改修で、既存躯体に「あと施工アンカー」を打って
そこから吊ることも、多い。
たとえば、こんな感じに。
軽い細い配管であれば「めねじアンカー」でも良いけれど、
重量機器の場合には「おねじアンカー」を使うべきとされている。
東日本大震災後の調査結果から。
吊り棒がたわんで機器が大きく揺れるのを避けるため
4方向に振れ止めも設けられている。
振れ止め材を適切に取り付けるための
専用金具 も売られている。
機器本体を吊る部分のナットがだんだん緩んだりしないように
「ダブルナット」で吊るのが望ましい。
シングルナットよりも、圧倒的に緩みにくくなる。
この写真には写っていないけれど、
ダブルナットを締めたあと、マジックなどで線を描いておく。
もしもナットが緩んできていても
一見でわかるように。
もしも天井内を見る機会があったら、
天吊設備のそんな部分も見てみてほしい。
ちゃんとしているところ、
そんなの全然やっちゃいないところ、
いろいろあるはずだ。
意匠設計者だけで完成検査をする場合、
網膜に映っていても認識されていないかもしれない。
意識を向けて視ていただきたいのだ。
そうしたら、いろいろ見えてくるのだ、きっと。
(「ダブルナットで吊る」おわり)