そういう施設には
「ろ過」の設備が設けてある。
天然かけ流しの温泉宿ならともかく、
そうではない施設では、
水質がどんどん悪化してしまわないように
「ろ過」する必要があるのだ。
ただ「ろ過」するだけではなくて、
温度調節をしたり、滅菌したりして
利用するのに支障がないようにしている。
水を循環させるためにはポンプが必要だし、
ポンプ内部に髪の毛が絡みつかないように
ヘアーキャッチャーを取り付けたりする。
ろ材に、だんだんゴミがたくさん付着してきて
ろ過能力が減ってきたら「逆洗」してやる必要もある。
そのための切替弁も必要だ。
現在では、
そういう諸々の装置をまとめてユニット化したものが
設置される。
各所をつなぐ配管や制御盤まで一体となったモノだ。
吊り下げ用のフックまでついている。
塩素滅菌剤を注入するための装置も
並べて置いてある。
「薬液注入装置」を短縮して
「薬注」すなわち「やくちゅう」と呼ばれる。
せつび業界では、「やくちゅう」といえば
この類のモノだ。
滅菌剤だったり、防錆剤だったり、
何らかの薬液を注入するための装置のことだ。
なにかの薬物の中毒者のことを言っているわけではないのだ。
(「ろ過ポンプと薬注装置」おわり)