オホーツク海に面した街である。
紋別と網走では、流氷観光船が運行している。
紋別にあるのは「ガリンコ号」である。
文字通り、流氷をガリンコ、ガリンコ、と砕いて進むことの出来る
そんな船である。
現在は2代目で、「ガリンコ号U」を名乗っている。
特徴が「アルキメディアン・スクリュー」。
これで氷を砕きながら進むことができるのである。
先端下部に辛うじて映っている、スクリュー。
ちょうどこの日には、間近に流氷を見ることができた。
その日の天候や風向きによって、
一気にやってきたり、一気に離れていってしまったり、
タイミングが難しい、そんな観光地である。
港内にも氷が浮かんでいるが、
これは「流氷」とは言えないかもしれない。
少し進むと、流氷帯に入った。
結構厚そうな氷もあるが、
これを砕きながら進んでいく。
なかなかに、面白いではないか!
カメラを落とさないように気をつけないと。
結構振動もあるから。
陸側には、あまり厚い氷がない。
がっちり接岸している日もあるのだというが
この日はそうでもなかった。
少し沖合に出ても、
氷の薄い所、少ない所もある。
海氷観測情報 を見ると、
ほんとうに日によって目まぐるしく変化している様子がわかる。
こういう観光地は、「その時次第」。
一種の「縁」である。
一期一会の、そんな楽しみ。
これらの氷の上には、
たまにアザラシとか乗っかっているのだろう。
オオワシとハクトウワシは見たけれど、
あまりズームの効かないカメラでは
点にしか写らない。
60分ほどのクルーズであるが、
沖に出ると風が強くなり、結構寒い。
船室もあるのがだ、やはり甲板でずっと見ていたい、
そう思わせるものがある。
完全武装で乗るに限る。
それでも、気温が低く強風であったりすると
ずっと外にいるのはキツかろう。
そのあたりも「その時次第」である。
それが良くって、
毎年本州から訪れる家族連れも居るという。
羽田から1日1往復しか就航していないが
オホーツク紋別空港 を利用すれば、
首都圏からはすぐである。
札幌あたりから陸路で移動するとなると
ものすごく時間がかかるであろうが。
天候も目まぐるしく変わる。
晴れている時間と、曇っている時間とでは
海や流氷の表情も全く違ってくる。
非常に、おもしろい。
甲板後部にも行ける。
氷のない前の便の航路も通るけれど
敢えて氷中を砕氷しつつ進むルートも通る。
じゃないと、観光客も嬉しくないしね。
国内外からの客数がぐんぐん伸びて、
来冬からは新造船が就航する予定、と掲示されていた。
が、ここにきて新型コロナ禍。
大丈夫か!?
全世界的に大きな事態となってきているけれど、
外食・観光産業にとっては非常に厳しいことこの上ない。
早期の収束を願うばかりである。
来季あたり、どうです?
行ってみませんか? 紋別。
(「ガリンコ号が」おわり)