始するのではなく、解決方法を自分で考えられる」

そういう思考をしていかなくちゃ、
ほとんど意味はあるまい。

むしろ逆効果かもしれない。



さて。



内容については、長いけれどもとにかく上の記事を読んで頂くしかない。
その結果、皆さんがどう受け取るか、何を考えるか、
それぞれであろう。

別に、同じである必要はない。

「自分で」考えることが必要なのだから。



で。



そうなんだよ。

要するに、だ。


世間の報道っていうのは、
発信者がほぼ文系の人たちだということなのだ。


だから、理系的な考え方の中に生きてきた人間にとっては
何かこう、ぼんやりとした、的を射ない、
それでいて雰囲気のみ乱射するような、煽るような、

でも何を主張しているのかさっぱり伝わってこないような、
そんな感触しか得られない報道ばかりに見えてしまうのだ。



つまみ食い的に「専門家」にインタビューして、
その真意を果たしてちゃんと汲んでいるのか覚束ない編集をして
「報道」と称して垂れ流しにするものだから、
結局のところ不安感のみ与えるだけで
何にもわかりゃしない。



ワタクシにとって最近の報道は
そんな存在になってしまっていたのである。



「買い占めをしないで!」

「なのに、こんなに買い占めが進んでいます!」

いや、それ、報道が買い占めを煽ってるじゃん。
明らかに。



「外出しないで」

「でも、若者たちは街に繰り出して……」

ああ、あんなに出てるんだ。じゃあ、行っちゃうか。
何となく家で過ごしていた人を、むしろ外に誘導してないかい?



「マスクは役に立たない」

「いや、役立つ」

「自分のためじゃなく、人のために」

うん、それぞれの主張はわかるんだけど、
どういう理屈でそう主張できるのかを知りたいんだけどね、
そのへんがあんまり語られないんだよね。



どう考えるのか。


その根拠は。


そして、どう行動するのか。


個人の考えとともに、
集団としての、社会としての、国家としてのありようも含めて
総合的に捉えたいと、思うのだ。



ワタクシ「けろ」は、
世の中一般的に言えば恐らく(いや、たぶん確実に)
頭の悪い部類に入るに違いないのだが、
そういう存在に対しても「腑に落ちる」報道が欲しいのである。

論理性と理屈が欲しいのである。

イメージと雰囲気じゃなくって。



わかっていることとわかっていないこと、

事実と推測、

期待と現実、

そういうものを、峻別していきたいのである。



長々と駄文、申し訳ない。

どうせ長いものを読むなら、
今回の紹介記事をじっくりと反芻いただければ
それでよいのであろう。
(「ああ、こんな考察が欲しかったんだ!(少し古いけど)」おわり)
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2020年04月07日

ねじ部は塗ってあるか

調査で、いろんな建物の中身を見る。

PS(パイプシャフト)内や、天井内や、ピット内も見る。



で、たまに気になることもあったりする。



20040701.JPG


鋼管を、ねじ接合で接続してある部分。



配管用炭素鋼鋼管(白)であるから
管に亜鉛メッキが施してあるのだが、
「ねじ」を切った部分は鉄そのままだ。

だから、継手(つぎて)にねじ込んだ部分には
錆止め塗装をしなくてはならない。

そうしないと、このネジの部分から、
配管は錆びていってしまうのだから。



でもたまに、「塗り忘れ」を見かける。



20040702.JPG



ソケットの上のネジ部は塗装してあるのに、
下側には塗られていない。


うっかり塗り忘れて、
数人のチェック・検査で見落とされて、
今があるんだろう。


施工後あまり経っていなさそうだから、
まだ錆びてはいないけれど。



今のうちに、
ちょちょっと塗っておくと
すごくいいんだけれどね。



あと、最近は臭い(VOC)対策として
水性塗料が使用されるようになっているけれど、
ノリが悪いんだよね。

すると、塗ってあるんだけれど塗り残しがあったり
そんな場面にも出くわす。

水性ゆえ、それが元で錆び始めていったり。



まあともかく、
鋼管のネジ部には
錆止め塗装を塗るべし。


工事の後には、確認しておきたいものだ。


ただね、上の写真は通気管だから見えるのだけれど、
保温材をかけてしまうと、わからなくなっちゃうんだよね。

だから、本来的には、配管施工後、保温施工前に確認するべきなのだ。

タイミング的に、なかなか大変なんだけど。
(「ねじ部は塗ってあるか」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 設備一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月06日

バルコニーの雨水管の末端は

施工中の、集合住宅の、バルコニー部分。


上の階から、バルコニードレン(バルコニーに吹き込む
雨水を集めて排出するための管)が下りてきている。


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この階の雨水も合流させて、
更に下まで持っていくんだけれど。



20040602.JPG



管が、途中で切れていないかい?



そう。切れている。

というか、敢えて切ってある。



ちょっと雪が積もっているのが見える通り、
ここは寒冷地。


冬には、必ず凍ってしまう。


20040603.JPG


それで、敢えて管の下端をナナメに切ってある。


雨水金物(まだつけてないけど)や配管が
凍りついて破損してしまうのを軽減するために。



春先、雪解けの頃の排水を円滑にするために。



温暖地では、こんなことはするまい。

こんな隙間をあけておいたら、
そこでびちゃびちゃと雨水が暴れるから。

雨量も、寒冷地よりずっと多いのだから。



土地によって、気候によって、
ちょっとずついろんな事を変えなくちゃならないんだ。


そんなところも「せつび」のおもしろいところなんじゃないかな。

ま、「せつび」に限ったことじゃないんだけれど。
(「バルコニーの雨水管の末端は」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | 衛生設備 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月05日

天井に納まるファン

建物が出来上がって、
きれいに内装が仕上がっていると、
天井の中がどうなっているかなんて
わかりはしない。



天井の中に納めるために、
どんな苦労があったかなんて、
利用者には知ったこっちゃない。



でもね、造る過程を見ていると、
きっと少し何か感じるところがあると思うんだ。



「あのスッキリした室を実現するために
 配管屋さん、ダクト屋さん、保温屋さん、電気屋さんなどなど
 いろんな人たちが関わっているんだなぁ」と。



20040501.JPG



天井仕上げを貼るための軽量鉄骨下地を組む人たちも
天井板を貼り付ける人たちも、もちろん関わっている。



いろんな業界団体では、一般向けに「現場見学会」などを
企画したりしている。
もしくは、建築系の学生向けに「こんな業界だよ」アピールを
している。


今はコロナ禍でどうにもならないけれど、
ひとしきり落ち着いたら、ぜひそんな機会を捉えてみて欲しいのだ。



普段見えない中身がどうなっているのか、
きっと興味深い面があると思うから。


出来上がったものを見るものもちろん良いのだけれど、
造っているいる最中にこそわかることだって
あるんだから。
(「天井に納まるファン」おわり)
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2020年04月04日

PSに入っている通気弁

PS(パイプシャフト)には、
パイプに限らず、いろんなモノが所狭しと入っているものである。


施工中は、特にごちゃごちゃしている。



20040401.JPG



ケーブルが収集つかなくなったかのようだが。

電気屋さんとしては、ちゃんとそれぞれを把握しているのである。



それらに覆われるかのように、水道メーターも取り付けられている。



「パイプシャフト」の名にふさわしい? 太めの配管は
通気管なんだろう。



通気管の末端は、大気開放するのが当たり前だったのだが
近年は、「ドルゴ通気弁」もよく使用される。


(「オレの後ろに立つな」ではない)



「ドルゴ」は商品名 なので、
例によって役所関係では一般名詞「排水通気弁」などを
創造して呼称している。



このPSでも、上の方についていた。


20040402.JPG



ただし、大気開放の場合は管内空気の出入りが自由なのに対して、
ドルゴ通気弁の場合には、管内に空気が入る場合のみにしか機能しない。

出てくるようにしてしまうと、排水の臭いとともに出てくることになるので
マズいのだ。

「入り」のみだから、通気機能も制限されることは確かである。



また、この通気弁を使用する場合、
「点検できること」が条件だ。

扉のあるPSの中とか、
天井内に設けるなら近くに天井点検口を設けるとか、
図示しておかなければならない。



PSも、密封性の高いところだとダメだ。
少しは空気が流通しないと、
通気管内に空気が入っていけない。

と、排水の流れが悪くなってしまうから。



あまり大きな建物でなければ、
通気弁の入っているPSを時々見かけるのではないだろうか。

ループ通気管で、多く見られることと思う。



住宅規模であっても、
ホントはあったほうがいいんだよね。

結構「省略」されちゃうようだけど。



大きな建物なら?



基本的に、大気開放がいいんじゃないでしょうか。

「通気」機能の効率から言っても。



ま、見かけることがあったら、愛でてやってほしい。
(「PSに入っている通気弁」おわり)
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2020年04月03日

昇降するエアコンパネル

今や、どこに行っても見られるエアコン。


特に、天井カセット形4方向吹出しのエアコン室内機は
もう至る所でお目にかかる。



あの天井パネルには、じつは種類があって
値段のたかいやつ、そうでもないやつ、安いやつなど
いろいろだ。



ただのパネル、
センサーがついていて、人の居そうな場所に
風を送るように調節できるパネル、
などなど。


メーカー各社がしのぎを削っている。



あのパネルには、たいてい簡易なフィルターがついている。

簡易ではない、しっかりしたフィルターをつけるオプションも、ある。



さて、そのフィルターを清掃する際には……。



背の高い脚立を持ってきて、1枚1枚パネルを外して、
中のフィルターを取外して……ってやるのは、とても面倒だ。



で、その部分だけ、リモコン操作で降りてくるタイプのものも
あるのである。



20040301.JPG


天井仕上げが白くって、パネルも白いので
見づらくて申し訳ない。

床面近くまで、下げてくることができる。

これなら、脚立を使うよりも効率よく進められる。



メンテのことを気にするなら、
こういうのを使いたいものだ。


「メンテ? そんなの知ったこっちゃない。
 とにかく1円でも安く造りたいんだよ」

まあ、そういう建物には向かないかも知れないけど。



放っておくと、これ用のリモコンが
台数分ついてくる。

1つのビルに数百台の室内機がついているとしても、
リモコンは数百個もいらない。

そのへん、早めに打合せしておかないと、
膨大なリモコンの山を前に、
途方に暮れることになる!?
(「昇降するエアコンパネル」おわり)
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2020年04月02日

イマドキのベッドサイドには

新型コロナ禍でめっきり減っている外国からの観光客であるが
それ以前にはインバウンド特需で各方面が賑わっていた。


宿泊施設も、同様である。



古めの施設に泊まると、困ることがある。

「コンセントが、足りない!」



今や、スマホにタブレット、ノートPC、コンデジの充電器、
電動カミソリ、ゲーム機、などなど
決して大電流を使用するわけではないのだが、
コンセント電源を必要とするモノが大量にある。



シングルでもそうなのであるが、
ツインになるとそれが2人分。

分岐タップを持ち歩かないとならないくらいになる。



だから、新築の施設には、これでもかと用意されているのである。


20040201.JPG



更に時代が進めば、
これでも足りなくなるであろうか?


それとも、無線給電が一般化して、
過去の遺物となるだろうか?



なってみないと、わからんなぁ。



でもとりあえず、これからしばらくの宿泊施設には、
たくさんのコンセントが必要なことは確かである。
(「イマドキのベッドサイドには」おわり)
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2020年04月01日

去りゆく冬とともに

新型コロナ騒動で、世界中が尋常ならない状況で迎える4月。

日本では、新年度である。



入学式、入社式は軒並み中止。
やるにしても、超縮小。


卒業式もそんなだったから、
この世代の人たちにとっては
一生の記憶として刻まれてしまうことであろう。



春が来るとともに、冬が去っていく。



20040101.JPG


紋別港に佇んでいた、ワシ。


彼らも、ゆくべき地に飛び立っていったことであろう。



海辺を覆っていた氷たちも、
岸から離れ、融け、その姿を消していったことであろう。


20040102.JPG



海面に漂う氷の、
何と移り変わりの早いことか。


20040103.JPG


こんな海面であったのに、
1時間後にはすっかり一掃されて
蒼い海面が、輝いていた。



天気も目まぐるしく変わり、
青から一転、鉛色に変化する。


20040104.JPG



新型コロナで、
従来型インフルエンザで、

新型の伝染病ではなくても、
さまざまな病気がこの世には溢れていて、

あるいは事件で、事故で、
原因不明で、

人々は亡くなっていく。



日本人だけで、
毎年130万人は、死ぬのである。


明日その中に、自分自身が数字として乗っからない保証は
どこにもありはしない。


年齢にかかわらず、
誰も彼もが、明日をも知れぬ身なのである。

本当は。



あんまり気にしないようにしているだけで。

「縁起が悪い」とか言って、ただ見ないようにしているだけで。



たとい健康体であっても、
このような経済の大停滞下にあって、
経済的に「死」を迎える企業、個人も後を絶たない。

コロナ騒動がなくたって、
ありとあらゆる原因で、事業は失敗する。
企業は倒産する。
社員は路頭に迷う。



明けない夜はない、と言われる。


終わらない冬はない、と励まされる。


険しい坂も、かならずどこかで終わる、と叱咤される。



さて。どこまで的を射ているものか。

あるいは、的を外しているものか。



確実に、時は進んでいく。

世は、移り変わっていく。

諸行無常なのである。



それでも、われわれは、
死ぬまでは生きていくのだ。

生ある限り、
日々の営みは続いていくのだ。

それがどんなものであれ。



トランプ大統領は、
「イースターまでに通常の状態に」と期待しているという。

いろんな人々が、
いろんな予想をたて、
いろんな危機を説き、
いろんな希望を述べる。



はたして、今年のイースターの時期、
どのようになっていることであろう。



その結果は、すぐにわかるのである。



4月1日だけれど、
下手な冗談も言えない、そんなこの頃なのである。

何とも、まあ。
(「去りゆく冬とともに」おわり)
posted by けろ at 08:00| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする